キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け Arbitrage

●「キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け Arbitrage」
2012 アメリカ Lionsgate,Green Room Films,Treehouse Pictures.107min.
監督・脚本:ニコラス・ジャッキー
出演:リチャード・ギア、スーザン・サランドン、ティム・ロス、ブリット・マーリング、レティシア・カスタ他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
なかなか豪華な顔ぶれ。期待してみたが、今一つ。脚本がダメなんだろう。
話が散漫だし、ラストの処理も意味がよく分からなかった。俳優がしっかりした
演技をしていたのに、構成で、見せ方で失敗してしまった。長編映画処女作の
監督さんには荷が重かったか。 原題は「仲裁」という意味だそうだが、それに
しても邦題は安っぽい。

名うてのヘッジファンドトレーダー(ギア)は自ら立ち上げた投資会社で大儲けを
していた。財務責任者に娘を据え、役員に長男を置き、孫たちにも恵まれ、さらに
妻(サランドン)は旦那の稼いだ金をチャリティに湯水のごとく使う慈善家で、
はた目からは一見、幸せに溢れたセレブの生活、と見えていた。実際「フォーブス」の
表紙を飾るような辣腕ぶりが喧伝さえていたのだ。

しかし、彼は調子のに乗ってロシアの銅山開発に出資。4億ドル以上の焦げ付きを
作ってしまっていた。そこで彼は自分の会社を大手の銀行に売ろうと画策して
いたのだった。

そんな折、お約束として、愛人を載せて夜道を走っているとき、ちょっとした居眠り
からクルマを大破させてしまい、自分は助かったが愛人は即死だった。

さて、そこからどうするか、これがスリルの始まりだったのだが、追う刑事(ロス)の
存在がどうも中途半端。裁判になっても証拠写真を偽造するというチョンボを犯し
裁判長にバレルし、一方で、ギアが事故現場から助けてもらった黒人青年との
ことも、今一つはっきりしないし、写真の偽造が判明し無罪放免になるのが
ギアからお金を貰って、彼女とどこかへ消えていく。

ギアが作った大金の使途不明金の監査も結局どうなったのか?彼は銀行との
合併を見事にやってのけるわけだが、それで終わったのか?娘はオヤジが
ヤバい金を隠していることを知っているのに。
愛人の事がばれて夫婦は不仲になるのだが、銀行との合併が成功したことで
ギアは妻に要求通り200万ドルをチャリティに寄付。そのパーティーで、挨拶を
する顔のアップで終わる。その意味は?よく分からんぞ。

あちらこちらで話の破たんが見える残念な作品だった。
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<ストーリー>
ロバート・ミラー(リチャード・ギア)は、ニューヨーク在住のヘッジ・ファンドの大物。
その日、何も契約できずに帰宅した彼を待っていたのは、家族全員からの60歳の
誕生祝いだった。自宅では良き家庭人としての顔を見せるロバートだったが、
ディナーの後、“仕事に行く”と妻のエレン(スーザン・サランドン)に告げて向かった先は、
愛人ジュリー(レティシア・カスタ)の家。

フランス人のジュリーは、彼と妻が設立した基金が出資するギャラリーのオーナーだった。
翌日、借金4億1,200万ドルの返済を延期してもらおうと、ジェフリー(ラリー・パイン)の
オフィスを訪れるロバート。だが、ジェフリーは“明日までに返済しろ”と、強硬な態度を
見せる。実はロバートは、ロシアの銅山への投資で大きな損失を出し、スタンダード銀行
への会社売却を目論んでいた。

ところが、その代表メイフィールドは、夜の会合にも現れない。焦燥感で眠れなくなった
ロバートは、深夜にジュリーを誘って自動車で別荘へ向かうが、途中で居眠りして事故を
起こしてしまう。ジュリーは即死し、車は爆発炎上。間一髪、脱出したロバートは、近くの
公衆電話でジミー(ネイト・パーカー)を迎えに呼び、事故の件を口外しないよう口止めする。

ところが、刑事のブライヤー(ティム・ロス)が、事故現場の公衆電話の傍で車に乗り込む
男を目撃。その男と事故の関連を疑うブライヤーは、ロバートにジュリーとの関係を問い
質すと、さらにジミーにも接近。黙秘する彼に、司法妨害で起訴される可能性があると迫る。
恩人であるロバートと真実との間で板挟みになったジミーに与えられた猶予は24時間。
一方、会社の最高投資責任者である娘のブルック(ブリット・マーリング)は、4億1,200万
ドルの不明金と二重帳簿に気づき、ロバートを詰問。未だメイフィールドと連絡が取れず、
八方塞がりとなったロバートの破滅の時は、刻々と迫っていた……。」(Movie Walker)

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by jazzyoba0083 | 2014-03-13 23:35 | 洋画=か行 | Trackback | Comments(0)