ザ・マスター The Master

●「ザ・マスター The Master」
2012 アメリカ Weinstein Company.138min.
監督・脚本:ポール・トーマス・アンダーソン
出演:ホアキン・フェニックス、フィリップ・シーモア・ホフマン、エイミー・アダムス、ローラ・ダーン他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
曲者、PTAの作品なのでタダじゃすまないと思ったけれど、予想以上にタダじゃすまなかった。
ていうか「分からない」映画であった。何かありそうな重い作風であることは判るし、ホアキンと
ホフマンの演技は素晴らしいとは思ったけれど、そこから何が抽出できるのか、私には分からない
まま映画は終わってしまった。何かが起きそうだ、という波乱の予感はつねに付いて回るのだ
けれど、そうでもなかったし。
戦争で精神を病んでしまった男(ホアキン)とカルトのマスター(ホフマン)の出会い。そして二人が
精神世界の高みで病が解決していくのかというとそうでもなく、猥雑なカルトの側面と、嘘っぽさに
ホアキンは悩み対立する。しかし、不思議と次第に二人の心に交流が生まれるのだが、結局
よく分からなかった。これがこの年のベネチア国際映画祭でATPが銀熊賞を獲ったり、オスカーを
始め主要な映画賞にノミネートされたり受賞したりしているのだから、分かる人は判るのだな。

猥雑な中にも極めて優れた形而上的人生観の提示がある、のだろうけど、その形而上的示唆を
一生懸命いろんなシーンから汲み取ろうとしたけど、結局、それも叶わず、何かのメタファーで
ありそうもないのだ。重厚で何かありそうな雰囲気を持った作品で、ちゃらちゃらと流し見を許す
ような作品では無いことは理解はできるのだが、残念ながら、私にはそこまでだった。
冒頭の砂の女を抱くホアキンが最後に出てくるのだが、ホアキンの見た夢のような気もした。
フィリップ・シーモア・ホフマン、惜しい俳優を失ったものだ。
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<プロダクションノート&ストーリー>
「『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』の鬼才、ポール・トーマス・アンダーソン監督による人間ドラマ。
第2次大戦後の混沌としたアメリカで、圧倒的な力で人々を支配・服従させる新興宗教の教祖と、
人生を見失い、宗教にはまっていく人々の姿を描く。
フィリップ・シーモア・ホフマンほか、アンダーソン監督作の常連が顔を揃えた。

第二次世界大戦末期。海軍勤務のフレディ・クエル(ホアキン・フェニックス)は、ビーチで酒に
溺れ憂さ晴らしをしていた。やがて日本の敗北宣言によって太平洋戦争は終結。だが戦時中に
作り出した自前のカクテルにハマり、フレディはアルコール依存から抜け出せず、酒を片手に
カリフォルニアを放浪しては滞留地で問題を起こす毎日だった。

ある日、彼はたまたま目についた婚礼パーティの準備をする船に密航、その船で結婚式を
司る男と面会する。その男、“マスター”ことランカスター・ドッド(フィリップ・シーモア・ホフマン)は、
フレディのことを咎めるどころか、密航を許し歓迎するという。フレディはこれまで出会ったことの
ないタイプのキャラクターに興味を持ち、下船後もマスターのそばを離れず、マスターもまた
行き場のないフレディを無条件に受け入れ、彼らの絆は急速に深まっていく。

マスターは“ザ・コーズ”という団体を率いて力をつけつつあった大物思想家だった。独自の
哲学とメソッドによって、悩める人々の心を解放していくという治療を施していたのだ。
1950年代。社会は戦後好景気に沸いていたが、その一方では心的外傷に苦しむ帰還兵や
神秘的な導きが欲されていた時代であり、“ザ・コーズ”とマスターの支持者は急増していった。

フレディにもカウンセリングが繰り返され、自制のきかなかった感情が少しずつコントロール
できるようになっていく。マスターはフレディを後継者のように扱い、フレディもまたマスターを
完全に信用していた。そんな中、マスターの活動を批判する者も現れるが、彼の右腕となった
フレディは、暴力によって口を封じていく。マスターは暴力での解決を望まなかったものの、
結果的にはフレディの働きによって教団は守られていた。
だが酒癖が悪く暴力的なフレディの存在が“ザ・コーズ”に悪影響を与えると考えるマスターの
妻ペギー(エイミー・アダムス)は、マスターにフレディの追放を示唆。フレディにも断酒を迫るが、
彼はそう簡単にはアルコール依存から抜けることができなかった。
やがてフレディのカウンセリングやセッションもうまくいかなくなり、彼はそのたびに感情を爆発させ、
周囲との均衡が保てなくなっていく……。」(Movie Walker)

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by jazzyoba0083 | 2014-04-16 23:35 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(0)