めぐり逢えたら Sleepless in Seattle (名画再見シリーズ)

●「めぐり逢えたら Sleepless in Seattle」
1993  アメリカ TriStar Pictures. 105min.
監督・脚本:ノーラ・エフロン
出演:トム・ハンクス、メグ・ライアン、ビル・プルマン、ロス・マリンジャー、ロージー・オドネル他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
このブログを書く前に観ていて、記録に残していない名作(とされるものも)を再度見てみて感想を
書いて見ようというこのシリーズ。結構あるんですよ。

ラブコメの古典ともなった本作、当時メグ・ライアンはラブコメの女王と呼ばれ、そのキュートなお姿は
男女を超えて人気がありましたね。そしてこの作品でオスカーノミニーとなった脚本家出身のノーラ・エフロンの
ストーリーテリングと演出も上手いです、というか観客のツボを押さえた創りですね。
ノーラはこの後にも同じ主演コンビで「ユー・ガット・メール」というラブコメを作りますが、個人的には
こちらの方がパンチがあって好きです。 本作にはレオ・マッケリー監督、ケーリー・グラント主演1957年の
名作「めぐり逢い(1957)」がドラマ全体のモチーフとなっていて特にラストのエンパイアステートビルの
シーンは「めぐり逢い」がダブってみえてきます。

このドラマのキーワードは「すれ違い」「子ども」「ラジオ」といったところでしょうか。映画を観ていて
応援したい男女がなんとか最終ゴールに落ち着くというカタルシス。これはラブコメの王道手法であります。
季節設定が感謝祭➡クリスマス➡バレンタインデーと流れるのも、こうした映画の常道。
女性監督らしい決めの細かいメグ・ライアン周りのセリフや演出、アメリカ映画の最大の特徴であるウィットと
ヒューモアに富んだ気の利いたセリフの応酬、観ている方が「ああ、それは違う違うよお!」と身を乗り出して
しまいそうになる、勘違いや行き違い。
そして多くのヒット曲がゴージャズに使われるのも映画の雰囲気を盛り上げるのに大きな力となっていますね。

しかし、一点だけ、ちょっとな、と思うのは、メグの婚約者が、トム・ハンクスこそ運命の人と感じたメグが
婚約解消を言い出すのだけれど、この男、「さあ、いってらしゃい!君の幸せをつかむのだ!」的なことを
おっしゃる。人良すぎじゃない?
それにしても、びっくりするような質の高い映画ではないですが、時々観たくなる魅力が詰まった作品ですね。
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<ストーリー>
ボルチモアの新聞記者アニー・リード(メグ・ライアン)は、カーラジオで偶然聞いた番組に心ひかれた。
それはリスナー参加のトーク生番組で、シアトルに住む8歳の少年ジョナー・ボールドウィンが
「落ち込んでるパパに新しい奥さんを」といじらしいまでに切々と訴えていた。続いて電話口に出た父親サム・
ボールドウィン(トム・ハンクス)の声が、彼女の胸に響いた。
建築技師のサムは、1年半前に妻に先立たれてからのやるせない心境を淡々と語り出し、孤独で眠れぬ夜もあると
告白する声にもらい泣きするアニー。その時から彼女の内部で何かが変わった。

婚約者のウォルター(ビル・プルマン)を相手にしても楽しくない。一方、サムは仕事仲間のジェイ(ロブ・
ライナー)が心配して、女性との積極的な交際をアドバイスされる。やがてサムこそ自分にとって最もふさわしい
相手だと信じたアニーは、ジョナに手紙を書き、データベースでサムのことを調べ始める。
そんなアニーに同僚のベッキー(ロージー・オドネル)はあきれながらも見守る。サムは友人たちの紹介で
ビクトリアという女性とデートするが、ジョナはお気にめさない。パパにふさわしいのはアニーだけだと
考えたジョナはラジオを通じて彼女に呼びかける。アニーはシアトルに向かうが、お互いの顔を知らない彼女と
サムは幾度かすれ違っただけだった。

バレンタイン・デーに、ニューヨークのエンパイヤ・ステート・ビルの展望台でのめぐり逢いの約束する
メッセージをサムに送ったアニー。ジョナも「会ってあげて」と頼むが、耳を貸さないサム。親子の仲は一気に
悪化し、ジョナはアニーとの約束を果たすため単身ニューヨークに向かう。
あわてて追いかけるサム。そのころ、エンパイヤ・ステート・ビルを望むレストランでは、アニーがウォルターに
婚約解消を告げてた。彼女はやはりサムのことが気になって仕方なく、入口が閉まりかかったエンパイヤ・
ステート・ビルの屋上に登らせてもらう。そこにサムとジョナがいた。初めてアニーは何度か顔を合わせ、
気を魅かれた彼がシアトルの男だったとわかり、二人は手に手を取ってビルを後にするのだった。」
(Movie Walker)

<IMDb=★6.8>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer: 72% Audience Score:75%>








by jazzyoba0083 | 2017-12-28 22:30 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)