ケーブルガイ・Cable Guy

●「ケーブルガイ・Cable Guy」
1996 アメリカ コロンムビア/ソニーピクチャーズ 95分
監督:ベン・スティラー
出演:ジム・キャリー、マシュー・ブロデリック、レスリー・マンほか。

「マスク」で日本でもすっかりおなじみになったジム・キャリーが「マスク」の
2年後に撮ったもの。ベン・スティラーは俳優としてのほうがキャリアが
長いのだが、監督としては2本目。そして、マシューは、「ミュージックマン」
の主演で見覚えがあった。

ジム・キャリーはその表情が極めて特異なイメージがあるが、この映画でも
面白いのか、怖いのか、判らないのが、むしろ怖い。

不動産会社に勤めるスティーブンは、彼女との間が微妙になり、しばし別々に
暮らすことになり、新しいアパートに越してきた。
ケーブルテレビに加入したのだが、係りの男が4時間たっても来ない。
やっと来たのが、ジム演じるケーブルガイ。
最初から、「こいつ頭おかしいんじゃないか」っていう言動のオンパレード。

スティーブンと彼女の間のヨリを戻すのを手伝ったり、スティーブンの部屋
に勝手に入って、大型テレビや大型スピーカー、カラオケセットを
据え付けて行ったり、とにかくスティーブンの廻りをしつこく付きまとう。
本人は「友達になりたいんだ」というが。どこか、危ない人の匂いが
する。
そのうち、スティーブンは突然警察に捕まる。家に持ち込まれた
オーディオセットが、盗品と判ったのだ。

なんとか保釈され、疑惑も晴れたが、スティーブンはケーブルガイが
許せない。正体を暴こうと、テレビ局の知り合いに頼むと、ケーブル
テレビ会社にそんな男はいない、という。かつてクビになった
男らしい。ケーブルガイはついにスティーブンの彼女を拉致し、
大きなパラボラアンテナの上でスティーブンと対決することになる。

結局、ケーブルガイは幼いころ、両親とも忙しく、テレビが子守で、
友達が出来なかった。そんな子供を作っちゃいけないんだ、
子供をテレビに任せちゃいけないんだ、と至極まともなことを
最後に言うのだが、それがこの映画全て。

批評では、みなさん高い評価をしているようですが、私には
なんだかなあ、って感じでした。たしかにケーブルガイの言って
いることは正しいし、社会的な問題提起にもなっているんですが、
じゃ、途中で出てくる中世の騎士の格好をした決闘ゲームは
なんだろうか?ジムの顔芸の達者なところに思わずクスリという
シーンもあるが、95分の映画にしても、なんだかなあ、です。
映画を通して、テレビのニュースで伝えられる「双子殺人事件」
というのは何かのパロディなんでしょうか。知らない人には
全く判らない。
ラストシーンで、ヘリの中の救急士に名前を聞かれ、
「I LOVE LUCY」の旦那の名前、リッキーと答えたバックに
ルーシーの番組のテーマが流れたのも、知らない人には
全く判らない。アメリカでこそ成り立つ映画かな。

尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-04-30 23:30 | 洋画=か行 | Trackback | Comments(0)