フューリー Fury(再見)

●「フューリー Fury」(再見)
2014 アメリカ Columbia Pictures.(a sony campany) 134min.
監督・脚本:デヴィッド・エアー
出演:ブラッド・ピット、シャイア・ラブーフ、ローガン・ラーマン、マイケル・ペーニャ、ジョン・バーンサル他
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<評価:初見の時と変わらず>
<感想>
去年の11月に観たばかりではあるが、その時の感想を読みかえしてみて、やはりその気持は
変わらなかった。ただ、コリアー軍曹(ブラピ)と戦車フューリー号の乗組員たちの、それぞれが
抱える戦争へのスタンスがより分かったし、コリアーが新兵に捕虜のドイツ兵を殺させるところは
日本軍が中国でやった「肝試し」と変わらない残虐さ、人間性の否定と改めて感じた。が、戦争と
いうものは殺さなければ殺されるわけであり、戦争の不条理性へと繋がっていく。だが、ラスト
自分だけタンクの底のハッチを開けて、戦車の下に隠れ難を逃れた新兵ノーマンが、逆光で
よく見えなかっが懐中電灯を照らされて発見されたにも関わらず、そのドイツ兵はノーマンを
そのままにして去っていった。恐らく彼は、自分がコリアーに言われて殺してしまったドイツ兵の
ことを生涯わすれないだろう。短い時間に新兵が仲間から「マシーン」と呼ばれるまでの機関銃手と
なっていったことはいささか無理があったように思うけど。

結局この映画の見所は、戦車と戦車、戦車とドイツ兵の戦いの凄さ、えげつなさなんだろうな。
初見の時も書いたけど、それぞれの人物の描き方が古臭いと思う。制圧した街の女性たちの
有り様も含めて。目が離せない映画で面白いとは思うけど、結局何が言いたかったのかよく
分からない。コリアーがいう、「理想は平和だ。しかし歴史は残酷だ」という言葉がやはり耳に
残る。戦争の虚しさという点からすると、いまいち説得力に欠ける感じだ。

初見の時の感想はこちら
ブログをお読みくださると幸甚です。
by jazzyoba0083 | 2015-08-17 23:20 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)