ハンター The Hunter

●「ハンター The Hunter」
1980 アメリカ Raster Pictures.Dist.,Paramount Pictures.98min.
監督:バズ・キューリック  脚本:ピーター・ハイアムズ他 音楽:ミシェル・ルグラン
出演:スティーヴ・マックイーン、イーライ・ウォラック、ベン・ジョンソン、キャスリン・ハロルド他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>

久々のマックィーン作品は遺作であった。しかし、クールな彼のイメージとは違う、しまりのない
活劇になってしまい、残念だ。リーバイスにMA-1という衣装は彼らしいクールさを演出しては
いたけど、それが作品に反映されていなかった。所謂バウンティハンター(賞金稼ぎ)のお話なのだが、
捕まえてくるそれぞれのお話が尻切れトンボでイライラする。筋が通ったのは冒頭捕まえた黒人の
アンちゃんが電化製品修理と称して家にいつくくらいか、あとはトウモロコシ畑でのチェイス
(この俯瞰の映像は面白かった)で捕まえた二人組はオープンカーが傾きつつ警察署に入る、という
お笑いになったし、シカゴの有名な駐車ビルでの追跡でも川に落下したクルマのドライバーのその後は
釈然としないし、作品の中では最高に良かった走る列車の屋上でのファイトも、結果は電車を降りてからの
顛末になっちゃうし、どうも締めが甘くてまとまりに欠けた。学校の先生である主人公の妻を誘拐した
男の最期、ガス爆発は良かったのだが、妻を付け狙うまでになった犯人の背景があいまい。
 多くの方が感じるだろうが、運転がド下手なマックィーンが運動神経抜群という整合性が取れない。

お笑いのテイストを加味した刑事モノ、というとビバリーヒルズ・コップや、ダイハードシリーズが
その後作られていくわけだが、アメリカ人独特の、シビアなシーンにあっても欠かせないユーモア、と
いう演出は、そもそもマックィーンには無かったキャラなので、いきなり振られても、痛々しさが
残ってしまうというものだ。名作「ブリット」だってヒューモアの感覚はあったのだが、クールな
中に思わず片頬があがってしまう、というような抑えめなものだったが、本作では正面から笑いを取りに
来ているのが、ちょっとな、という感じだ。無頼だけど腕のいい賞金稼ぎが乗るクルマが古いオープンと
いうもの類型的だなあ。カッコイイけど。また巨匠ミシェル・ルグランのオーケストラの旋律が、
大時代的で本編にフィットしていた、とは言い切れないのだ。
というわけで、マックィーンの遺作にはなってしまったが、残念な一本であった。
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<ストーリー:結末まで触れています>
時代は現代。ラルフ・ソーソン(スティーヴ・マックィーン)は、賞金稼ぎだ。通称パパと呼ばれる彼は、
今、南西部の地方都市で、逃亡者卜ミー・プライス(レヴァー・バートン)を追っている。
警察の手におえないプライスのような犯罪者をも、彼は独力で捕えるのだ。ブライスをロス警察に引き渡す前に、
彼は、別件のおたずね者も捕えようとしていた。パパは地元の保安官ジョン(ベン・ジョンソン)に協力を求めるが、
悪い事にジョンはそのおたずね者の伯父に当り、逆にパパは45口径のコルトで脅され街を出て行くように
言い渡される。
しかし、執念に燃えるパパは、結局独力でこのおたずね者を捕え、1度に2人もロス警察に引き渡した。

パパには、8年前から同棲しているドティー(キャスリン・ハロルド)という恋人がいる。学校の教師を勤める
彼女は、目下妊娠中で、当然産むつもりでいたが、パパは職業柄、自分が親になる自信がなかった。
翌日、例の2人を捕えた件の賞金の支払いを受けとりに、保釈金保証人のリッチー(イーライ・ウォラック)を
訪ねたパパは、計算高いリッチーに、難題をたたきつけられる。その結果、金を受け取る前にもう一仕事する
はめになったパパの元にロッコという男から電話が入った。刑期を終え出所した彼は、かつて自分を捕えた
パパに、復讐するというのだ。その夜から、パパは追われる身になった。約束の仕事を終えてロスの家に戻った
翌日、ドティーが荷物をまとめて家を出て行った。子供の誕生を喜ばないような男とは暮らせないというのだ。
彼は引きとめなかった。

シカゴでの大仕事を終えた彼は、その夜自宅が荒らされているのに驚く。ロッコの仕業だ。何とロッコは
ドティーを誘拐し、学校にたてこもったのである。必死の思いでロッコを倒すと、パパは陣痛のはじまった
ドティーを車に乗せ病院へと向かうのだった。彼の頭の中には、愛するドティーと生まれてくる子供のこと
しかなかった。(Movie Walker)

この映画の詳細はhttp://movie.walkerplus.com/mv7205/こちらまで。


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by jazzyoba0083 | 2016-10-01 22:55 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)