ビトレイヤー Welcome to the Punch

●「ビトレイヤー Welcome to the Punch」
2013 イギリス・アメリカ Worldview Entertainment、Between The Eyes & others 99min.
監督:エラン・クリーヴィー
出演:ジェームズ・マカヴォイ、マーク・ストロング、アンドレア・ライズブロー、ピーター・ミュラン他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
なんだろ、プロットはいいのだが、ディテールで失敗している映画って感じかなあ。
細かいストーリーが99分の間に欲張り過ぎて入っているという感じかなあ。
好きなジャンルの映画ではあるし、リドリー・スコットが総指揮で入っているので期待も
あったのだが、犯罪者スターン・ウッドを演じたマーク・ストロングの渋さが救いだった。

警官が銃を持たないイギリスが舞台というのが珍しいというか、事の本質にあるのが
面白いのだが、警察の幹部さらに影の内閣の政界返り咲をねらう議員の秘書、さらに
警察の幹部に雇われた元軍人の暗殺者、これに結局悪と善のコンビを組むことになる
主人公二人、これに絡む女性刑事、と全体の姿が見えるまで(背景は後半に説明的な
セリフにより明かされるのだが)とこまごまとしたストーリーが絡まり、本来単純なはずの
プロットが分かりづらくなっている気がしたのだ。よ~く考えると分かるのだけれどね。

それと時としてふっと感じる間の抜けた感じ(間抜け、ということではなく)がして今一つ
締まらないなあ、という感じもした。マックス刑事(マカヴォイ)は膝が痛いんじゃなかった
かなあ。スターンウッドは必要のない殺しはしない男のようだが、そのあたりも今一つ
分かりづらかった。女性刑事がコンテナを見つけるところ、殺されるところあたりも今一つ
ピリッとした感じがしなかった。銃撃戦でクロスファイアの中でも弾が当たらないマックス
刑事が結構簡単に撃たれちゃったりね。

ネタバレで言うと、結果は警察の幹部がイギリスの警察に銃を持たせたいということから
議員の秘書らと語らって、銃による犯罪が多くなっているということを世の中に訴えようと
目論み、元軍人に武器を密輸させ、それで犯罪を起こそうとしていたのだ。

大泥棒であるスターンウッドを追いかけて3年前に膝を撃たれて逃げられてしまった
マックス刑事。彼はそれがトラウマになっていたのだが、3年後、スターンウッドの息子が
撃たれてけがをした事件が起きたことから、アイスランドに引っ込んでいたスターンウッドが
息子を撃った奴への復讐でロンドンに出てくると踏んで、逮捕に向かうのだった。
しかし、事件を追ううちに、警察幹部が絡んだ大きな陰謀に巻き込まれているのに気づく。
スターンウッドの息子を撃った犯人はマックス刑事も追う相手となり、二人は協力して
巨悪に挑むのだった。

原題のpunchとは、密輸武器が隠されたコンテナヤードの名前。

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<プロダクションノート&ストーリー>
リドリー・スコット製作総指揮、ジェームズ・マカヴォイ主演のクライム・サスペンス。
宿敵である捜査官と犯罪者が、陰謀に巻き込まれた事から、協力して共通の敵に戦いを
挑む姿が描かれる。マカヴォイ扮する捜査官とコンビを組む、スキンヘッドの強面な
犯罪者スターンウッドを演じるのは、『裏切りのサーカス』のマーク・ストロング。

イギリス・ロンドン。強盗を犯す大物犯罪者ジェイコブ・スターンウッド(マーク・ストロング)を
追う捜査官マックス・ルインスキー(ジェームズ・マカヴォイ)だが、銃を携帯せずたった
一人で立ち向かうには敵は強大すぎた。マックスは膝を撃たれ、ジェイコブを捕えることが
できなかった。

3年後、同僚の捜査官サラ・ホークス(アンドレア・ライズブロー)が心配するほど自信を
失っていたマックスのもとに、ある情報が入る。それは、ジェイコブの息子ルアンが事件に
巻き込まれたため、ジェイコブが潜伏していたアイスランドからロンドンへ出てくるというもの。
マックスは再びジェイコブを追い、衝突を繰り返す。しかしそのうちに二人は政治家も絡む
ような巨大な陰謀に巻き込まれていることに気付く。生き残るために、マックスとジェイコブは
協力し合い、この陰謀と戦う。」(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2014-04-23 23:40 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)