猿の惑星:新世紀(ライジング) Dawn of The Planet of The Apes

●「猿の惑星:新世紀(ライジング) Dawn of The Planet of The Apes」
2014 アメリカ 20th Centrury Fox.Chernin Entertainment.131min.
監督:マット・リーヴス
出演:アンディ・サーキス、ジェイソン・クラーク、ゲイリー・オールドマン、ケリー・ラッセル、トビー・ケベル他
e0040938_13552888.png

<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
直前に「創世記(ジェネシス)」を再見していて、話の流れがスムーズだったこと、舞台が好きな
サンフランシスコだったことも加わって、とても面白く見た。いろいろ作られてきた、同作シリーズの
中では一作目に次ぎ印象深い作品になったと感じた。ラストシーンは続編を匂わせているので
次作がどうか、にもよるけど。

やはり物語の展開の上手さと、類人猿らのVFXと特撮画像のダイナミックさが面白さの
根底にある。
特にストーリー展開は、はじめから緊張の糸が切れないままラストまで引っ張る上手さ。
なかんづく前作をよく覚えていると、主人公サルの「シーザー」の出自や、なぜ、人類がいわゆる
「サルインフル」で絶滅寸前にまで追い込まれたか、が一層理解できて面白い。

前作でサンフランシスコのサウサリート側の山に住み着いたシーザーらのサルたち。そして
世界は研究所で作られてしまった感染症が蔓延し、人類は絶滅の危機に瀕していた。
人類との共存を望むリーダーのシーザーと、研究室の実験でひどい目にあってきて、人間に
対しては憎しみしか抱いていないものの、シーザーには忠誠を誓っていたコバとの対立。
そして、今回サルたちと対峙する科学者マルコム一家とシーザーに新たに出来た2番目の
息子を中心とした、親子、家族の愛情物語。

馬に乗り、槍を手に人間に手向かう武闘派コバ一派はやがて武器庫を襲い、マシンガンを
手に入れ、人間を襲う。その前に、コバはシーザーを撃ち、それを人間のせいにして、武闘派を
率いて人間の居住区に攻め入った。そこにはシーザーの長男も追随していた。

しかし、あくまで人間とは対立したくないシーザーは、瀕死のところをマルコムと妻に助けられ
また病気だったシーザーの妻もマルコムの妻が持っていた抗生物質で一命をとりとめたことから
街で機関銃を乱射し、人間を檻に閉じ込めたコバ一派と戦うことになる。一方、人間たちも
サルの攻撃に対し、反撃に出るのだが。

サンフランシスコの居住区ではやがて電気がなくなるのだが、発電所のダムはサルたちの
居住している山にある。そこにマルコムらが乗り込んで、修理をするのだが、人間をどこか
信じられないシーザーらだが、なんとかサルたちの力もかりて電力を復活させることが出来た。
そのあたりのストーリーの軸と全体の動き、個々のシークエンスの細かい映像表現・演出の
拘りなど、飽きることがなく、人間同士のやりとり、サルの中の権力争いや家族愛など、
出演者は派手ではないが、サルたちの表情も豊かに描かれ、前作からの伏線も上手く使われて、
見応えがあった。久々で手に汗握る作品を観たな、という満足感があった。

さて、マルコム一家の看護で復活したシーザーは、コバ一派との争いに勝利したが、
「既に戦争は始まってしまった」と、決意を語る。去っていくマルコム。シーザーの目のアップで
映画は終わる。次作はいよいよ人間対サルの戦争なのか?その果てが第1作に戻って行く
のだろうか。あのチャールトン・ヘストンが砂浜で半分埋まった自由の女神を見つける衝撃の
シーンの時代に結びついていくのだろうか。
e0040938_13554946.jpg

<ストーリー>
「傑作SFシリーズ『猿の惑星』のエピソード0的ストーリーを描いた『猿の惑星 創世記
(ジェネシス)』から10年後の世界を舞台にしたSFドラマ。
遺伝子の進化により、知能と言語を身につけた猿たちと人類との戦いが幕を開ける。
前作に引き続き、チンパンジーのシーザーを演じるのはアンディ・サーキス。
監督は『モールス』のマット・リーヴス。

 カリスマ的な統率力を誇る猿のシーザー(アンディ・サーキス)が、仲間を率いて
人類への反乱を起こしてから10年後。遺伝子の進化、知能と言語の獲得により猿たちは
さらに進化を遂げ、独自の文明を形成、森の奥に平和なコミュニティを築いていた。

一方、10年前に自らが生み出したウイルスにより人類は90%が死に追いやられ、
僅かな生存者グループは、荒廃した都市部の一角に身を潜め、希望なき日々を過ごして
いる。
そんなある日、人間たちが資源を求めて森に足を踏み入れたことから、猿たちとの間に
危うい緊張が走る。異なる種でありながらもお互いに家族や仲間を持ち、平和を望む
シーザーと人間側のリーダー、マルコム(ジェイソン・クラーク)は和解の道を探るが、
両陣営の対立は激化。共存か闘いか、最終決戦へのカウントダウンが刻まれるなか、
シーザーとマルコムは種の存亡を懸けた重大な選択を迫られる……。」(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
トラックバックURL : http://jazzyoba.exblog.jp/tb/23396439
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
Commented by 犬飼 at 2015-07-10 15:39 x
このシリーズはジェネシスとライジングを続けて見ましたが、やっぱり脚本が素晴らしいと感じました。
本来常識的に考えて、圧倒的な武力、圧倒的な戦力を持っているはずの人類がなぜ猿に支配されていくのか?
その疑問を素直に回答してくれるライジングの冒頭でしたね。

見終わった後に、モヤモヤ感が残らない作品って好きです(笑

このシリーズは、あの海岸線に現れた砂に埋もれた自由の女神像が原点なのでしょうね。
この2作はあの強烈に印象に残ったシーンへとつなぐ為のプロローグにすぎない気がします。
Commented by jazzyoba0083 at 2015-07-24 11:06
犬飼君、コメありがとう。仰るとおりですね。おなじ感覚を共有できたようです。まさしく、あの第一作の衝撃的ラストへと繋がっていく上手い手法だと思いますね。もう一段、二段ありそうなので楽しみです。やっぱ映画は脚本だなあ、と思いますよ。
by jazzyoba0083 | 2015-07-08 22:30 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(2)