奇跡のりんご

「奇跡のりんご」
2012 日本 東宝 製作委員会 129分
監督:中村義洋  原作:『奇跡のリンゴ 「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録』(幻冬舎刊)
出演:阿部サダヲ、菅野美穂、池内博之、笹野高史、伊武雅刀、畠山紬、原田美枝子、山崎務他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
不可能といわれた無農薬リンゴを、信念一筋そして夫婦愛の中で実現させた実在の有機農家
木村秋則氏の物語だ。原作を読んでないので、どの程度脚色されているのか分からないが、
ほぼ、実話通りなのだろう。

感動作だし、主演の二人もいいし、文科省も推薦するような映画であるのだが、何でか面白く
なかった。不可能と言われた無農薬リンゴの栽培に成功するという結末が判っているので、
どんな不幸を持ってきても、いずれは信念は貫かれ、美味しいいリンゴができるのだろう、と
いうことが分かっちゃっているので、どこかで冷めた目で見ている自分がいるんだな。
それをカバーするために厳しく言ってしまうと、「感動の安売り」状態になってしまった、ということ。

そりゃ、木村さんの10年以上に渡る、自殺も覚悟、赤貧洗うが如しの生活は苦しいモノであったし、
木村氏を奇人扱いし白い目で見ていた周りもやがて彼の努力を認めざるを得なくなってくる、と
いう展開、また農薬を使ったリンゴさせ作っておけば、御殿も出来ただろうに、こけの一念で
無農薬にこだわった氏の信念には目を見張るものがあるし、奥さんや家族もよく付いてきたと
思う。そのあたりの文句はないのだが、繰り返すが、事実として確定している感動の実話を
映画でさらに感動的に仕上げることの難しさがあるなあ、と感じていた。それと、上映時間が
長いので、中ダレする。もう20分位端折った方がしまったのではないか。

因みに木村さんは無農薬リンゴで成功し、いまやリンゴだけではなく様々な農作物の有機栽培を
指導し、事業も拡大した。あのリンゴも数が作れないので、この映画を観て欲しい、と思っても
無理だそうですよ。1個でも、というリクエストもあるのだそうですが、それも無理。結局似たような
栽培法で作っている木村さん以外の農家から手に入れる他はないということになっている。

青森の自然、四季の移ろいは美しく描かれている。
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<プロダクションノート&ストーリー>
「11年にわたる苦悩の末、無農薬によるリンゴ栽培に成功した青森県弘前在住のリンゴ農家、
木村秋則の実話を、阿部サダヲ×菅野美穂主演で映画化した人間ドラマ。
食事もままならない極貧生活にもめげずに奇跡のリンゴを生み出した一家の姿が涙を誘う。
監督は伊坂幸太郎原作の作品を多数手がけてきた中村義洋。

岩木山が日本最大のリンゴ畑を見下ろす青森県中津軽郡。この地で生を受けた木村秋則
(阿部サダヲ)は、幼い頃から学生時代にかけて、車やバイク、エレキギターなど機械いじりに
夢中になって過ごしていた。
高度経済成長によって生み出されたモノの仕組みに対する興味は人一倍で、当然ながら
一帯を覆うリンゴ畑や農業への関心はゼロだった。後に、この農業に人生を賭けることに
なろうとは、学生時代には全く想像できなかった。

そんな彼に転機が訪れる。リンゴ農家の娘・木村美栄子(菅野美穂)とお見合い結婚して
木村家に入ることになったのだ。農業もリンゴも秋則にとっては初めての経験だったが、
苦労しながらも何とか技術を身に付けてゆく。
やがて、妻の身体に異変が起きる。リンゴは農薬なしでは生産不可能な果物だったが、
その農薬が美栄子の身体を蝕んでいたのだ。繰り返し散布する農薬の影響で皮膚がかぶれ、
数日間寝込むこともあった。これをきっかけに、絶対不可能と言われていた
“リンゴの無農薬栽培”への挑戦を決意する秋則。
美栄子の父・征冶(山崎努)の協力を得て、私財を投げ打って挑戦を続けるが、およそ10年
の間、奇跡が起きることはなかった。畑は痩せ、周囲の農家には“カマドケシ(破産者)”と
疎まれ、家族は貧困にあえぐ。追い詰められ、自殺を決意した秋則は1人、岩木山を登る……。

とその時、荒れ果てた山野に立つ1本の樹が目に止まった。その枝には、果実がぶら下がって
いたのだ。“なぜ、こんなところに……?”疑問に思いながらその樹に近づいた秋則は、
そこで奇跡の糸口を掴む……。」(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2014-05-14 23:20 | 邦画・新作 | Comments(0)