しあわせはどこにある Hector and The Search for Happiness

●「しあわせはどこにある Hector and The Search for Happiness」
2014 イギリス・ドイツ・カナダ・南アフリカ Egoli Tossell Film,and more.119min.
監督:ピーター・チェルソム  原作: フランソワ・ルロール 『幸福はどこにある 精神科医へクトールの旅』
出演:サイモン・ペッグ、トニ・コレット、ロザムンド・パイク、ステラン・スカルスガルド、ジャン・レノ他

<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
主演と共演者がなかなか豪華な上、ストーリーも面白そうなので、観てみたら、構成はまあ
想定内ではあるが、まずまず面白かった。画の構成も面白い。出だしから30分を経過した
辺りではもっと面白くなるかな、と見えたが、ちょっとステレオタイプだったかな。ま、原作が
あるので仕方がないのだけれど。

テーマが凄い大上段なテーマだけに、どういうふうに纏めていくのか見どころではあった。
「幸せとは一体どういうことをいうのか」。いい年をした精神科医が自らを見失って旅に出る、
というもの。世界各地を巡り、様々な幸せのあり方に接し、自分の欠点を悟り、ハッピー
エンド、ということだ。基本的にコメディタッチであり、堅苦しさがないので、1から15まで
だっけ13までだっけ、主人公ヘクターが学んだ幸せとは、ということが字幕で示される、
How to本のような仕立てになっている。

冒頭で愛犬を後部座席に乗せて複葉機を操縦するヘクターの姿が写される。飛行機が
宙返りすると、愛犬はベルトをしているわけでもないので、落下してしまう。
慌てて後を追うヘクター・・・そこで目が覚める。
見終わった後、これが冒頭にあった意味を考えると、彼が幸せになれない原因が分かる。
自分の事だけを見て、周りを(現実を)見ないので、自分の不注意から最愛のもの(愛犬)を
落としてしまう、ということ。そういう自分に決別しないと幸せはやってこないぞ、そういう
自分に出会うことは出来るのだろうか?ということが旅の中に提示されていくのだ。

ヘクターには美人で製薬会社に勤める妻がいるが、子供はいない。ロンドンのいい家に
住み、何不自由なく暮らしているように見えるが、カウンセルにやってくる患者と接している
うちに何が幸せなのかに疑問を抱くようになる。妻も愛してはいるが、実は学生時代に
付き合っていたアグネス(トニ・コレット)という女性が忘れられないでいたので、どうも
しっくり行かない。そこで世界を旅して幸せとは何か、を探したいと一人で出かけた。

ヘクターの珍道中の始まりであるが、彼は基本的に無邪気というかお調子ものなので
あまり人に嫌われるということがない。中国では中国美女と仲良くなり一夜を共にする。
しかし、次の日に彼女が美人局なような存在であったことを知り、人間の裏側を見た
ような気がした。
次に訪れたのはチベットの僧院。物質的に恵まれていることを幸せとは思わず、心が
豊かであれは幸せなのだ、ということを悟ったのだと思う。ここの僧院の高僧は
スカイプを使いこなすのだけれど。
次に飛んだのはアフリカの貧しい村で医療にあたる親友のところ。ここでも貧しいが
村人たちとの心のふれあいでヘクターの心も豊かになることを学ぶ。更に、ここでは
誘拐に合い、バーで知り合った麻薬王ディエゴ(ジャン・レノ)の妻を助けたことで自分の
命も救われる。
最後に訪れたのはやはりLAのアグネスの元。久しぶりで出会ったアグネスには家族が
いて、3人目がお腹にいた。アグネスには未練たらしいことをいうヘクターだが、
現実を見ない学生のようなヘクターはアグネスに叱られてしまう。更に、アグネスの元
を訪ねたことを知った妻と電話で大げんかをしてしまう。離婚必定か!と思わせる。
しかし、訪れた大学の幸福研究家コアマン博士に、脳内に示される色で幸福度を計れる
機械を頭に付けて、測定中、妻から電話がかかり、先のけんかを謝るうちに、妻こそ
自分が愛する女性なのだと分かり、またこれまでの体験が走馬灯のように蘇り脳内は
レイボーカラーのようになった。
そうだ、自分は今するべきことは、妻の元に変えることだと悟ったヘクター、旅の結果を
スカイプで教えてくれ、と言われていたチベットの高僧に連絡、彼から「人間は幸せになる
義務がある」と言われ、ロンドンへとぶっ飛んで帰るのだった。彼は旅で過去の自分と
上手くサヨナラすることが出来たわけだね。

それぞれのエピソードからヘクターが抽出する格言は薀蓄に満ちているので、観ている
人は「そう、そう」と納得するであろう。こんな映画を通じて軽い気分で「幸せ」について
考えてみるのもいいかもしれない。

この映画の詳細はこちらまで。
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by jazzyoba0083 | 2016-05-02 23:20 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(0)