セイフ ヘイヴン Safe Haven

●「セイフ ヘイヴン Safe Haven」
2013 アメリカ Relativity Media, Temple Hill.116min.
監督:ラッセ・ハルストレム  原作:ニコラス・スパークス「セイフ ヘイヴン」
出演:ジョシュ・デュアメル、ジュリアン・ハフ、コビー・スマルダーズ、デヴィッド・ライオンズ、ノア・ロマックス他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
大好きな「サイダーハウス・ルール」「ギルバート・グレイプ」のラッセ・ハルストレムの
作品なので、出ている人は超有名俳優はないものの、観てみた。面白い。
一粒で3度美味しい。サスペンスでありつつ自己再生の愛情物語であり、ラストで
止めのサプライズ。原作があるのだから話の作りは原作が面白いのだろうけど、これを
映像作品として作り上げたハルストレムはやはり只者ではない。監督独特の優しい映像
が美しいし、人の心をストレートに訴えかけることに成功している。下手なケレンを使う
ことなく。物語の持って行き方(全体像)が薄皮を剥がすように分かってくる緊張感が
上手いこと継続できていた。だが、ケイティの夫である刑事が勝手に指名手配書を
作って全国に配布する、なんてことが出来るのかなあ、などという面、そしてケイティの
夫の背景がやや描ききれていない難点はあった。

冒頭主人公のケイティは殺人か何かを犯して逃亡、見知らぬ土地に落ち着くのだがが、
彼女が一体何をしたのかが明らかにはされない。人間不信に陥ったケイティはある港町に
落ち着くのだが、お隣さんの女性や、雑貨店を営むアレックス一家と交わることで次第に
心を開いて行くのだった。アレックスは2年前に妻をがんで亡くしていて、その傷から立ち直れ
ないでいた。そこにケイティの登場。下の娘はすぐになついたが、物心付いている長男は
死んだママの面影を追い、ケイティにはなかなか心を開かないのだ。

何くれとなくケイティの面倒をみるアレックスにケイティも心惹かれていく。やがて二人は
愛しあう仲となるのだった。しかし、ある日友達である警官を訪ね警察署に行くとそこに
ケイティの第一級殺人犯として指名手配されているチラシが張り出してあった。
驚愕するアレックス。ケイティに「消えてくれ!」と告げる。「誤解なの」と叫ぶケイティの
言葉にも耳を貸そうとしないアレックス。あれほど家族で仲良く遊べていたのに・・・。
自分の幸せを見つけたと思っていたのに・・・。悄然として街を出て行くケイティ
だったが、アレックスはケイティを愛する気持ちを裏切れず、寸でのところで、止める。

そうこうしているうちに、ケイティの夫である刑事は、勝手に指名手配書をでっち上げたことが
露見し、警察バッチと銃を取り上げられ、停職になってしまった。(この辺りちょっとイージーかな)
彼はアル中で、ケイティに対しDVであり、結婚は破綻していて、喧嘩するうちにケイティは
台所の包丁で夫を怪我させてしまったのだ。 酒を手放せない夫は事件のあとかばってくれた
前の家の留守番電話にケイティが無事を知らせる伝言を入れたことに気づき、そこから
ケイティがバイトしているレストランを探し当て、彼女に忍び寄るのだった。

街がお祭の日に、夫はついに街に入ってきた。ダンスをする彼女、アレックスと抱き合う
彼女を見て、感情の紐が切れた。夫はついにケイティの居場所を突き止め、争いとなる。
酔っている夫はガソリンスタンドもしている雑貨店のそのホースからガソリンを家に掛け、
火を点けようとする。驚いたケイティはライターを消させ、「分かったから一緒に帰りましょ、」と
嘘を言い、彼を海に突き落とす。その時、祭りの花火の火のこがガソリンに引火し、火災と
なってしまう。2階には下の娘が居る。ケイティも、そして沖で花火をあげていたアレックスも
大急ぎで家に戻り、娘を助ける。ケイティと夫はもみ合いとなり、夫は出した拳銃でケイティを
殺そうとするが、銃撃は自分に当り即死してしまう。ママの思い出も焼けてしまったと
泣く長男。それはアレックスとて同じであった。

亡き妻は亡くなる前に二人の子供たちの折節に読んでほしいと、何通かの手紙を残して
いたのだが、火災でもそれは机の中で無事であった。そして更に「彼女へ」という新しい
手紙が見つかったのだ。アレックスはそれをケイティに渡す。そこには、亡き妻からケイティに
当てて、「これを読んでいるということは彼はあなたを愛しているわ・・・」と二人が一緒になり
新しい家庭を築いてくれるよう願う気持ちが書かれていた。そして、その妻の写真を見ると
なんと、彼女がこの地に来た時「お隣さんよ」と言って、いろいろとアドバイスしたり、
結果的にアレックスとケイティをくっつけてしまったりした、あの彼女だった!彼女は幽霊と
なって、ケイティを見守っていてくれたのだ!

新しい家族、新しい街で、ケイティの新しい人生が始まったのだった・・・。

ちょっと欲張りすぎのようなストーリーだが、観る人によってはサスペンスになりきれず、
ラブストーリーになりきれず、人生再生物語になりきれず、どっちつかずの映画になった、と
いう人も居るだろう。でも、こんな映画、あんまりないので、新鮮で個人的には大変おもしろく
鑑賞できたのだ。ケイティを演じたジュリアン・ハフは超美人ではないけど、人懐こく嫌味がなく
いい感じだった。アレックスのジョシュも適役だったと思う。
アメリカではヒットしたようだが、日本ではあまり評判にはならなかったな。出ている人が
地味目だったからかな。私としては推薦したい映画です。
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by jazzyoba0083 | 2015-02-02 22:10 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(0)