フィラデルフィア・エクスペリメント The Philadelphia Experiment

●「フィラデルフィア・エクスペリメント The Philadelphia Experiment」
1984 アメリカ New World Pictures,Cinema Group.102min.
監督:スチュワート・ラフィル
出演:マイケル・パレ、ナンシー・アレン、ボビー・ディ・シッコ、エリック・クリスマス、ルイーズ・ラサム他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
アメリカの都市伝説、フィラデルフィア実験を映画化。この実験が実際に行われいたのか
どうかは今なお不明である。「ファイナル・カウントダウン」とどこか似ているな。
話そのものは面白いんだけど、当時の映像の限界か、今のVFXを見慣れた身としては
どこかちゃちさを感じていしまう。そうした中をおもちゃっぽさをなるべく排して作ろうとした
姿勢は買うけど。せっかく1943年の水兵さんが1984年に来たんだから、そのあたりの
ギャップをもう少し面白がらせても良かったんじゃないかなあ。せいぜい、オートマの
クルマが運転できないというくらいで。2014年版を作ったら、携帯とか電気自動車、
兵器ではステルス戦闘機、イージス艦など。またミズーリがハワイに繋がれて博物館に
なっているとか・・・。本作ではそのあたりをさらりと流し、どちらかというと、現代で
出合った女性アリソンと水兵デヴィッドとの恋愛に重心を置いているので、タイムトラベル
の話が中途半端になってしまった恨みがある。
ただ、その後のこの手の映画の先駆けとなった作品なので興味深く観ることが出来た。
あちらこちらでの映画で見覚えがあるアリソン役のナンシー・アレンが時代を感じさせる
美女であった。

第二次世界大戦がはじまって間もない頃、軍艦を相手から見えなくする実験が行われて
いたのだが、何かの手違いで時空に穴が開いてしまい、軍艦1隻が時空のトンネルの中に
迷い込んでしまう。水兵のデヴィッドとジムは船から飛び出て、1984年のネバダの砂漠に
飛ばされる。状況が理解できない二人は、基地に戻ろうとするが、話が分かる人間が誰も
いない。ダイナーにいた二人のうちジムが磁場の力で体が赤く光りはじめると地元民が
怪しんで、争いとなる。二人はたまたまガソリンを入れに来ていたアリソンという女性の
クルマを奪って逃げるのだが・・・。

次第に自分たちの置かれた状況が分かってきた二人。病院に運ばれたジムは再び
時空の中に消えて行った。 戻っていったのだ。アリソンはデイヴィッドと行動を共にする
lことになり、現代に生きていたジムに会いに行く。牧場主になっていたジムは多くを語ろうと
しない。 

実は、1943年当時、実験を主宰していたロングストリート博士は、現代でも「フィラデルフィア
エクスペリメント」と同様の実験を続けていて、時空に穴を開けてしまい、それがだんだん
大きくなりつつあり、このままいくと地球が危ないというところまできた。
現代のロングストリート博士と対面を果たしたデイヴィッドは、時空にさまよう当時の軍艦に
行って、電源を切らなくてはならなくなった。歴史の事実として、彼は防護服に身を固め、
時空の渦の中に飛び来み、軍艦に到達する。そして斧で装置を破壊し、時空の穴を塞ぐ
ことに成功、もう二度と現代に変えれないかもと覚悟してたデイヴィッドだが、無事に
再び1984年のアリソンの元に戻って来れたのであった・・・。
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<プロダクションノート&ストーリー>
「第二次大戦中の海軍の秘密実験に端を発したタイム・ワープを描く冒険SF。当初ジョン・
カーペンターが監督するはずだったが、彼は別の映画に取りかかったので、
「アイス・パイレーツ」のスチュアート・ラフィルが監督に起用され、カーペンターは
エグゼクティヴ・プロデューサーとしてクレジットされている。
製作はダグラス・カーティス、ジョエル・B・マイケルズ。
ウォーレス・ベネットとドン・ジャコビーの原作に基づき、ウィリアム・グレイとマイケル・
ジャクヴアーが脚本を執筆。
撮影はディック・ブッシュ、音楽はケン・ワンバーグ、特殊効果はマックス・W・アンダーソンが担当。
出演はマイケル・パレ、ナンシー・アレン、ボビー・ディ・チッコなど。ユタ州ウェンドーバーと
ソルト・レーク・シティでロケ撮影された。日本版字幕は清水俊二。CFIカラー、ビスタサイズ。
1984年作品。

第二次大戦中の43年、米海軍はフィラデルフィア水域でロングストリート博士指揮の
秘密実験を行なった。味方の船を敵レーダーに探知されないようにする実験で、
水兵のデイヴィッド(マイケル・パレ)とジム(ボビー・ディ・チッコ)が実験機械のスイッチを
入れると、駆逐艦エルドリッジはレーダーのみならず、実際に海上からも姿を消してしまった。

しばらくして、再び出現したが、エルドリッジでは乗組員が大火傷を負ったり、艦の壁や甲板に
身体がめりこんだりしていた。デイヴィッドとジムは、時空間をトリップして84年のネヴァダ州の
砂漠に出現する。
とある町でヘリコプターに威嚇射撃をされて、あわてて逃げ出した。2人は軽食堂に入り
生まれて初めて見るTVに驚く。ジムの手が異常に赤くなり、2人はいあわせたアリソン
(ナンシー・アレン)を人質にして逃げ出した。

一方、へリが2人を威嚇した現場ではロングストリート博士が、軍艦のレーダーを発見し、
衝撃を受ける。博士は41年前と同じ実験を今度は砂漠のゴースト・タウンを対象に
行なったのだ。ジムは病院に運び込まれたが、激しい痙攣を起こし、赤い電磁波に包まれて
消滅した。今回の実験のエネルギーがあまりに膨大なものだったので、時空の連続体に
ひずみが生じ、巨大な裂け目が現出し、さまざまな異常気象を発生させた。

軍は秘密を守るため、デイヴィッドとジムを追う。いつしかデイヴィッドを愛するようになって
いたアリソンは、彼と一緒に彼の故郷カリフォルニア州サンタポーラに向かった。
父はすでになくなっていたが、ジムは生きていた。年老いたジムは、彼を見ても無視しようと
する。「彼は気違い扱いされたのよ」とパメラ夫人がいう。
デイヴィッドとアリソンは、実験場であるドライウェルズ基地へ乗り込んだ。実験の影響で
空にできた渦があらゆるものを吸い込み、地球とそのものにも危機が迫っていた。
エルドリッジ号にもどり、実験エネルギーのスイッチを切らないことには、ひずみは直らないと
ロングストリートは語る。デイヴィッドは愛するアリソンに別れを告げて、渦の中に入っていった。
彼はエルドリッジ号内に降りると、スイッチを切ることに成功する。
そして、再びドライウェルズ基地に帰還することにも成功し、アリソンと固く抱きあうのだった。
(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2014-07-19 22:40 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)