ロバート・アルトマン/ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男 Altman

●「ロバート・アルトマン/ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男 Altman」
2014 アメリカ Sphinix Production.95min.
監督・製作:ロン・マン
出演:ロバート・アルトマン、ポール・トーマス・アンダーソン、ジェームズ・カーン、デヴィッド・キャラダイン他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>

愛する巨匠、ロバート・アルトマンの生涯を綴ったドキュメンタリー映画である。彼の映画の多くを観てきて
その生涯のアウトラインは大体分かっているつもりだったが、未知の事柄も多く、面白かった。
映画の出来としては、極めてオーソドックスな手法であり、当時の映像をよく集めてあり、関係者の
インタビューのラインナップも良く並べてあったので、標準以上の仕上がり、といえるだろう。

「アルトマンとは?」という質問に、彼に関係のあるハリウッドスターや監督らが、一つのフレーズで
返し、その理由を短く述べる、という手法が時代の流れに沿って並べられていく。彼の出世作となった
「M★A★S★H」のドナルド・サザーランド、エリオット・グールド、「今宵フィツジェラルド劇場で」の
メリル・ストリープ、「ザ・プレイヤー」のブルース・ウィリスらが登場する。アルトマンの後半の
作品でキーマンとなるティム・ロビンスはアーカイブのみの出演で、インタビューには出てこない。

ハリウッドでは相当の変わり者であったことは本作でも触れられるが、実はシャイで愛妻家、家族思いで
あった。ハリウッドの求めるものと、自分が表現したいもののズレで悩んだり、実際クビになったり、
パリに移ったり、オフブロードウエイで演出したりという激動の生涯であった。
老齢になってから心臓移植を受け、オスカーの特別賞を受賞し、この世という舞台から退場したのだった。
アルトマン愛好家の多くがそうであるように、私も「M★A★S★H」と「ザ・プレイヤー」、「ショート・
カッツ」が強く印象に残っていて、大好きな作品である。これらには彼らしい皮肉が詰まっている。
繰り返し見ることになるであろう。

本作では演出家として手がけた「コンバット」などのテレビドラマの諸作が丁寧に集められていて、
また失敗作と云われる日本未公開作品も短く紹介されているほか、ホームビデオも多く扱われていて
多角的にアルトマンという人の人格が表現されている。もちろん本人のインタビューフッテージも
たっぷりとある。アルトマンという映像表現家の、大体ハズレのない生涯が上手く纏めてあるので
ファンならば観てみるといいだろう。
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<ストーリー>

「M★A★S★H マッシュ」、「ナッシュビル」など、数々の名作を世に送り出したアメリカ・
インディペンデント映画の父、ロバート・アルトマン監督の実像に迫るドキュメンタリー。
ポール・トーマス・アンダーソンやジュリアン・ムーアを始めとした関係者の証言に、貴重なアーカイブ
映像を交えて、その素顔が明かされてゆく。

映画監督、革新者、ストーリーテラー、異端者、家庭人、放浪者、ギャンブラー、怒れる男、アーティスト。
映画監督であると同時に様々な顔を持つロバート・アルトマン。大成功も大失敗も経験し、敵も味方も
数多く作りながら、決して権力に迎合することなく豪快に映画を生み出していった。
その結果、カンヌ、ベルリン、ヴェネチア、世界三大映画祭の全てにおいて最高賞を、アカデミー賞では
名誉賞を受賞。
いかにして彼は、“ハリウッドで最も嫌われ、そして愛された男”になったのか。彼の精神に触れたとき、
私たちはその存在の偉大さに心を打たれ、彼を魅了し続けた“映画”という存在そのものの大きさに気付かされる。

ジュリアン・ムーアやブルース・ウィリス、アルトマンを師と仰ぐポール・トーマス・アンダーソン監督、
アルトマン組のエリオット・グールド、サリー・ケラーマン、ライル・ラヴェット、リリー・トムリン、
『ポパイ』の主役を務めた人気俳優、そして、妻のキャサリン・アルトマンと子どもたち。彼に縁のある
俳優や監督、家族がアルトマンについて証言。ロケハンや製作現場などの貴重なメイキングシーン、自宅や
旅先で撮影したホームムービーなど、今まで目にすることのなかったお宝映像をふんだんに盛り込み、
初期の産業映画やテレビドラマ、未公開作品を含むフッテージやインタビューなどのアーカイブ映像と共に、
映画に捧げた彼の人生が紐解かれてゆく。(Movie Walker)

この映画の詳細はhttp://movie.walkerplus.com/mv58518/こちらまで。

by jazzyoba0083 | 2016-10-21 22:30 | 洋画=ら~わ行 | Comments(0)