ガーディアン Schutzengel

●「ガーディアン Schutzengel」
2012 ドイツ Warner Bros. Bearfoot Films.131min.
監督・(共同)製作・(共同)脚本・主演:ティル・シュバイガー
出演:ルナ・シュバイガー、モーリッツ・ブライブトロイ、カロリーヌ・シュッヘ、ハイナー・ラウターバッハ他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
日本劇場未公開。WOWOWにて鑑賞。どこかで観ているんだろうけど、知っている、という
規準に至らない俳優さんばかりの作品。それは出来にはカンケイないことだけど。

迫力のガンファイト、という謳い文句に鑑賞に及んだのだけれど、確かに激しい銃撃シーンが
展開されはするが、もっともっと激しいものかと想像していたので、いささか拍子抜け。
ティル・シュバイガーが、一人でみんなやっちゃうくらいだから、自分の娘も使ってよほどこの手の
作品を作りたかったのだろう。 悪い奴はどんどん悪くなり憎らしく、善人のほうは追い込まれて
次々にピンチが迫る、というのはこの手のアクションの定法であるゆえ、安心してみていられることは
確かだ。そういう意味では、ドンパチが好きなクライムもの愛好家にはいいかもしれない。
私も取り敢えず眠くはならず観終わったけど、なかだるみが余計だったな。130分は長い。
もう少し、会話の部分を削いで2時間以内に仕上げればもう少しピリッとしたのでは?

ストーリーは分かりやすいし、アフガニスタンでの犠牲者に捧げられている映画なので、それなりに
戦争へのコミットはある。(トニー・スコットにも捧げられているが、これはどういうことなのか
分からなかった) 親友が地雷で両足を失ったり、本人も現場の規律を無視して助けたとかいう
エピソードが披露される。
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補導歴が山のようにある不良少女ニナは、ホテルの客室係の初恋の相手と、客室で
いちゃついていたが、そこで最新式のノートパソコンがテーブルの上にあるのを見つけ、
頂いちゃおう、と手にした。そこに持ち主の武器商人トーマス・バッカーが帰ってきた。
急いで隠れる二人だったが、警備主任も駆けつけて、PC探しが始まるが、ボーイフレンドは
持っていたらヤバイと返しに出てくるが、思わず逃げてしまったので、バッカーに射殺されて
しまう。ニーナは一部始終を観ていたのだ。

ニーナは証人保護プログラムに則りセーフハウスに匿われ、さしもの死の商人も目撃者が
いたのでは「正当防衛」も却下され、逮捕されてしまう。世界中が大騒ぎとなる。
しかし、バッカーは法廷に出ることを拒否し、ニーナの殺害に乗り出す。それを守るのが
元ドイツ陸軍の特殊工作員でブッシュ大統領から勲章も貰っているマックス・フィッシャーだった。

彼ら警官3人で守っていたセーフハウスも警察にスパイがいるらしく、バッカーの手下の襲撃に
会い、激しい銃撃の果てに女性警官が死亡、その前に、一足早く帰った警官も路上で射殺
された。(彼は妻から妊娠したと電話で聞かされている最中だった)
激しい銃撃の果て、7人の敵を射殺し、マックスはニーナを連れて逃げた。
警察の幹部から、お前の手を離して、我々に任させろ、といわれるが、マックスは、今は誰も
信用出来ないと言って、署長の銃を奪い、地下鉄の駅のベンチに手錠でつないで、ニーナと
立ち去った。クルマで駆けつけてくれたのは戦友で両足が膝から下のないルディの家だった。

しかしルディの家もバッカーの一味に襲われ、ルディは射殺されてしまう。ニーナは排気口の
中で気を失ってしまった。彼女は常にインスリンが必要な病気で、マックスが病院の仲間に
インスリンをもらいに行っている間の襲撃だった。出てきた二人ほどの賊を射殺し、ニーナを
救いだすと、病院に運び込む。インスリンを点滴していると、看護婦が警察に連絡していた。
その場にあったインスリンを何本かポケットにねじ込むと、二人は駆けつけた警察とバッカーの
手下の両方から銃撃を受ける。さらに警察と賊の銃撃で署長も負傷、マックスも腹に弾を
食らってしまう。

ニーナはクルマを奪って、マックスの元恋人でこの事件の担当検事であるサラの元へと
マックスを運ぶ。途中で警察に見つかるが、銃をぶっぱなして逃げた。
サラの手厚い看護でマックスは一命を取り留めるが、検事も家宅捜索を受けていて、ここに
いては危ないと、ルディの家に向かう。
そこで、しばし休息を、と思うまもなく、バッカーの傭兵団が軽機関銃などで武装して、やってきた。
壮絶な銃撃戦が繰り広げられる。ニーナとサラを山のほうへ逃しておいて、一人で賊と対峙する
マックス。とてつもなく激しい銃撃戦が繰り広げられる。とても一人で相手が出来るような人数では
ない・・・。負傷したマックス、壁によりかかりひたすら銃を撃つ・・・(これでマックスは死んだと
ミスリードさせる)

証人は死んだと確信しているバッカーと警備隊長がクルマに乗ろうとビルの屋上に停めてあった
車に乗り込むと、仕掛けられた爆弾が破裂し、二人共即死となる。
警察には、マックスから、バッカーはアフリカの反政府派に武器を売っていたから、それを面白く
思わない反対派に爆殺されたのではないか、それでいいじゃないか、と電話する。

エンディング、かつて恋人同士だった頃にイギリスの港町で宿屋をやろうと語ったその場所で
会おうと約束していたマックスとサラ、それにニーナ。3人は全てが解決したあと、桟橋で
再会を果たしたのであった・・・。
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そんなお話だ。細かい挿話は端折ったが、不死身の男の勧善懲悪。男の子には悪くないだろう。
ただ、そんなに感心するストーリー仕立てでもない。シュヴァイガーの実の娘がニーナなのだが
15歳という想定の割には大人びていたな。それと始めに並び立てられた不良っぷりから
いい子になるのが、ちょっと素直すぎないか、ということやら、最後のルディの家での銃撃戦、
マックスは生き残るのはムリだろう、と思っていたが、ちゃんと生きているんだよなあ。重傷も負わず。
突っ込みどころもあるが、まドンパチと勧善懲悪を期待して、さらっとみるのがいいだろう。
時間は長いけどね。
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<ストーリー>
「監督・製作・脚本・主演に「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」を手掛けたティル・シュヴァイガーを
迎えておくるガンアクション。巨大権力に追われる少女と、彼女を守る男の戦いを描く。
2014年5月開催の<カリテ・ファンタスティック!シネマ・コレクション2014>にて上映。

 ベルリンの高級ホテルで、ルームサービスを届けに来たトニーと、いちゃついているうちに部屋に
入ってしまった恋人のニーナは、実業家の客バッカーのPCに悪戯しようとする。
トニーは戻ってきたバッカーにPCを返そうとするが、逆上したバッカーに撃ち殺される。バッカーは
トニーに襲われたように現場を偽装、正当防衛を主張した。ところが、隠れて一部始終を見ていた
ニーナは、真実を伝えようと決心する。
検事は、ニーナを守るためにアフガン帰りの元軍人、マックスにニーナの保護を依頼する。」
(allcinema)

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by jazzyoba0083 | 2015-07-20 22:50 | 洋画=か行 | Trackback | Comments(0)