人生スイッチ Relatos salvajes

●「人生スイッチ Relatos salvajes 」
2014 アルゼンチン・スペイン El Deseo,Corner Producciones,and more.122min.
監督・脚本:ダミアン・ジフロン
出演:リカルド・ダリン、オスカル・マルティネス、レオナルド・スバラーニャ、エリカ・リバス他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
面白い映画だ。この年のアカデミー賞外国語映画賞ノミネート作品。アバンタイトルの一話を入れて
全六話で構成されるオムニバス作品だ。「エキセントリックな人々」「出会いの不思議」という
タグラインが脳裏を横切った。とにかくそれぞれのお話に出てくる人々が誠にエキセントリック。
短気は損気、という言葉はアルゼンチンには無いんかい!!とツッコミを入れたくなるほど。
原題が日本語で「野生の物語」だそうだから、何か暗喩的である。

人生のあるポイントを間違えたばかりに脱線が始まり、最後には事故になる、ということか。
6話の殆どで警察の出動があり、死人が出る。それというのも、止められなくなったエキセントリックな
人々の過激な行動が、死人を生んでしまうのだから。おそらく大部分の人は「理性」という
ブレーキで「感情」をコントロールするのだが、それの歯止めが外れてしまうと、こんな風になります、
という提示が色々なシチュエーションで提示されていく。

 自分の人生の節目節目でじゃましてくれた人を飛行機に乗せ、最後の標的に向かって墜落させてしまう、
というフタ開け。気に入らない男をネコイラズで殺そうとするレストランの中年女、山道でドン臭い
走りをしていたおんぼろグルマを追い抜きざま、中指を立てた男に、襲いかかる災難。ビルを爆破して
解体する名人の男が、駐車違反でレッカーされ罰金を払わされる。それに腹を立てた男の驚くべき行動は?
 金持ちの息子が妊婦をひき逃げ。母子ともに殺してしまう。父は使用人に罪をかぶってくれ、と頼む。
その値段は100万ドル。この事態に悪徳弁護士、悪徳検事が関係して、父は金の亡者たちにカネをシャブ
られる。これに怒った父は、もう自白させると言い出すが・・。そしてラスト、結婚披露宴の会場で、
夫となる男が浮気していた事実を掴み、逆上する新婦。宴会はめちゃくちゃになるのだが、最後には・・・。

 という風に、頭に来るのは分かるけど、まあまあ、ということの出来ない(我慢が効かない)人々の
残念なストーリーだ。(残念ばかりではないが)
 そういう気分、分かるよなあ、と思いつつここまでは自分は出来ないけど・・などと観る人は胸に手を
当てて思うに違いない。辛辣な映画、「意外な展開」が面白い映画である。どこか芥川龍之介の世界観に
通じるもがあるのかもしれない。個人的には、山道の二台のクルマと男たちの物語「エンスト」が一番
締まっていて面白かった。ラストの「Happy Wedding」は、ちょっと間延びしすぎの感あり。
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<ストーリー>
「スイッチ1 :おかえし」モデルの女が仕事で指定された飛行機に乗ると、隣の席の男が彼女の元カレを
知っていた。さらに乗客全員が彼と関わりがあることが判明、しかもみんな彼にひどい仕打ちをしていた。
そしてCAの一言に機内は凍りつく……。
「スイッチ2:おもてなし」レストランで働くウェイトレス。ある日、父親を自殺に追いやり、母親を誘惑
した高利貸しの男が来店する。恨みが再燃した彼女は、同僚が提案した殺鼠剤入りの料理を出すが、男は
それを食べても平気だ。そこへ男の息子がやってきて意外な行動に出る……。
「スイッチ3:エンスト」山に囲まれた一本道を新車で走り抜ける男。追い越しを邪魔するボロ車を抜き去り、
捨て台詞を吐く。ところがパンクしてしまい、タイヤを取り換えていると、さっきのボロ車が追いついてくる。
運転手に新車をボコボコにされた男は、とんでもない逆襲に出る……。
「スイッチ4:ヒーローになるために」ビルを爆破する職人の男の車が、駐車禁止区域でもないのにレッカー
移動されていた。翌日、陸運局の窓口で訴えを無視され大暴れすると、その姿がハデに報道され会社を
解雇される。さらに妻には離婚を言い渡され、職探しで停めていた車を再びレッカー移動されると、男はある
計画を思いつく……。
「スイッチ5:愚息」裕福な男の息子が人を轢いてしまう。男は顧問弁護士に相談し、使用人に50万ドルで
身代わりになってもらう。しかし検察官にばれ、100万ドルで買収する。弁護士、使用人、検察官がさらに金や
マンションを要求してきて、男は息子に自首しろとキレる。男と金の亡者たちの交渉は……。
「スイッチ6:HAPPY WEDDING」結婚式の最中に、花婿が招待した同僚が浮気相手だと気付いた花嫁。
泣きながら屋上に出た彼女は、休憩していたシェフとコトに及ぶ。そこに花婿が来るが、開き直った花嫁は
「全財産はぎ取ってやる!」と恫喝して会場へ。彼女は浮気相手に復讐を果たすが、式の終わりにはまさかの
結末が……。(Movie Walker)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=351751#1こちらまで。

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by jazzyoba0083 | 2016-09-13 23:20 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(0)