パシフィック・リム Pacific Rim

「パシフィック・リム Pacific Rim」
2013 アメリカ Warner Bros Pictures,Legendary Pictures.131min.
監督:ギレルモ・デル・トロ
出演:チャーリー・ハナム、イドリス・エルバ、菊地凜子、チャーリー・デイ、ロブ・カジンスキーほか。
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
観たかった作品。ようやく鑑賞。できれば映画館で観たかったな。アメコミ原作でない
オリジナル作品で、いろんな要素が混じり合った既視感や、クサさもあったが、総体として
面白くできていたと思う。VFXもいいし。出演者に日本人がいるし日本語も出てくるのだが、
監督が本多猪四郎にリスペクトしたのだから、ゴジラ風のテイストも含め納得だ。

で、個人的には、ゴジラ+鉄人28号+エイリアン+ガンダム+戦隊もの+トランスフォーマー+
アルマゲドン+日本沈没・・・、
って感じがした。怪獣が実は地球を乗っ取ろうとする異星人が放ったクローンだった、と次第に
分かってきて、その重大度と地球軍の対応が時間が経つにつれて次第にエキセントリックになって
いくのも、だらけなくて良かった。 地球が西も東もなく結束して一丸になって怪獣に立ち向かうのは
いいんだけど、こういう事態にでもならないと世界が仲良くなれないという反面教師的な感想も
あったりで、複雑な思いがした。 ひとつ、不自然じゃないか、と思ったのは、深海で戦う場合
水圧であんなにコンバットスーツがスムーズに動かないんじゃないかい??

ヒト型巨大戦闘ロボット「イエーガー」、あそこまで進化しているのなら体をシンクロさせて動かさ
なくても、脳波をとらえて動かすようなシステムであってほしかったなあ。なんか二人して体を
動かしているのが滑稽で・・・。ただ、一人の「脳」力では足りないので、二人のシンパシーの合った
人が二人で操縦する、しかし、過去のトラウマが記憶に浮かび上がり、イエーガーが暴走したり
する、というのは発想としては面白いな、と思った。そこにドラマがいろいろと繰り広げられる
キーポイントとなっているわけだね。

130分を超える大作だが、話は単純で、太平洋の海底の割れ目から怪獣が現れ、地球は滅亡
寸前。冒頭の荒廃したサンフランシスコは、なかなかよく出来ていて、掴みはOKって感じだった。
怪獣に対応するため、環太平洋(パシフィック・リム)の各国は連携して、ヒト型の巨大戦闘ロボット
「イエーガー」を開発。二人の脳内をシンクロして戦うこのロボットは強力で、怪獣は一度は
退治されたと思われた。その先頭の中で兄弟でマシンを操縦していた主人公の兄は、怪獣に
とどめを刺さず、逆にやられてしまった。以来弟ローリーは、怪獣を防ぐ命の壁の建築に関わって
いたのだが、やがて再び怪獣が現れはじめ、壁は軽々と壊されてしまう。
地球軍は、第5世代のイエーガーを開発、登場の頻度が上がってきた怪獣に対抗するのだったが
怪獣もどんどんバージョンアップされてくる。実は地球を自らの星にしようとする異性人たちが
地球人たちを滅ぼすために放ってくるクローン怪獣だということが分かってくる。

ローリーは再び基地に行き、開発者森マコ(菊地凜子)と最新型イエーガーのパイロットとして
組むことになる。(まあその間はいろいろありまして) そして迎えた最後の戦い。仲間の
イエーガーが次々と怪獣の犠牲になる中、ローリーとマコの機体もぼこぼこにやられてしまう。

最後は時空の、扉を閉じるべく超大型の原子炉を抱いたイエーガーがマントルに飛び込み、
怪獣が出てくる穴は閉じられるわけだが。このあたりはアルマゲドンや日本沈没みたいな
自己犠牲の精神。 ローリーとマコのロボからは脱出シュートが二つ海上を目指す。マコの
シュートは最初に開き、あとからローリーのシュートが浮上。死んだ、と思われたローリーを
抱きしめると「締めすぎで死んじゃうよ」というローリーの声。

いやいや、久々にロボット対怪獣の日本ぽい映画を堪能した。原発爆発させておいてあと
どうするのさ、とかいろいろと突っ込みどころはあるけど、アクション映画としてとてもワクワク
しながら観ていた。 もう一回くらい観てもいい。3Dで観たかったけど......。
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<ストーリー>
日本のマンガやアニメ、特撮作品への造詣も深い「ヘルボーイ」「パンズ・ラビリンス」の
ギレルモ・デル・トロ監督が、巨大怪獣と人型巨大ロボットとの戦いを圧倒的スケールで
描き出したSFアクション・エンタテインメント超大作。
出演はチャーリー・ハナム、イドリス・エルバ、菊地凛子、ロン・パールマン。
また人気子役の芦田愛菜が菊地凛子の少女時代を演じてハリウッド・デビューを飾った
ことも話題に。
 
ある日、太平洋の深海から突如巨大な生命体が出現した。“KAIJU”と名付けられた彼らは、
大都市を次々と襲撃して容赦ない破壊を繰り返し、人類は滅亡の危機を迎える。
そこで人類は世界中の英知を結集し、人型巨大兵器“イェーガー”を開発する。その操縦は
2人のパイロットによって行われるが、イェーガーの能力を引き出すためには、パイロット同士の
心を高い次元でシンクロさせる必要があった。当初は優勢を誇ったイェーガーだったが、
出現するたびにパワーを増していくKAIJUたちの前に次第に苦戦を強いられていく。

そんな中、かつてKAIJUとのバトルで兄を失い、失意のうちに戦線を離脱した名パイロット、
ローリーが復帰を決意する。彼が乗る旧式イェーガー“ジプシー・デンジャー”の修復に当たる
のは日本人研究者の森マコ。幼い頃にKAIJUに家族を殺された悲しい記憶に苦しめられて
いた。やがて彼女はローリーとの相性を買われ、ジプシー・デンジャーのパイロットに大抜擢
されるのだったが…。」(allcinema)

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by jazzyoba0083 | 2014-06-27 23:40 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)