五線譜のラブレター DE-LOVELY

●「五線譜のラブレター DE-LOVELY」
2004 アメリカ ユナイテッド・アーティスト、ワーナー映画 125分
監督:アーウィン・ウィンクラー
出演:ケヴィン・クライン、アシュレイ・ジャッド、ほか。

私の大好きなアメリカの作曲家、コール・ポーターの半生を描いた
伝記映画というよりも、著名な歌手がたくさん出てきて、ポーターの
曲をたくさん歌うのが楽しい映画ではありました。
もちろん、愛妻リンダとの終生変わらなかった愛情のありようは
感動的ではありましたが。

コール・ポーターは、1891年にアメリカ・インディアナ州の富豪の家に
生まれ、一時パリに暮らしていたこともあったが、ハリウッドの映画に
進出して才能が一気に花開き、アーヴィング・バーリンや、ジョージ・
ガーシュインなどと並び称される、大作曲家。1964年没。73歳だった。

ただ、彼の場合、お金持ちなので、生活は華やかでやや鼻持ちならぬ
ところがあったらしい。しかも男色趣味は、リンダとの結婚生活に
入ってからも続き、波乱万丈というよりも好き勝手に生きましたねえ、
という感じでしょうか。そんな、苦労知らずの才能が、傑作をたくさん
生み出したとも言えるでしょう。

彼のピークは1948「踊る海賊」、1953「キス・ミー・ケイト」(舞台は
1948)この映画にも出てきた1936「エニシング・ゴーズ」、
1956「上流社会」(ビング・クロスビーとグレース・ケリー、”トゥルー
・ラブ"で知られる)1957「魅惑の巴里」、1957「絹の靴下」
(フレッド・アステアとシド・シャーリースのダンスが素敵)、あたりでしょうか。

趣味の乗馬で馬が暴れて転倒し、足が馬の下敷きになり、その後、
車椅子と松葉杖が離せぬ生活となったが、しばらくは、熱心な
作曲活動を続けていた。しかし、リンダを失ってからは一切作曲は
しなっかったそうだ。

彼をテーマにした伝記映画は1946年に「夜も昼も」がケーリー・グラント
の主演で封切られている。

今回は、パリでの生活で、リンダと出会うことから始まる。お金持ちが
故に、自由奔放なポーターの人生をマネジメントしていくリンダ。
彼女の存在がなければ、ポーターの成功した人生は無かったといえる
ほど。だから、歌のほとんどが彼女に楽想を得ている。
もうすっかり老人となったポーターが、親友と過去を振り返りながら
ストーリーが進んで行くという構造。ポーター役のケヴィン・クラインは
「ソフィーの選択」で名が知られた名優。ピアノも本当に弾いてそうだ。
ポーターが作った数々のミュージカルを縦軸に、リンダとポーターの
愛情物語と友人たちとの交流を横軸に描いて行く。

物語としては、ありがちな夫婦の波乱万丈の小ぶりな作品だったと
感じました。それよりもジャズ好きな私としては、作品中に
エルヴィス・コステロ、ダイアナ・クラール、アラニス・モリセット、
シェリル・クロウ、ナタリー・コール、キャロライン・オコナーら
豪華な歌手陣が、次から次へとポーターの名曲を歌っていたのが
楽しかったですね。
ポーターの曲は都会的で洗練されていて、いかにもお金持ちの
苦労なしが作ったという良い意味での、「名曲」が多いです。

皆さんもご存知の「ビギン・ザ・ビギン」、「In the still of the night」
「de-lovely」、「Night&Day」、「True Love」、「Anything goes」
「You are the Top」、「So in love」などなどポーターの傑作には
枚挙に暇がありません。

ポーターの背景やリンダの背景がもう少し詳しく書かれていたら厚み
のある映画になったのになあ、何せ、少々薄っぺらい感じでした。
エンドロールで「You are the Top」を歌っているのはポーター自身
です。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
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Tracked from ☆彡映画鑑賞日記☆彡 at 2009-04-15 20:30
タイトル : 五線譜のラブレター
 『音楽の女神<ミューズ>に、恋をした』  コチラの「五線譜のラブレター」は、40年に渡り870曲ものミュージカルや映画音楽を世に送り出した作曲家コール・ポーター(ケヴィン・クライン)と、その愛妻リンダ(アシュレイ・ジャッド)の運命の絆と愛を、ポーターの曲に...... more
by jazzyoba0083 | 2006-05-15 00:30 | 洋画=か行 | Trackback(1) | Comments(0)