タイピスト! Populaire

●「タイピスト! Populaire」
2012 フランス Les Productions du Trésor.111min.
監督・脚本:レジス・ロワンサル
出演:ロマン・デュリス、デボラ・フランソワ、ベレニス・ベジョ、ショーン・ベンソン、ミュウ=ミュウ他
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<評価:★★★★★★★★★★☆>
<感想>
これは誰が何と言おうと、個人的には大好き!映画を観ている楽しさがいっぱい詰まっている。
恋愛物語であり、成功譚であり、夢が一杯! 中でも、主人公のデボラ・フランソワがキュートで
可愛い!決して超美人というわけではないのだが、愛すべきキャラクターを全面に出し、一歩
間違うとカマトトになってしまうところを踏ん張ってキュート&コケットな味を出しきっている。
これが長編第一作というロワンサル監督、なかなかやります。見ながら思わず微笑んでしまった
映画はそうそう無い。デボラのちょっと困った表情なんかにやられてしまった殿方も多いのでは
ないでしょうか。

片や、デボラを秘書として雇う、保険屋のデデュリスは、まさかこのあまりイケメンとも言えない
男とデボラがくっついてしまうのか?と思うのだが、くっつくのだねえ。ハッピーエンドとして。

舞台が1958年から59年。タイトルから画面構成、音楽なども50年代後半をよく描いていると
感じた。エッフェル塔の下を通る車を撮影するシーンはCGかなあ。

欠点というかアラを言えば、田舎娘にしては登場してからいろいろとセンスのいい服を着てくる
のだが、そんなお金があったのか?とか、世界一になるにしてはちょっと苦労が足りてないのじゃ
ないかな、とか。
しかし、全体を流れるハッピーな雰囲気は「映画を見ていい気分になる」というエンタメの王道を
行く作品として、個人的に★9を進呈した次第だ。

話としては簡単で、田舎の雑貨店の娘ローズが都会へ出ることを夢見て、秘書に応募。
売り物としてあったタイプライターを一本指で叩く練習をしていたことから、秘書に合格。
雇い主は保険代理店を経営するレイ。彼女は秘書としてはそんなに優秀ではないが
タイピストの能力はあると見込み、タイピスト選手権に出そうと計画し、10本指での特訓を
命ずる。ローズはメキメキと腕を上げ、地区予選を突破。更にパリで開かれた全国大会も
突破。一躍時の寵児となり、雑誌の表紙を飾ったり、あるタイプライターメーカーのモデルに
なったり、有名になった。「ポピュレール」と名付けられたローズ色のタイプライターはバカ売れ
した。更に世界選手権に進出。NYで開催された国別代表戦でも、最後の決勝で連覇を狙う
アメリカ代表を下し、見事世界一に輝いたのだ。
メインストーリーは以上だが、そこに雇い主のルイとの愛情の物語、またルイが親しく付き合う
ボブとマーリー夫妻とのルイとの関係(マーリーはかつてルイの恋人であったが、ルイが
大戦中だまってレジスタンスに出てしまったことから、別れてしまっていた。そのことをルイと
ローズの間でも、同じような過ちをしないよう、マーリーはルイに忠告する)

また、ルイと喧嘩して行くところがなくなってしまったローズを、マーリーが、ルイの家族の
いる家に連れて行って、ルイの婚約者よ、と紹介してしまう。お互いに憎からず思っていた
二人だが、世界選手権を前に決別してしまう。だが、ルイは自分にはローズが必要だという
ことがわかり、NYに駆けつけて、ローズを応援する。決勝戦ではタイプのハンマーがからんで
打てないというピンチがあったがローズはそれを乗り越えて優勝、ルイの愛情も獲得したのだ。

さらに田舎のお父さんのプレゼントした、最初にローズが触ったタイプライターが、ストーリーの
大事なガジェットになっていたりする。今はワープロの早打ちだろうけど、昔のタイプは重くて
力も必要、腱鞘炎になってしまうOLさんもたくさんいたのだから、世界一は大したものなのだ。
それにしてもラスト近くの、ローズのタイピングに勝つには活字をゴルフボール状のものの周りに
つけて・・・という商売をアメリカ人に売り込むシーン。これは後の電動タイプライターに実際に
取り入れられたのだが、これって実話っぽかった。

オシャレで、ハッピーないかにもフランス映画らしい、小粋な作品。愛すべき一遍だ。
デボラ・フランソワさん、まだ20歳代。どんどんいい映画に出ていい女優さんになって貰いたい。
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<プロダクションノート&ストーリー>
「1950年代のフランスを舞台に、不器用な新米秘書がタイピングの才能を見いだされ、
タイプライター早打ち大会に向けて猛特訓を積むサクセス・ストーリー。
レトロでポップな1950年代らしさが詰め込まれている。監督は、本作が初長編監督作品と
なるレジス・ロワンサル。本作で2013年セザール賞新人監督作品賞など5部門にノミネート
された。「ある子供」のデボラ・フランソワが憧れの秘書業に就こうとするがドジばかり踏む女性を、
「ハートブレイカー」のロマン・デュリスが彼女のタイピングの才能を伸ばそうと厳しく指導する
経営者を演じている。
ほか、「アーティスト」のベレニス・ベジョ、「オーケストラ!」のミュウ=ミュウらが出演。

1950年代のフランスでは、社会進出しようとする女性たちの間で一番花形の職業は秘書だった。
田舎から出てきたローズ(デボラ・フランソワ)もそんな一人で、保険会社を経営するルイ
(ロマン・デュリス)の秘書となる。ドジで不器用すぎるため1週間でクビを宣告されるが、ローズに
タイピングの才能を見出したルイは、彼女にある提案をする。当時秘書の中で、タイプライター
早打ち大会で優勝することはステイタスとなっており、一大競技として人気を誇っていた。
ルイはローズと組んで、タイプライター早打ちの世界大会で優勝を目論んでいた。

地方予選に出場したローズは、初めて触れる試合の空気に飲み込まれあえなく敗退。
ルイは1本指ではなく10本の指を使ったタイピングをするよう矯正し、難解な文学書のタイプや
ジョギングなどのハードなメニューを課して、ローズを特訓する。その甲斐あって地方予選を1位
通過したローズだが、全仏大会には2連覇中の最強の女王が待ち構えていた……」(Movie Walker)
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by jazzyoba0083 | 2014-10-15 23:10 | 洋画=た行 | Comments(0)