セインツ 約束の果て Ain't Them Bodies Saints

●「セインツ 約束の果て Ain't Them Bodies Saints 」
2013 アメリカ Sailor Bear and others. 98min.
監督・脚本:デヴィッド・ロウリー
出演:ケイシー・アフレック、ルーニー・マーラ、ベン・フォスター、キース・キャラダイン、ネイト・パーカー他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
趣味性の高い作品だな、という印象。ストーリーの骨子は既視感のあるものだが、
そこかしこに新しさが埋め込んであり、飽きさせることはない。まあ、1時間40分ほどの
映画だから難しいお話は出来ない。映像はサンダンスの撮影賞を獲っただけあって
美しいが、それだけでもいいから観て、というほどでもない。
男女のピカレスク・ロマンはアメリカ映画の1ジャンルと言ってもいいほど、たくさんあり
名作も多い。すぐに思い浮かぶのは「俺達に明日はない」だろうか。
本作もベースはそんなものだと思っておいて宜しい。結末も予想するのは難しくないが
そこまでどうやって持っていくか、が脚本と監督の勝負だろう。

本作では、舞台は1970年代のテキサス。悪事を重ねてきた主人公男女が、子供が
出来たので、これが最後と決めた強盗で保安官と撃ち合いとなり、女が放った弾が
保安官の肩に当たったため、男が罪を被り女は無事に女の子を産む・・・。という下り
まで一気に見せる。
意外な懲役25年に、男は何度も脱獄を計り、5回目だかに見事逃げおおせる。

この男女は共通の養父(キャラダイン)が居て、元保安官。彼は義理の娘と孫娘の
ために脱獄男に娘を合わせないようにする。(ホントの息子は撃ち合いの中で撃たれて
死んでしまっている) 男には常にかくまってくれる黒人のバー店主がいた。

一方、肩を撃たれた保安官は、女に横恋慕するようになるが、強引ではなく、密かに
見守るといった風。そこに夫脱獄のニュースが伝わる。保安官は事実を知っても
それはもう恨んでいないというのだ。
脱獄した男は木の根っ子に埋めた大金を掘り出したのだが、かつての仲間か、これを
追ってくる。銃撃戦となり、撃たれてしまう。

女は、脱獄男が自分の所に来ても、必ず巻き込まれ娘が危ない、と、彼を愛している
ものの、知らない場所に娘と二人で旅立つ決意をする。保安官は支援を申し出てくれるが
断る。そこに、瀕死の夫が転がり込んで来た。静かに立ち去る保安官。やっと女の腕の
中に包まれることが出来た男だが、・・・

テンポも良く、まあよくよく考えれば、男がどうやって大金を自分一人のものにしたのか
よく分からなかったりもするのだが、絶望的な愛の行方はどうしても気になるところだ。
激しい映画ではなく、淡々とした中にも感情の流れを楽しむにはいい一編。
ベン・アフレックの実弟、ケイシー、「ドラゴン・タトゥーの女」とは打って変わった役を
演じるルーニー・マーラ、義父のキース・キャラダインなどキャスト陣も手堅く
まとまっている。
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<ストーリー>
「1970年代のテキサス。ボブ(ケイシー・アフレック)とルース(ルーニー・マーラ)は新しい
生活への一歩を踏み出そうとしていた。窃盗・強盗を繰り返していた二人であったが、
ルースが妊娠したことをきっかけに、この強盗を最後に足を洗おうと決めたのだ。

片田舎の銀行強盗はいつもの通り簡単に済むはずだったが、包囲した保安官たちの
銃声がテキサスの穏やかな空気を突き刺す。応戦するルースの放った一発の銃弾が
若い保安官パトリック(ベン・フォスター)の肩に命中。ボブはまだ硝煙が上がったばかりの
ルースの銃を取り、指紋をふき取りながら言う。「おれが撃ったんだ。投降しよう。お前は
なにも知らなかったと言え。きっとおれは帰ってくるから……」
世間を賑わした強盗事件はこうして幕を下ろし、4年が経過する。

事情聴取の末、無罪放免となっていたルースはまだ小さな娘を胸に抱え教会に通う。
女の子が産まれたと塀の中で聞いたボブだったが、ルースへの愛を綴った手紙に返事は
無い。ルースはただこの小さな命を消さぬよう大事に育てていたのだった。
そんな中、ルースの前にパトリックが現れ、ボブが脱獄したことを聞かされる。
保安官たちの捜索が続く中、ボブは無賃乗車やヒッチハイクを繰り返しながらまだ見ぬ
娘のもとを目指していた。昔の仲間の家に転がり込むと、向かったのはなんの目印も
ない荒地。ボブは、過去の仲間を裏切り隠していた大金を掘り起こし、その金で新しい
土地に家を買い3人でやり直すと誓う。だがその想いは、ボブとルースの育ての親であり、
ボブが刑務所にいる間にルースと娘に家を買い与えて本当の親のように見守っていた
スケリット(キース・キャラダイン)にとっては許せないことだった。「ルースには会わず、
この土地を去れ。ルースや娘を厄介事に巻き込むようなことがあったら、お前を殺す」
裏稼業をもつスケリットの店には、すでにボブを狙った殺し屋が姿を見せていた。

ボブはルースに、今夜出発しようと手紙を書く。警察から、そしてかつて裏切り決別した
組織からも追われるボブ。ボブを待ちながら大事な娘をひとり育てるルース。ルースを
見守り密かな恋心を抱くパトリック。3人のそれぞれの想いが交錯する時、美しくも
切ない結末が待っていた……。」(Movie Walker)

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by jazzyoba0083 | 2015-02-07 22:30 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(0)