ビクター/ビクトリア Victor/Victoria

●「ビクター/ビクトリア Victor/Victoria」
1982 アメリカ MGM映画 133分
監督・製作・脚本:ブレイク・エドワーズ
音楽:ヘンリー・マンシーニ
出演:ジュリー・アンドリュース、ジェームズ・ガーナー、ロバート・プレストン他。

1982年度アカデミー賞音楽(編曲・歌曲)賞
ゴールデン・グローブ女優賞 受賞作品

「ティファニーで朝食を」や「酒とバラの日々」のB・エドワーズが
本を書き、演出し、プロデュースを手がけて才人振りを発揮した
楽しいミュージカル。ヘンリー・マンシーニの音楽が相変わらず
美しい。

1930年代のパリ。売れない歌手ビクトリア(ジュリー)は、食うや食わずの
貧乏生活。オーディションにもなかなか合格しない。
無銭飲食を覚悟で入ったレストランで、これまた無一文のゲイの歌手
(R・プレストン)と出会う。
ゲイと生活をしていくうちに、この男、ビクトリアをポーランドの伯爵で
ゲイであったことがばれてパリに逃げてきた、という触れ込みで
劇場のプロデューサーに売り込むことに成功する。
舞台では本当は男だが、完璧な女形を演じ、ラストでかつらを取って見せ、
男であるとネタ証しをする仕掛け。もとより歌の上手いビクトリアだ、
たちまち大ヒット、夢のような生活が転がり込む。

そんな評判を聞いてアメリカのギャング一行が、クラブを訪れ、
ビクトリアのショーを観るのだが、そのギャング(J・ガーナー)が
ビクトリアに一目ぼれ。男だ、と判って愕然とするが、どうも、もうひとつ
釈然としない。探偵を雇って、調べさせるのだった。

一方、生きていく上とはいえ、意に沿わぬ男の女形を演じるビクトリアも
現状を打開したいと願う。そして、彼女もギャングに引かれていく。
そして、ラストには「私は女であることを舞台で告白するわ」と
決心。上手い形で(これは映画をみてくださいね)、ギャングとの恋も
成就させたのだった。

こころ優しいゲイを演じるR・プレストンが、実にいい味を出しています。
ラストがまた、プレストンにいい役回りが回ってくるのですが。
ジュリーは、実生活でも夫の監督の手の内で、ひょんなことから
男性を演じなければならくなった、落ちぶれた歌手を上手く演じています。

ヘンリー・マンシーニの劇中曲で、私が知っているものはありません
でしたが、独特のストリングスとアコーディオンを使った音作りは
和みますね。
ジュリーの作品としては「サウンド・オブ・ミュージック」や「メリー・
ポピンズ」ほど有名じゃないですが、大人のミュージカルとして
楽しめるものです。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-06-28 22:25 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)