2017年 07月 31日
ピッチ・パーフェクト2 Pitch Perfect 2
2015 アメリカ Universal Pictures and more.115min.
監督・(共同)製作・出演:エリザベス・バンクス
出演:アナ・ケンドリック、レベル・ウィルソン、ヘイリー・スタインフェルド
ブリタニー・スノウ、スカイラー・アスティン、アダム・ディヴァイン他
<感想>
一作目の出来が良く、とても楽しく見られたので、パート2のWOWOWでの
放映を心待ちにしていた。やっとやってくれました。
監督は交代。自らも出演していえるエリザベス・バンクスに。
二作目は難しいな、という典型。面白くないわけではないのだが、一作目を
超えることは出来ていない。やはり女子大生アカペラグループが青春しながら
成長し、ドタバタやって、お下劣でラストは大ハッピーエンド、という瑞々しさが
失われてしまった。
冒頭、いつものユニバーサルのロゴに載せる音楽も、大会の司会の二人が歌っている
という凝ったところもあるし、一作目では客席に向かって歌唱中ゲロを撒き散らすと
いう衝撃が、今回はオバマ大統領の誕生日イベントで、デブのエイミーが宙乗りで
登場、しかし、途中で逆さ吊りになり、履いていたパンツの尻が破けて、ノーパン
だったため、彼女の大事なところが、もろに客席に晒されるというハプニング。
大統領にエイミーのヴァジャイナを見せたということで、各マスコミからは叩かれるわ
学校からは謹慎を言い渡されるわで、凹みまくりのベラーズ。当のエイミーは
ちっとも凹んでいないのが笑わせる。
しかし、前回に優勝し、コペンハーゲンで開催される世界大会への出場権は失って
おらず、これに向け、かつてのベラーズのメンバーの娘も加入し、新生
ベラーズが、これまたドタバタでスタートした。
一方でベッカ(アナ)は、1人でレコード会社に潜り込み、ソロで何とか次の
ステップに踏み出せないか考えていた。そう、メンバーたちは卒業を控え、それ
ぞれの道を探さなければならない時期にもなっていたのだ。
新生ベラーズが実行したのは一作目で活躍していて今はOGになり合宿所を
経営しているオーブリーの元へと行く。なんだかどういう合宿をしているのか良く
分からないが、とにかく全員の心を一つにしようとしているのは確かのようだった。
世界大会の最大のライバルはドイツのダス・ミュージック・マシン。世界大会こそ
ベラーズに残された名誉挽回のラストチャンス。しかし、この大会でアメリカの
チームが優勝したことはないのだった。ハードルは高い。
一作目に比べ、コーラスの練習のシーンは少なくなり、サイドストーリーが多く
なって、縦筋の物語が薄い感じ。もちろん世界大会への挑戦ということはあるの
だが、モチベーションが前作に比べ、弱い。新人たちの活躍もエイミーとバンパーの
恋の行方も、あれもこれもと手を出して欲張りすぎたか。
ラスト、コペンハーゲンでの世界大会では、オリジナル曲(OGも加わって)の
披露もあり、圧倒的な存在感を示して優勝した。(優勝とははっきり言ってない
けど、当然そうなのだろう) これからは彼女らはそれぞれの道に入り、
ベラーズは新しい世代へと受け継がれて行くのだ。パート3も作るんだと。
余程気合を入れないと・・・。
アナ・ケンドリック目当てに見る方も多いかもしれない。私が好きなのはアカペラ
大会座付きの司会者の二人の、実況の時のユーモアとウィットに富んだ会話。
シモネタ、人種ネタ、政治ネタ、こんなこと言って大丈夫か、と思うようなセリフの
やり取りは、実は本編よりも期待値が高かったりする。この手のアメリカ映画の
出来の良さというのは、脚本家らが、どういう気の利いたセリフの応酬をするか、が
とても大きいのだ。
それにしても、実際に2カット出て来るオバマファミリーの映像、シチュエーションが
シチュエーションだけに、よく使ったな、と思う。日本だったらさしあたり安倍総理
夫妻の目の前でヤバイシーンが展開されるということだからね。
ブロードウェイ育ちのアナを始めとして、出て来るグループ、皆、歌唱はさすが。
それを聞いているだけでも楽しい青春映画だ。ラスト近くバンパーとエイミーの
あまりにもえげつない抱擁シーンを見て、皆が避難する、というところは笑った。
『イントゥ・ザ・ウッズ』でシンデレラ役に抜擢されたアナ・ケンドリック
がヒロインを演じ、全米で大ヒットを記録した青春ドラマの続編。女性のみの
アカペラチーム、バーデン・ベラーズのメンバーたちが様々な試練に直面しな
がら成長していく姿を描く。前作よりさらにレベルアップした歌やダンスに
注目だ。(Movie Walker)
大学の女子アカペラ部を舞台に描き世界的にヒットしたアナ・ケンドリック
主演の学園音楽コメディの続編。卒業を控え、最後にして最大の晴れ舞台
“アカペラ世界大会”での優勝を目指す“バーデン・ベラーズ”の面々の山あり
谷ありの奮闘の行方を描く。
共演はレベル・ウィルソン、ブリタニー・スノウ、ジョン・マイケル・ヒギンズ、
エリザベス・バンクスらに加え、新たにヘイリー・スタインフェルドが参加。
監督は本作のレギュラー・キャストでもある女優のエリザベス・バンクス。
これが記念すべき長編監督デビューとなる。
ベッカが所属する女子アカペラチーム“バーデン・ベラーズ”は全米大会で
初優勝を飾って以来、目下3連覇中。名実ともに充実の時を迎えていた。
ところがオバマ大統領の誕生日を祝うイベントでファット・エイミーが
とんでもない失態を演じ、チームは活動禁止の処分に。そんなベラーズに
唯一残された名誉挽回のチャンスは、強豪ひしめくアカペラ世界大会で優勝
すること。しかしこれまでアメリカ代表の優勝経験はゼロ。
しかも海外チームの超絶パフォーマンスを目の当たりにして、すっかり自信を
失ってしまうベッカたちだったが…。(allcinema)
<IMDB=★6.6>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:66% Audience Score:64%>