ファーザーズ・トラップ 禁断の家族 Veljekset

●「ファーザーズ・トラップ 禁断の家族 Veljekset」
2011 フィンランド Marianna Films.90min.
監督・脚本・製作:ミカ・カリウスマキ
出演: カリ・ヘイスカネン、ペルッティ・スヴェホルム、 ティモ・トリッカ、 エスコ・サルミネン他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
曲者、カリウスマキ兄弟の兄の方の作品。彼の作品をちゃんと見たのは初めてかも。
日本未公開の作品を取り上げるWOWOWの「ジャパンプレミア」で鑑賞。
北欧の映画は何本か観ているが、なんか雰囲気が似ている。家庭の不和、人生模様を
暗く描くという感じだ。一応ジャンルは「コメディ」となっているが、笑えなかった。
だが、何というのだろうか、不思議と最後まで観ちゃうんだよなあ。それがカリウスマキの
また北欧映画のマジックなのだろう。 90分だし。

話は割と単純で、かなりの歳になった異母兄弟がオヤジの70歳の誕生日に久し振りに
集まるのだが、このオヤジが嫌な奴で、3兄弟ともそれぞれ別の理由で死んでほしいと
願っている。オヤジは三男の愛人を取り合う始末。おどろおどろしい家族関係の中で
遂に皆の念願かなってオヤジは死んじゃうのだが・・・。
「カラマーゾフの兄弟」をベースに作られたそうなんだけど、観終えて残るものの少ない
作品と感じてしまった。こういう家族もあるのだな、というくらい。

この作品に関してはwikipediaが詳しいので内容をコピーしておきます。
下記には映画の始めから終わりまでが書かれていますのでご注意ください。

<ストーリー>
「資産家のパーヴォには母親の異なる3人の息子がいる。堅物の次男トルスティは
召使いのようにこき使われてパーヴォの身の回りの世話をさせられている。家を出ていた
道楽者の三男ミティヤは映画の仕事の失敗で実家に戻って来ている。
そんなミティヤはカティヤという婚約者がいながら、レストランで働くロシア人女性ライサに
夢中で、そのライサを好色なパーヴォと取り合っているというありさまである。

パーヴォの70歳の誕生日に、長男イヴァルが25年ぶりに帰って来る。イヴァルをはじめ、
息子たち3人は自分の母親に対するパーヴォの酷い仕打ちからパーヴォを憎んでいるが、
パーヴォは無邪気にイヴァルとの再会を喜ぶ。
イヴァルはトルスティとミティヤからそれぞれ現在の状況を聞き、2人がどちらもパーヴォの
遺産を狙っていることを知る。3兄弟それぞれが複雑な想いを抱く中、パーヴォの誕生日を
祝う席がもうけられ、家族同然の友人である牧師のヴァルデマルをはじめ、ライサや
カティヤもやって来る。祝いの席でパーヴォがライサと再婚すると宣言すると、ミティヤは
激しく怒り出す。しばらくして、ようやくその場が落ち着いて来たところで、今度はイヴァルが
母親たちに対する仕打ちについてパーヴォを厳しく責め立てる。
するとパーヴォは心臓発作を起こす。トルスティは自分とパーヴォだけを残して他の者を
外に出すと、パーヴォの耳元で「そのまま死ね」とささやくが、実はパーヴォは心臓発作を
起こしたふりをしていただけだった。パーヴォに嘲笑されたトルスティはてんかんの発作を
起こしてしまう。

一方、イヴァルはカティヤからミティヤとのこれまでの経緯を聞かされる。
25年前、イヴァルは愛するカティヤがミティヤを選んだことで故郷を後にしていたのだが、
実は見ず知らずの男にレイプされて妊娠したカティヤを救うためにミティヤが全てを知った
上で自分の子だとしていたのだ。
イヴァルはミティヤに対するわだかまりを解く。そして、ミティヤがパーヴォの財産を目当てに
していると嘆くイヴァルに、カティヤは銀行の支店長をしている父親から聞いた話として、
パーヴォが実質的に破産状態にあると告げる。これで気が楽になったと言うイヴァルは
ミティヤにその事実を教える。すると、ミティヤは怒り出し、銃を持ってパーヴォのもとに
向かうが、目の前にいたヴァルデマルを殴り倒すと、正気を取り戻してライサと逃げ出す。

そこにトルスティが現れ、パーヴォを殺してしまう。家の中からうめき声がするのを聞いた
イヴァルが家に入ると、そこにはパーヴォの死体が横たわっていた。ミティヤの犯行と
思ったイヴァルがミティヤに問い質すと、ミティヤは脅しただけと言う。父親が死んだことを
知り、慌てて父親のもとに向かうミティヤの姿に、イヴァルは殺したのがトルスティだと気付く。

イヴァルがトルスティの部屋にやって来ると、落ち着いた様子のトルスティは父親を殺して
晴れやかな気持ちになっているとしながらも、ミティヤが疑われるはずで自分は発作のせいで
ずっと部屋で横になっていたと証言すると言う。また、イヴァルの「人間の命には虫ほどの
価値もない」との言葉が犯行の後押しになったと言う。その姿にイヴァルは何も言えない。

イヴァルが家の外に出ると、カティヤが小鳥の死体を見つけていた。イヴァルはカティヤと
2人で庭に小鳥の死体を埋葬する。そこにミティヤとライサが現れる。そこではじめて
イヴァルは「警察を呼ばなくては」と言う。」
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この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2014-03-20 23:10 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)