2006年 02月 07日
抱擁 The Joker Is Wild
1958年 アメリカ パラマウント映画 126分 モノクロ 監督:チャールズ・
ヴィダー作詞:サミー・カーン 作曲:ジミー・ヴァン・ヒューゼン
出演:フランク・シナトラ、ミッツィー・ゲイナーほか
1957年度アカデミー賞歌曲賞受賞作品
若き日のフランク・シナトラの歌声を聴くのもお楽しみな、名作です。タイトル
バックに流れるのは「シカゴ」、そしてシナトラの美声で歌われるお馴染み
「All The Way」。
アルカポネに声帯を切られたという実在のコメディアン、ジョー・E・ルイスを
モデルにした実話に近いお話。
時は禁酒法とギャングの時代。酒が止められないルイスは、上手く歌が
歌えなかった時にたまたま口にしたギャグが有卦て、コメディアンとして、
別のクラブに移って人気者になります。しかし店の移籍を面白く思わない、
昔の店に雇われたギャングに声帯を傷つけられてしまいます。
声が出なくなり、ますます酒に溺れるルイス。
しかし、奇跡的に歌えるようになり、復活しますが酒だけはやめられません。
そんな中、クラブの踊り子(ミッツィー・ゲイナー)と知り合い愛し合うように
なります。泥酔状態でクラブに現れ、客とケンカをしたり、相変わらず荒れた
生活。実は、ルイスは酒を止めなければ命は無い、と医者から宣告されて
いたのです。
やがて、ルイスは踊り子と結婚。しかし踊り子はハリウッドの女優に抜擢され、
すれ違いの生活が続きます。そして、別れ・・・。
寂しい男の姿を情感たっぷりに流れる「All The Way」を背景に描いて
いきます。添い遂げられない数々の愛、そしてピアニストの友情、
酒がやめられない男の哀愁が良く出ていて、シナトラのダメ男ぶりもいいです。
ジャズが好きな人には名曲が一杯出てきます。原題も意味深長な感じです。
尚、この映画の詳しい情報は
こちらまで。