バツイチは恋のはじまり Un Plan Parfait

●「バツイチは恋のはじまり Un Plan Parfait」
2012 フランス Universal Pictures(dist.),Quad Productions.104min.
監督:パスカル・ショメイユ
出演:ダイアン・クルーガー、ダニー・ブーン、アリス・ポル、ロベール・プラニョル、ジョナタン・コエン他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
なんともイタいフレンチコメディ。ダイアン・クルーガーはご贔屓の女優さんなのだが、
ここでは、あまり気分のいい性格の女じゃないなあ。大体予想の出来るハッピーエンディング
ではあるのだが、そこへの道程があまりにも、身勝手でイタいので、引いてしまうのだ。
家のジンクスを守るため、とはいえ、相手のジャン=イヴがあまりにも可哀想で・・。
終わり良ければ全て良し、でいいのかよ!と突っ込みたくなる作品でした。

お話自体は難しいものではなく、フランス製らしく、ヒューモアやウィットもフレンチ的に効いては
いるし、主人公イザベルの家族がまたスパイシーでいい感じではあるのだけど。

イザベルの妹の女性上司が大失恋をしたといって、家に招かれて彼女を慰めるところから
映画はスタート。イザベルはその場にはいない。イザベルの家系には一度結婚を失敗し二度目の
結婚でないと幸せにはならない、というジンクスがある。それを以って上司を慰めようとする
のだ。そしてイザベルは・・・という話が始まるという仕掛け。

イザベル(クルーガー)はパリの歯科医師。同じ職場のイケメン歯科医に一目惚れしてしまい
以来同棲もし、ずっといい感じで愛を育てていた。彼もそろそろ結婚を、というのだが、彼女には
あのジンクスが頭に引っかかっていて、結婚話を持ち出せないでいた。そう、一度結婚して失敗
しなければならないのだ。

そこでイザベルが妹とかたらって起こした行動は・・・。それが本筋のドタバタコメディー。
ネットでデンマークでは結婚して10分後でも離婚が可能と聞き、それに協力してくれる男を
見つけイザベルはコペンハーゲンへ。しかし、彼女の横に座ったのはおしゃべりなお調子者の
旅行ライタージャン=イヴ(ブーン)だった。彼は取材のためケニアに行くという。

さて、コペンハーゲンについたのだが、お目当ての男性は現れず、焦ったイザベルは
ジャン=イヴにくっついてケニアへと向かう。彼に狙いを定めて協力を仰ごうということに
決めたのだ。ケニアではサファリの途中クルマを盗まれ、ライオンに襲われそうになったり
マサイの結婚式に入り込んだり。ジャン=イヴはイザベルが好きになっていく。好意をしめして
くれるし。で、どさくさに紛れてマサイ方式で結婚式を挙げてしまう。
(イゼベルの脱毛剤でシャンプーさせてハゲにしてしまうのはやり過ぎじゃないか??)

パリに帰ってくるのだが、ケニアから帰ってからイザベルはジャン=イヴに徹底的に冷たくする。
歯科医院にも来るのだが、顔に麻酔注射をしまくって黙らせ、ピエールにはなんともないような
顔をする。(麻酔で顔がデロンデロンになったジャン=イヴには笑ったが)
自分が嫌われていると感じがジャン=イヴは彼女に離婚届を持ってくる。それこそ狙ったところ
だったが・・・しかし、彼女の心にひらめくものがあった。ピエールは素敵だし礼儀正しく優しい。が
まるでルーティンな生活に変化はなく、ライオンに会わなくてもジャン=イヴと居るほうが楽しい!
そう、自分の結婚はジャン=イヴとするべきなんだわ!

かくしてイザベルはジャン=イヴが訪問しているモスクワへと飛ぶ。そこで旅行ガイドをしたり
している彼のもとに現れる。そしてその教会で・・・。

冒頭のシーン。で、イザベルは今どこに?彼とマダガスカル?だかに行っているわと。そこに
元カレピエール登場。その後も家族と付き合っていたのね。で、上司と元カレ、いい感じで
目線を合わせたのでした。二組OKなわけだ! みんな幸せになったのはいいのだけれど、
最後にジャン=イヴと結ばれるまでのイザベルの仕打ちは、ちょっとユーモアというレベルを
超えていたのではないか、と思ってしまったのでした。
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クルーガーを初めとしてその家族、ジャン=イヴのダニー・ブーンも良かった。
みなさん感じると思うけど、この手の邦題は作品を安っぽく見せるよね。原題は
「A perfect plan」、完璧なプラン、というもの。そのほうが味があるのだけど。

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2015-12-09 22:40 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)