2014年 09月 16日
恋するローマ、元カレ、元カノ Ex
2009 イタリア・フランス Italian International Film,Mes Films,Paradis Films.120min.
監督・脚本:ファウスト・ブリッツィ
出演:アレッサンドロ・ガスマン、セシル・カッセル、シルヴィオ・オルランド、ナンシー・ブリッリ他
<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
これも、恋愛や男女の関係に日本人とは異なった感性をもつイタリア人やフランス人でないと
理解しずらいかもしれない作品だ。2009年に製作されたのだが、日本公開は何故か2013年。
しかも、群像劇なので、誰と誰がくっついていたんだっけと混乱するところもあり、2時間と
いう上映時間も多少長く感じた。(まあ、数組の男女のあれこれを描くのだから2時間は必要
かも知れないけど)
ローマで暮らす友人や夫婦や親子だったりの関係がある男女の、別れと修復を多面的に
描く群像劇だ。この手の恋愛群像劇は珍しくないのだが、なにせ舞台が、アモーレ・ミーヨの
イタリアなので、我々東洋人にはシンパシーを感じずらい点がある。
結局、どの男女もいろんな障害を乗り越えて、いったんは確かめ合った愛情の原点に戻るの
がオチとなっているのだ。一番分かり易かったのが、元カノに振られて神父になった男性と
それを知らずに婚約者と教会を訪れた女性の組。それと仕事でニュージーランドへ赴任した
女性と遠距離で悶々としている男性(最後はお互いのところに行くのだがすれ違いって
しまうのだが、最後には香港の空港で再会。目出度し)の組、離婚した元妻が交通事故で
亡くなった教授、女の出入りは激しいが、実は妻はずっと自分のことを想っていたと娘から
教えられ、8年間のクリスマスプレゼントを目の前にして、後悔する組、家庭裁判所の判事
ながら喧嘩の耐えない夫と妻。人の離婚調停をするうちに、その調停夫婦が元のさやに戻り
そんな折、妻がスーパーで強盗に会い昏倒させられ、救急搬送され、それがきっかけで
自分が妻なしでは5分と居られないという男女の組。この夫婦の娘がニュージーランドへ
赴任する女性。そのほかにも浮気性の女性を巡る刑事と医師のエピソードなど盛りだくさんだ。
いずれもイタリアの恋愛テイスト(エロもガンガンに入って)満載で楽しく描かれていくが
収束が当たり前すぎというか、想像できちゃうので、観終わってどんな映画だったかすぐに
わすれちゃうようなタイプの作品だ。見ているうちはまあ楽しいけどね。
<ストーリー>
「世界一の恋愛大国イタリアの首都ローマ。ホームパーティの最中に夫婦ゲンカを始める
熟年夫婦ルカ(シルビオ・オルランド)とロレダーナ。フィリッポとカテリーナ(ナンシー・ブリッリ)の
夫婦は、離婚調停中に子どもの養育権を押し付け合っている。
数年前に離婚したセルジョ(クラウディオ・ビジオ)は、独身生活を謳歌しているところに突然、
元妻の事故死の知らせを受ける。
挙式予定の教会で、神父となった元カレに再会して動揺する花嫁エリザ(クラウディア・ジェリーニ)。
マルク(マリク・ジディ)とジュリア(クリスティーナ・カポトンディ)のカップルは、ジュリアの転勤に
より、遠距離恋愛を強いられる。
パオロ(ファビオ・デ・ルイジ)は、恋人の元カレよりストーカー行為を受ける。愛し合う男女に
訪れる波乱の数々、彼らの決断は……!?」(Movie Walker)
この映画の詳細はこちらまで。