シリアルキラーNo.1 L'affaire SK1

●「シリアルキラーNo.1 L'affaire SK1」
2015 フランス Labyrinthe Films and more.121min.
監督・(共同)脚本・(共同)音楽:フレデリック・テリエ
出演者:ラファエル・ペルソナーズ、オリヴィエ・グルメ、、ミシェル・ヴェイエルモーズ、アダマ・ニアン他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
ほとんどドキュメンタリーの様な映画。フランスで実際にあった連続猟奇殺人事件を
元に、犯人はいかにしてシリアル・キラーになりしか、という点がクローズアップされる点が
見どころ、というところだろう。強姦後全裸で喉を切られて殺される若い女性、が10件
以上も出てくるので、リアルではあるが、引いてしまう方もおられよう。

しかし、映画はそういうリアリティに迫ることにより、数年がかりで逮捕された犯人の
公判の成り行きから、犯人と母親の関係とか、両親に捨てられ里子にだされた環境とかが
詳らかにされていくのだが、フランスの今日の法廷というものをあまり目にする機会が
無かったので、アメリカとは相当違うんだなあ、と思ってみていた。

逮捕された犯人は結局11件の殺人のうち7件を実行、他の3件はドイツで既に逮捕されて
いた男の犯行でるあることが判明した。だから、裁判の過程で、他人の犯行については
現場に残されていた「エジプト型足型」「血痕」「精液」などのDNAから、別人の犯行であろうと
いうシーンも出てくる。あやうく全部彼の犯行とされてしまうところだった。
さらに世間?はよってたかって全部彼の犯行とみなしたがる。

映画の締めで、字幕にて説明されるのだが、この事件を契機にフランス警察に犯罪の
DNAデータベースシステムが構築されたというようなことが説明される。しかし、
映画が主張しているのはそのことが主ではなかろう。実際コードネームがシリアル・キラー
№1=SK1とされた男の、そうした人物は生まれながらの殺人鬼ではない、家庭と
教育と環境が彼をしてそうさせるのだ、というような感想を得たのだった。
ラストで涙を浮かべながら7件の犯行を告白する犯人の様子からそう思えたわけだ。
証人として出廷した養母が、彼ほど良い子は居なかった、今でも愛している、と義妹を
強姦されながらも証言するが、そんないい子であっても、彼の心を変質させたものは
彼の元来持つ人間性だけでは説明がつかない、という風に捉えられたのである。

この事件を追う刑事マーニュが主人公的であるが、彼の家族(長い時間がかかった
事件の経過を説明するためもあろう)、パリ警視庁内部の功績狙いの抗争、犯人を
弁護するハメになる国選弁護人の葛藤、色んな側面が描かれているため、一本の
筋といえばやはり、シリアル・キラー、如何に誕生せしか、という側面にハイライトが
当たるのは仕方のない事だろう。監督も敢えて群像的に描くことにより事件の全容を
描こうとしたに違いない。ちなみに日本では劇場未公開作品である。
佳作、とはまいらぬが、インパクトの有る映画であると思う。こういう事件ものが好きな
人は見て損はない。
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<ストーリー>
邦題が意味するのはフランス犯罪捜査史上、DNA分析によって犯行が証明された
連続殺人鬼(シリアルキラー)の1人目ということ。
1991年からパリで起きた、若い女性ばかりが狙われた連続レイプ殺人事件を再現。
本国では話題作として成功を期待されたものの、公開初日に“シャルリー・エブド
襲撃事件”が発生。興行は惜しくも不発に終わったが、リアルな迫力がある佳作だ。
主演は「彼は秘密の女ともだち」など、フランスでは“アラン・ドロンの再来”と称される
人気俳優ペルソナ。WOWOWの放送が日本初公開。(wowow)

この映画の詳細はこちらまで。
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by jazzyoba0083 | 2016-01-27 23:15 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(0)