シャンドライの恋 Shandurai's Love(Beseized)

●「シャンドライの恋 Shandurai's Love (Beseized)」
1998 イタリア Fiction Films,Navert Film.94min.
監督・共同脚本:ベルナルド・ベルトルッチ
出演:デヴィッド・シューリス、タンディ・ニュートン、シリル・ヌリ他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
私は見るつもりがなかったが、家内が見て、面白いから観たら、というので鑑賞。
彼女もまあ、こんな観念的な映画をよく観たな。クラッシック音楽が付いて回るからという
趣味の問題かも。
ベルトルッチの映画は「ラスト・タンゴ・イン・パリ」も、観てないし、「シェルタリング・スカイ」を
観たかなあ、という程度で、深くを語る資格は有りませんが、基本的に本作は私の好みの
範疇には無いタイプだ。ベルトルッチファンからすれば、これこそ、かれの美学、ということを
いうのかもなあ・・。
ジャンプカットや、早回しなど意表を付いた編集・演出。本作のストーリーに限って言えば
シャンドライという主役のアフリカ女性と、ローマでピアノを引く男の純粋な愛情を描くため
(ベルトルッチ風に)、アフリカの国の名前は置くにしても、次のシーンがローマで有ること、
シャンドライの旦那と思しき小学校の先生が突然逮捕される理由とか、シャンドライがどこかの
病院でインターンをしているがどこなのか、とか、シャンドライが住む家の大家の男は
そもそも誰で何を商売にしているのか(ピアノの先生?演奏家?)とか、細かくも話しの
大筋に関係ないところは思い切って端折られる。だいたい、主人公の名前がシャンドライと
いう、というのも映画が始まってから相当たってからだ。

こうして余計な?サイドストーリーを削いで削いで、観念的な部分のゆらぎの中で、
シャンドライと、彼女が居候して?家政婦のアルバイトをする住む家の大家にして
ピアニストのキンスキーのじれったくも純粋な愛情が綴られていくのだ。このテイストは
すきじゃないけど理解出来る。

結局キンスキーは逮捕されたシャンドライの夫の開放に金を使い、コネをつかって
苦戦する。家の中は空っぽになり、ピアノさえ売ってしまうのだった。キンスキーの無償の
愛情をどう受け止めていいか分からないシャンドライは、気持ちが次第にキンスキーに
傾いていくのが分かるのだった。そしてついに彼女の夫は、釈放され、ローマまで
やってくるとの知らせが舞い込む。嬉しいのかそうでないのか悩むシャンドライ。

夫が次の朝やってくるという夜、ついにシャンドライはキンスキーのベッドに自ら入っていく。
自分の夫を大切なピアノを始め家財を売って釈放してくれたキンスキーへのお礼だったとも
取れるのだが、ベッドに行く前に、シャンドライはキンスキーとの間の淫夢を観たのだ。さらに
彼女は迷いに迷って、キンスキーに愛してます、という手紙を出したのだから、心はキンスキーの
中に入っていたことは確かなんだ。
しかし、朝、夫の押す呼び鈴に、キンスキーの元を離れていくシャンドライであったのだ。

が、この後、どうなったのか、夫を追い返したのか、キンスキーと結ばれるのか、観ている人に
結末は投げられて終わる。「ある愛の有り様」をベルトルッチ式の観念的美学で描くとこういう
ことになるのだろう。短い映画なので、観きった。
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<ストーリー>
「住みこみの黒人女性に恋した英国人音楽家の、プラトニックな愛を綴ったロマンス。
監督は「魅せられて」のベルナルド・ベルトルッチ。脚本はジェイムズ・ラスダン原作の短編を
基に「ハイシーズン」のクレア・ペプローとベルナルド・ベルトルッチが執筆。

アフリカ人のシャンドライ(サンディ・ニュートン)は、政治活動をしていた夫が逮捕された後
イタリアに渡り、音楽家キンスキー(デイヴィッド・シューリス)の掃除係として住みこみで
働きながら医大に通っていた。
ある日、シャンドライはクローゼット代わりに使っているリフトの中から疑問符の書かれた
五線譜を見つける。リフトはキンスキーの部屋とつながっており、その後もリフトを通じランの
花や指輪が贈られ続けた。戸惑ったシャンドライが指輪を返しにキンスキーの部屋に行くと、
今度はプロポーズされてしまう。
言葉は交わさなかったが、キンスキーは彼女の働きぶりに好意を抱いていたのだ。
シャンドライは思わず獄中にいる夫を出してと口走ってしまう。それ以降、邸宅にある美しい
調度品が次々と人手に渡るようになった。そんな中シャンドライは夫の無事を知らせる手紙を
受け取るが、気がつくと屋敷の中はグランドピアノだけになっていた。

そのピアノを囲んでささやかな音楽会を開いたキンスキーは自作の曲を披露する。そして
演奏の途中、夫が釈放されてシャンドライの所へ来ると知る。キンスキーのグランドピアノが
売却されて初めて、シャンドライは知った。キンスキーは調度品を売った資金で夫を釈放した
のだ。夫との再会の前日、シャンドライは感謝の言葉を綴ったカードを届けにキンスキーの
部屋を訪れる。彼のベッドに滑りこんで一夜を共にするのだった。」(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
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by jazzyoba0083 | 2014-12-06 22:55 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(0)