2015年 01月 30日
靴をなくした天使 Hero
1992 アメリカ Columbia Pictures.118min.
監督:スティーヴン・フリアーズ
出演:ダスティン・ホフマン、アンディ・ガルシア、ジーナ・デイヴィス、ジョーン・キューザック他
<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
本作は2009年に一度見ていて、感想もこのブログに書き記してある。
当時もとても面白かった、と書いてあるが、今回二度目とわかって観てもやはり面白かった。
ただ、自分が6歳、歳をくった分、世間の世知辛さの中で、いろいろ問題を抱えながらも、必死に
生きていく健気さみたいなものも感じ、悪い人も出てくるわけじゃないし、ほんわかしたどこか
癒されるコメディという感じが強かった。何と言ってもダスティンとアンディのキャラクター設定と
彼らの演技がいい。特にダスティン演じるラプラントが、C調なんだが、その実あまり欲のない
男のありようが面白かった。ガルシア演じるバーバーも言うことが名言めいていてまた面白
かった。
10Bの大きさの靴の主を探した所、俺だ俺だと沢山のさもしい市民がテレビ局に詰めかけたり
視聴率を取るためになりふり構わないテレビ局がいたりで、それなりの皮肉もたっぷりだが、
観るべきは主人公二人の人間性だ。好むとか好まないとかも含め、色々と示唆に富んだ人物
たちだから。
<ストーリー>
「コソ泥のバーニー・ラプラント(ダスティン・ホフマン)は、6日間の保釈延長を言い渡されるが、
彼には別れた妻エブリン(ジョーン・キューザック)との間に息子のジョーイがいる。
バーニーがジョーイを映画に連れていく約束の日、バーニーの車はエンスト。彼の目の前に
一機の飛行機が落ちてくる。機内から助けを求める声がして、悪態をつきながらもバーニーは
乗客たちを機の外へ運ぶ。彼は現場へ片方の靴を残したまま立ち去る。
飛行機に乗っていたテレビ・レポータ、ゲイル・ゲイリー(ジーナ・デイヴィス)は、乗客たちを
助けてその場を立ち去った恩人を探すべく賞金100万ドルをつけてテレビ番組の中で探し回る。
名乗り出たのはジョン・バーバー(アンディ・ガルシア)。彼は事件の鍵となったバーニーの靴を
事件の直後にバーニーから貰い受けたホームレスなのだが、彼は一躍マスコミからヒーローと
して祭り上げられる。
その頃、本当のヒーロー、バーニーはゲイルの財布から盗んだカードを売ろうとして警察に
捕まってしまう。ジョンはテレビでホームレスの救済を訴え、彼の講堂は多くの人々に感銘を
与え、彼とゲイルの間には愛情が芽生え始める。だが、段々とジョンの罪悪感は募り、
ついには飛び降り自殺をはかる。その時、保釈されたバーニーが飛び出した。
バーニーはジョンにある取引を提案する。真実を公表しないが、代りに息子ジョーイの学費を
負担せよ、と。(テレビ局から貰った賞金100万ドルの中から)ジョンは承知し、自殺を思い
とどまる。その後バーニーはジョーイにだけは本当のことを話してやるのだった。」
(Movie Walker)