2017年 04月 17日
極秘捜査 Geukbisusa
2015 韓国 108分
監督・(共同)脚本:クァク・キョンテク
出演:キム・ユンソク、ユ・ヘジン、チョン・ホビン、ソン・ヨンチャン、イ・ジョンウン他
<感想>
WOWOWのオンデマンドで、「誘拐報道」と間違えて観始めてしまった作品。このところの
こともあり、余程の興味が向かないと韓国映画は観ないのだが・・・。
最後に本人たちの写真のも出てくるのだが、1978年、釜山で実際に起きた誘拐事件を扱った
ものだ。が、これが事実に基づいたものじゃなくて単なる創りものだったら絶対に見続けよう
とは思わなかった。というのも、捜査の大きな力になっているのが「導師」といわれる
占い師だからだ。もちろん警察がそういう捜査を公認しているわけではないのだが、ソウル対
釜山とか、内部闘争とか、腐っている警察の中で、誘拐された子供の母親の気持ちを考えれば
いたたまれず、捜査に乗り込む際の、たまたま相棒となるのが、導師だったわけだ。
幼い幼稚園児が誘拐され身代金が要求されるのだが、心当たりがない。捜査を任されたのは
両親とつながりのあるコン刑事。母親はあちこちの占い師にすがるのだが、だれもが「もう
死んでいる」という。最後に訪れたキム導師のみは「まだ生きている」と占う。
そこからコン刑事とキム導師の真剣な捜査が始まる。そうしているうちにも、警察内部の
足の引っ張りあいや、「極秘捜査」を進めるコン刑事に対し、公開捜査をしようとする
上層部、敵はあちらこちらにいるのだった。
そうこうするうちに、キム導師が、四柱推命から土、水、などの気を受けて、誘拐された
児童がいそうな場所を予言する。これに従って、コン刑事らが動き出すが・・・。
結局、借金だらけのそこらにいる男が犯人で、逮捕され、幼児も無事に保護され一件落着
だったが、警察で表彰、昇進したのは、コン刑事の足をひっぱり最後だけ美味しいところを
もっていった嫌な幹部だけ。さらに、占いを当てたキム導師は、恩師である導師に手柄を
譲ってしまった。ラストシーンで、キム導師は、コン刑事が今後活躍し、身分もどんどん
昇進する、と予言し、字幕では、実際に今刑事は出世し、警視正にまでになったという
説明がなされる。
70年代の韓国警察のカネで動く腐り具合がちゃんと出ているし、リアルに起きたことの
緊張感はあるし、相変わらず彼の国の人はエキセントリックだし、まあまあ面白く観ました。
現代は韓国語がわからないと意味不明だろうが、カタカナにすると「グクビスサ」。
極秘捜査のハングル発音であります。
韓国犯罪史上に残る奇妙な少女誘拐事件を映画化した実録サスペンス。ある裕福な家庭の
少女が誘拐され、担当刑事は母親の信頼する占い師と協力して捜査に当たることに。
と思われたが、犯人からは一向に身代金を要求するような連絡がない。
担当のコン刑事は、安全を優先する極秘捜査の継続を主張するが、膠着状態が続き、
公開捜査に踏み切るべきという声は高まるばかりだった。
彼が自信を失う一方、少女の両親、特に母親は、信頼する占い師のキム導師が言う
「コン刑事が娘を救う」との予言を信じ続けるが……。 (WOWOW)
<IMDb=★6.3>
この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=356447#1