殿、利息でござる!

●「殿、利息でござる!」
2016 日本 松竹・東日本放送 129分
監督・脚本:中村義洋   原作:磯田道史「穀田屋十三郎」
出演:阿部サダオ、瑛太、妻夫木聡、竹内結子、寺脇康文、キタロウ、千葉雄大、橋本一郎、中本賢、西村雅彦
   堀部圭亮、松田龍平、草笛光子、山崎努、羽生結弦(友情出演) ナレーション:濱田岳 他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
私は邦画の中でも時代劇が好きで、中でも事実に根ざした時代劇が特に好み。一方、先日の
「情熱大陸」で観た本作の原作を書いた磯田道史の凄さも確認したく、WOWOWでの放映を機に
観てみた。メガフォンを取った中村監督作品では一連の伊坂幸太郎ものが好きで、全部観ている。
本作も、脚本構成作家から叩き上げてきただけあり、作劇は確かで、面白く出来上がっていると感じた。
★は7.5。
冒頭の初代浅野屋(山崎努)が壺に銭を入れるシーン、更に夜逃げする一家に声を掛ける
シーンを始めとして、いろんなところに細かく埋められた伏線が、ストーリーの展開につれて
見事に回収されていくが、このあたり観ていて気持ちがいいものだ。オチは、浅野屋の正体。
そして宿場のだんな衆が寄進を競うお寺の住職が記録した本がこの作品の元になってますよ、
さらに主人公の穀田屋酒店は今も仙台にありますよ、というもの。これが歴史好きにはたまらない。

出てくる人が、伊達藩の収入役・松田龍平以外、(彼もそんなに非道な悪人ではない)基本的に
全員いい人で、それも、そこまで行くか!というくらいいい人だらけ。それがまたこの作品の
最大の魅力である「痛快さ」を創り出しているし、「売り」なポイントなんであろう。
現実社会への皮肉、とも取れる。

更に役者が良い。阿部サダオ、瑛太、寺脇、キタロウ、西村、松田龍平、など個性派が揃い、
加えて、山崎、草笛のベテランが押さえる。だから千葉雄大(宮城県出身繋がり)やゲストの
羽生くんら若手が出てきても、それはそれとして観ていられる。(羽生くん、結構上手いけど)

貧乏な村の衆が、一所懸命にお金を集めて殿様に貸そうとする物語、丁寧に表現はしているが
一年一年経過を説明しすぎたんじゃないか、もう少し短くしても良かったんじゃないかな、とは
感じた。
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<ストーリー>
 『武士の家計簿』の磯田道史が江戸時代に貧しい町を救うために奇想天外なアイデアで藩主に立ち
向かった実在の商人の知られざる感動歴史秘話を綴った評伝『穀田屋十三郎』を「予告犯」「残穢【ざんえ】
 -住んではいけない部屋-」の中村義洋監督、「舞妓 Haaaan!!!」「夢売るふたり」の阿部サダヲ主演で
映画化した痛快人情時代劇コメディ。
共演は瑛太、妻夫木聡、竹内結子、松田龍平、山崎努。また、フィギュアスケーターの羽生結弦選手が
殿様役で映画初出演を果たしたことも話題に。

 江戸時代中期の仙台藩。百姓や町人には重税が課され、破産や夜逃げが相次いでいた。貧しい宿場町・
吉岡宿も例外ではなく、造り酒屋を営む穀田屋十三郎は、そんな町の行く末を深く案じていた。
ある時彼は、知恵者の篤平治から、町を救うあるアイデアを打ち明けられる。それは、藩に大金を貸し
付け、その利息で町を再建するという前代未聞の奇策だった。計画に必要な額は、なんと千両(約3億円)。
簡単につくれる額ではないが、宿場の仲間たちを説得し、必死の節約を重ね、家財も投げ打ってひたすら
銭集めに奔走する十三郎たちだったが…。(allcinema)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=353460#1こちらまで。


by jazzyoba0083 | 2017-02-22 22:22 | 邦画・新作 | Comments(0)