マリーゴールドホテルで会いましょう The Best Exotic Marigold Hotel

●「マリーゴールドホテルで合いましょう The Best Exotic Marigold Hotel」
2011 アメリカ・イギリス・アラブ首長国連邦 124min.
監督:ジョン・マッデン  原作:デボラ・モガー『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』(早川書房刊)
出演:ジュディ・デンチ、ビル・ナイ、ペネロープ・ウィルトン、デヴ・パテル、セリア・イムリー、マギー・スミス他
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<評価:★★★★★★★☆☆>
<感想>
面白かった。いわゆるグランドホテル系の群像ドラマであるが、イギリスの老人たちがかつての
植民地であるインドで繰り広げる人間ドラマが人生の再生(あの年齢でも)をユーモアとウィットに
富んで描かれ、名優たちの好演も加わり、上等な作品に仕上がった。
原作は未読だが、かなり原作のイメージに近いのではないか、と個人的には感じた次第。

邦題も悪くはないが、原題のままでも良かったんじゃないか、とも思う。

映画の冒頭で、登場人物の紹介がなされる。それぞれの事情が短く紹介され、彼ら、彼女らが
なぜインド・ジャイプールの「マリーゴールドホテル」という崩れそうなホテルに行くことになったのか
が説明される。 お年を召した夫婦だったり独身男性だったり、女性だったり未亡人だったりの
ストーリーに、このホテルの一応オーナーである青年と女性の恋物語が横軸にからんできて
物語を上手いこと重層化出来ている。
私としては、股関節手術に来た「人種偏見主義者」とも見られるミュリエルを演じたマギー・スミスが
良かったと感じた。しかし、まあ身の替わり方は早すぎかな、とも感じたのだが。彼女の考えを
変えたのはホテルで彼女の世話役をした最下層の若い女性とのふれあいであったことは間違い
ない。ラストで車いすも不要になった彼女がホテルのフロントで生き生きとしている表情はとても
素敵だった。
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またジュディ・デンチは流石の演技である。ちょとした目線や体の動きで心情を見事に演じている。
ただ、ラストで語られる映画の意味のサマライズしたセリフはやや、映画の余韻をスポイルした
感がある。言っていることはその通りなんだけど、それは見た人に感じさせておけばいいんじゃ
ない?という感じ。たとえば

「失敗するのは怖いけど、1番怖いのは昨日と同じ様な未来が続くこと。
リスクを嫌って何もしないものは何も得る事は無い。

変わるにはもう歳だと思う時もある。
でも、本当の失敗とは“やらないでおくこと”
最後は万事めでたし。何か不満があるとしたら、
それは途上にあるということ。」

とはいえ、老境に至ってからも決して人生を諦めず、前を向いて活き活きと生きようとする
登場人物たちの行動は、同世代の私などには、胸を締め付けられる思いがするのだ。
味わい深い映画に出会った。
そうそう、映画冒頭に流れる音楽がインストの「ストレンジャーインザナイト」。言わずと知れた
フランク・シナトラの名曲。これがなぜが非常に幕開けにマッチしていたと感じた。

<プロダクションノート&ストーリー>
「優雅なひとときを夢見て、それぞれの事情を抱え、インドの豪華リゾートホテルを訪れた
7人の男女の身に起きる出来事を描く、ユーモア満載のヒューマンドラマ。アカデミー賞
作品賞に輝いた『恋におちたシェイクスピア』のジョン・マッデンがメガホンを握り、
同作で助演女優賞を受賞したジュデイ・デンチが主演を務める。

40 年間連れ添った夫を亡くしたイヴリン(ジュディ・デンチ)は、多額の負債を返済する
ために家を売却。そして、同居を勧める息子の誘いを断り、インドの高級リゾート
“マリーゴールド・ホテル”での一人暮らしを決意する。
彼女の他、このホテルに申し込んでいたのは6 人の男女。イギリスに家を買うはずだったが、
退職金を貸した娘が事業に失敗してインドにやってきたダグラス(ビル・ナイ)とジーン
(ペネロープ・ウィルトン)の夫婦。股関節の手術を受けようとしたミュリエル(マギー・スミス)は
、イギリスの病院では半年待ちと言われ、渋々インドへ。
独身者ノーマン(ロナルド・ピックアップ)の悲願は、異国の地での最後のロマンス。
結婚と離婚を繰り返すマッジ(セリア・イムリー)の目的は、“お金持ちの夫探し”。
以前この地に住んでいた元判事のグレアム(トム・ウィルキンソン)は、数10年ぶりに知人に
会いに来たのだが、ある事情があり、迷っていた。

彼らが想像していた優雅な生活は、実際のホテルを目にして砕け散る。改装中というその
ホテルを亡き父から譲り受けた若い支配人ソニー(デヴ・パテル)は、やる気だけは人一倍
ながら経験不足。電話は使えず、ドアのない部屋もある。だが、既に前金を支払った7 人に
選択の余地はなかった。ジャイプールの街に溢れる音と色彩、喧騒と人の数、そして暑さに
圧倒されながらも、それぞれの生活を踏み出す。

様々な悩みを抱えながらも、この地で過ごす時間が長くなり、互いの交流が深まるにつれて、
少しずつ前に進んでゆく7人。その一方で、ホテルを復活させるために、ソニーは地元の
投資家に援助を依頼。しかし、ホテルを一緒に相続した2人の兄と母親は売却するつもりで
いた。こうして、インドに来て45 日が過ぎた頃、母親の説得に負けたソニーがホテルを閉鎖
すると言い出す。再び人生の岐路に立ったイヴリンが巡り逢った、意外な運命とは……?」
(Movie Walker)

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まで。
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by jazzyoba0083 | 2014-06-01 23:55 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)