さらば愛しき女よ Farewell,My Lovely

●「さらば愛しき女よ Farewell,My Lovely」
1975 アメリカ E.K.Corporation,ITC.95min.
監督:ディック・リチャード 原作:レイモンド・チャンドラー
出演:ロバート・ミッチャム、シャーロット・ランプリング、ジョン・アイアランド、シルヴィア・マイルズ他
e0040938_16232898.jpg
<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>

私が大学を卒業した年に作られた、チャンドラーの同名小説の映画化。フィリップ・マーロウを演じた
ロバート・ミッチャムは本作でマーロウ役の評価が定まった。マーロウ役では、「三つ数えろ」(大いなる眠り)の
ハンフリー・ボガートが有名であるが、ミッチャムの”スリーピング・アイズ”な雰囲気は、人気が高い。
「大いなる眠り」としても78年にミッチャムで再映画化されている。
ちなみにチャンドラー自身のお気に入りはケイリー・グラントであったそうだ。

本作もマーロウの一人称の語りで綴られる。時代はナチスのロシア侵攻が始まった年だ。出所したての大男の
ギャングに昔の女を探してくれ、と言われ、その女を探すのだが、その女というのが・・・というもの。
大男のギャングの純情、という点に(またマーロウのこの女に対する気持ちに)タイトルに有るようなハイライトが
当てられる。
チャンドラーの小説を読んでいるわけではないが、1940年頃のアメリカの時代の雰囲気がミッチャムの演技と
ともによく出ているんではないか、と感じた。作劇としての出来から云えばどこか間抜けた感じもあるのだが、
そこはミッチャムの存在が救いとなっている。
マーロウはやたら銃をぶっぱなすという雰囲気はないが、本作ではラストシークエンスも含め、良く撃っている。
ハードボイルドというにはいささかヤワな感じがする本作だが、ことマーロウの銃撃という非情さから云えば
ハードではあろう。音楽はjazzyで、やはりこの手の音楽はこれだな、という感じ。レイジーな感じの本作には
ぴったりだ。
原作のマーロウファンにも受け入れられる雰囲気を持った作品ではないだろうか。
ラストカットでマーロウが見る新聞にTOKYOの文字が見えるが、何が書いてあったのだろうか?
e0040938_16240662.jpg
<ストーリー:結末まで触れています>
ロサンゼルス、1941年。ヤンキースのディマジオが56試合連続安打と記録をのばし、ヒトラーがロシアに進攻を開始、
砂糖1ポンドが6セントに高騰していた頃……。今や警察に追われる身となった私立探偵フィリップ・マーロウ
(ロバート・ミッチャム)は、安宿の一室から電話で、ロス市警のナルティ警部補(ジル・アイアランド)に
7つもの仏がとび出した今日の事件の経過を説明していた。

--ある日、雲をつくような大男ムース・マロイ(ジャック・オハローラン)から、ベルという女を捜し出す
ことを依頼された。マロイは7年前、恋人ベルマ・バレントと銀行強盗のヤマを踏み、たった今、刑務所から
出てきたところだという。
そのとき突然通りの車から2人めがけて拳銃が乱射された。しかしマロイは顔色ひとつ変えない。そんな彼に
興味をひかれたマーロウは、依頼を引き受けた。その昔、ベルマが歌手としてつとめていた『フロリアンの店』を
訪ねた2人は、第1の殺人に出っくわす。黒人バーテンを尋問したマロイが力あまって締め殺してしまったのだ。

マーロウは情報屋のジョージーを連絡場所として、マロイを逃がした。マーロウはかつてフロリアンの店で
バンドマンをやっていたトミー・レイの口から、フロリアンの持主で未亡人のジェシー(サラ・マイルズ)の
家を訪ねたが何の手がかりも得られなかった。
オフィスに戻ったマーロウを、遊び人風の男リンゼイ・マリオが待っていた。ある重要人物が盗まれた宝石の
回収現場に立ち合ってほしいという。マーロウはキナ臭いものを感じたが、仕事がないよりはましだった。

夜、取引相手を待つマーロウは突然何者かに後頭部を殴られ気絶した。気がついたとき、傍にマリオの血まみれの
死体が転がっていた。宝石の線から、コレクターとして知られる市の実力者ロックリッジ・グレイルの邸宅を
訪ねたマーロウは、悩ましい曲線で迫るグレイルの若妻ヘレン(シャーロット・ランプリング)と出逢い、
その美しさに眼をみはる。
彼女がマーロウに依頼したのは宝石のことではなく、ボーイフレンドだったマリオを殺した犯人を挙げることだった。

マロイからの連絡を期待しながらオフィスへ戻ったマーロウを3人の暴漢が襲った。気がついたところは女郎屋
アムサーの店だった。羽がいじめされたマーロウに、マロイの居所を白状させようと迫る怪女アムサー。
監禁されたマーロウは、そこにトミー・レイの惨殺死体を見つけた。マーロウはふらつく意識をおして脱出を試みた。
そのとき、アムサーが内輪のトラブルであっけなく死んだ。ジョージーの家で休息していたマーロウのところに
グレイル夫人からパーティ招待の呼び出し電話がかかった。出席したマーロウに、暗黒街の顔役レアード・ブルネット
(アンソニー・ザーブ)からマロイに会いたいと話が持ちかけられた。

数日後、ジェシーから連絡が入った。ベルマがマロイに会いたいという。約束した場所へ乗り込んだマーロウと
マロイに殺し屋たちの機関銃の乱射が浴びせられた。辛くも危機を脱した2人。それから間もなくジェシー・
フロリアンも殺された。事件のカギがブルネットのトバク船にあると推理したマーロウは、マロイと乗り込むことに
した。ナルティ警部補もその後を追った。激しい銃撃戦の末、ブルネットの船室に乱入した2人は、そこにヘレン・
グレイルの姿をみた。「ベルマ…!」思わずつぶやくマロイ。
グレイル夫人こそ、マロイが6年間も獄中で想い続けた可愛い女だった。素性の卑しい女が玉の輿に乗った。一時、
愛を語らい、共に犯罪を犯した相棒が出所して自分を捜し始めたとき、女は自らの過去を知る関係者たちを次々
消さなければならなかった。
ヘレンと、彼女を利用して立身を計るブルネットこそ真の犯人だった。突如、グレイル夫人がマーロウを消すように
マロイをけしかけた。操られるようにマロイが近づいた時、その背後で銃弾が炸裂した。ナルティだった。
マロイが倒れたせつな、マーロウの拳銃が火を吹きグレイル夫人の胸を血に染めた。(Movie Walker)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=9132こちらまで。



トラックバックURL : http://jazzyoba.exblog.jp/tb/24696212
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
by jazzyoba0083 | 2016-09-30 22:45 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(0)