ラブレース Lovelace

●「ラブレース Lovelace」
2013 アメリカ Millennium Films.93min.
監督: ロブ・エプスタイン、ジェフリー・フリードマン
出演:アマンダ・セイフライド、ピーター・サースガード、ハンク・アザリア、ジェームズ・フランコ他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
R18+という指定が付いているので、ポルノの色が濃いのか、と思って見始めたが、
これが何と、リンダ・ラブレースというポルノ女優の壮絶な人生のドキュメント風映画だった
ので、アマンダが引き受けたのも頷けた。途中で止めようかと思ったけど、結末が
どうなるのかという興味で最後まで観た。

リンダ・ラブレースという女優さんを知らなくても「ディープ・スロート」というポルノ映画の
名前を聞いた方は多いだろう。本作は、そのリンダの栄光と、屈辱の半生記である。
悪い男に引っかかるのが悪い、というのは簡単だが、夢見る少女に地獄の思いをさせた
チャック・トレーナーという男はクズ中のクズだな。本来素直なリンダは、夫に従え、カソリック
では離婚は許されない、という母の言いつけを守ったが故に、瀕死のDVに苦しむ結果と
なるのだ。良かれと思った母の教育が皮肉な面に出てしまう。最後に和解はするのだが
ポルノ女優を娘に持った両親とその教育の結末が悲しい。

DVを描くなら題材はいくらでもあるじゃないか、と思うのだが、やはりリンダの生きた事実を
知ると、こういう人生もあったのだ、という思いは去来する。
まあ、ポルノに出るということが既に尋常ではないのではあるけどね。「人に歴史あり」という
側面で楽しめる映画ではあった。アマンダは裸を惜しまない体当たりの演技。
リンダは、夫のDVに苦しみ、一本だけ撮影した「ディープ・スロート」で有名になり、LAの
マリブに住み、ロースズロイスに乗る身分となるが、金の管理は全て夫であるチャック。
彼女は以降、映画には出ることはなく(と公式には言われるが獣姦などの作品には出されて
いたらしい)、夫と別れて別の男性と結婚し、子供ももうけ、それなりに幸せな生活を送り、
一方で自分のようなDVに苦しむ女性をこれ以上作りたくないと自叙伝を出版する。
彼女が撮影現場にいたのは17日間しかでなく、受け取ったギャラは1250ドルのみ。
しかし、一作のヒットで人生に烙印を押されてしまったのだ。リンダは頼まれれば
いろんなことで反ポルノ映画、反DVの講演をしていたそうだが、2002年、交通事故で
死亡した。54歳。

クソ夫のチャックはリンダと別れた後、これも有名なポルノ女優マリリン・チェンバースと再婚
するものの、リンダの死亡の3ヶ月後、心臓発作でこれまた死亡する。天網恢恢、である。
まあ、コカインを常習したりしていたから、遅かれ早かれだったのだろうけど。

本作は、リンダ・ラブレースという女性の壮絶な反省を目の当たりにし、こういう人生も
あったのだな、と思えばいいと思う。個人的には70年代ファッションと挿入される当時の
ヒットポップスが懐かしかった。ちなみに私は「ディープ・スロート」という映画を観たことが
ありません。
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<ストーリー>
「72年に全米で公開され、社会現象になるなど、史上最もヒットしたと言われるポルノ映画
『ディープ・スロート』。その主演女優であるリンダ・ラヴレースの数奇な半生を描く人間ドラマ。
『レ・ミゼラブル』のアマンダ・サイフリッドが“伝説のポルノ女優”を熱演するほか、ピーター・
サースガード、シャロン・ストーンらが脇を固める。

フロリダの小さな町に暮らすリンダ・ボアマン(アマンダ・セイフライド)は、敬虔なカトリック
教徒の両親のもと厳しく育てられた。そんな生活にうんざりしていたリンダは、ある日、
女友達と遊んだ帰りに地元でバーを営むチャック・トレイナー(ピーター・サースガード)と
出会う。チャックが寄せる甘い言葉に酔いしれた彼女は、すぐに彼と結婚。うぶなリンダに
チャックは一つずつセックスの手ほどきをしていった。
当初甘い面を見せていたチャックだが、次第に汚い部分を見せ始める。バーでの売春容疑で
逮捕され保釈金や多方面への借金を抱え金に困ったチャックは、リンダをポルノ映画に
出演させようとする。

こうして彼女はリンダ・ラヴレースという芸名でポルノ映画「ディープ・スロート」に主演。
作品は1972年に全米公開され、成人映画用の劇場だけでなく一般の映画館でも上映、
有名人やセレブ、女性たちもこぞって観に行き、一大センセーションを巻き起こす。
『プレイボーイ』編集長のヒュー・ヘフナー(ジェームズ・フランコ)やサミー・デイヴィス・Jr.からの
賞賛を受け、リンダは性革命のシンボルとして一躍スターとなる。

それから6年後、チャックと別れたリンダは自伝を出すために出版社を訪れる。メディアによって
作り上げられたリンダ・ラヴレースの虚像の裏で、チャックから日常的に暴力を振るわれても
逃げ出すに逃げ出せず虐げられていた日々があった。辛い過去と決別するために、そして
同じように苦しい思いをしている女性たちのために、リンダは当時のことを包み隠さず
正直に語る……。」(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
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by jazzyoba0083 | 2015-03-30 23:10 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)