素敵な相棒~フランクじいさんとロボットヘルパー~ Robot and Frank

●「素敵な相棒~フランクじいさんとロボットヘルパー Robot and Frank」
2012 アメリカ Dog Run Pictures,Park Pictures,TBB,White Hat.89min.
監督:ジェイク・シュライアー
出演:フランク・ランジェラ、スーザン・サランドン、ジェームズ・マースデン、リヴ・タイラー他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
なんかもっとコミカルなものを想像していたのだが、結構シリアスで、心温まる一遍だった。
ボケ進行中の頑固爺さんと、長男がおいて行った超高性能介護ロボットの話なのだが
人間とロボットやドロイドの関係を映画いた作品は少なくないが、結局は機械と人間の
ありえない(であろう)心の通じ合い、生まれた絆、みたいなところへ基本的なオチを持っていく
系統が多い感じだが、本作も、最後はそういう事だと思う。
が、ボケ老人と介護ロボットって、結構現実的なテーマの中で、リアルな肌感覚でこの映画を
観られた人も多いのではないだろうか。 だから湿っぽいかというとそうでもなく、極めて人間的な
頑固爺さんと、基本入力されたこと以外はアウトプットしないロボットの漫才のような掛け合いも
楽しく、更に、この爺さんの過去の生業が宝石泥棒で、2回もムショ送りになっている、という
設定も楽しい。 

舞台は「そう遠くない将来」。壁掛け式のホログラムテレビ電話や透明な躯体を持つスマホなど
未来を匂わすギミックはあるがそう未来感はない。それがまたリアリティを持ちえているのかも
知れない。
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往復10時間もかけて一人暮らしのおやじを見に来る息子は、いい加減に私設に入るか、
でなければ介護ロボッを置いていくよ、と言って、要らないというおやじさんの家に超高性能の
介護ロボットを置いていく。こいつが極めて優秀で、掃除、調理はもちろん個人の健康データに
基づいて、さまざまなアクティビティを誘ってくる。

爺さんの唯一の楽しみは近くにある図書館に行って本を借りてくること。しかし本音は司書の
ジェニファーに会いにいくことだ。この図書館の受付もロボット化されていて、更には図書館
全体を電子書籍化するという動きが出る。爺さんはこの計画の主たるメンバーである弁護士
(近所に住んでいる)を憎しみの対象とし、最初はあれだけ嫌がっていたロボットと共謀(!)して
図書館に忍び込み稀覯本である古い「ドン・キホーテ」を盗み出す。
更に、弁護士の自宅に忍び込んで妻の豪華な宝石を盗み出す。しかし爺さん現場に老眼鏡を
おいてきちゃったりするので、すぐに容疑者になり警察が来るのだが、証拠がない。
またあれだけの侵入盗をボケた爺さん一人で出来るわけがない、と勝手に警察は判断する。
しかし、弁護士は、ロボットのメモリに注目し、それを外そうとするすると、ロボットは自爆装置を
起動させた、と嘘を言って、警察らを追っ払った。そして息子の車に乗って逃げ出すのだった。

行くところもなく図書館に来た爺さん、壁にかかっている若き日の自分とジェニファーの2ショット
写真をまざまざと眺める。別れた妻ってジェニファーのことだったの??爺さんは忘れているけど。

まんまと2つの泥棒に成功した爺さんだったがロボットはこれまでのメモリをリセットして新しい
人生を歩め、という私は人間じゃないからメモリを初期化しても死ぬわけではないともいう。
爺さんは最初これまでのメモリが消えることに抵抗をしめしていたが、ロボットの強い勧めで
メモリ消去ボタンを押す。
奪った宝石はNPOで海外で活躍する娘に「かつての戦利品だよ」と言ってあげたり、息子のために
庭の花壇の中に埋めたりした。ロボットが去った爺さんは、みんなで食事をしたあと、施設に入る
ことにする。ボケはまたかなり進行しているようだった・・。

ホンダのASIMOそっくりな(人間入っている感満載)のロボットは、学習機能を持つゆえに、
人間の感情に近いものを獲得していくようになるのだな。客観的なことしか言わないはずだが
主観的と思われることも言い出すので、「機械」として見なすことが出来なくなり「相棒」「仲間」との
認識が生まれてきてしまうのだ。アシモフはそれを禁じていた筈だが。その葛藤がこれまで
いろんな映画を産んできもしたのだが。

短い映画だったが、なかなか身につまされる部分もあり興味深く観た。ただし、この介護ロボット
お値段は相当お高いんじゃないかな。だれもが買えるような時代になったら、便利になるのか
人間の心が荒廃するのか・・・。

この映画の詳細はこちらまで。
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by jazzyoba0083 | 2014-10-29 23:40 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(0)