私は告白する I Confess

●「私は告白する I Confess」
1952 ワーナーブラザーズ映画 95分
監督:アルフレッド・ヒッチコック
脚本:ウィリアム・アーチボールド、ジョージ・タボリ
出演:モンゴメリー・クリフト、アン・バクスターほか。

このブログにヒッチコックが登場するのは初めてですね。
私が産まれた年の作品です。初公開のころはまだこの世には
いなかったですが。
閑話休題。confessというのは懺悔する、という意味もあります。

舞台はカナダ・ケベック。イントロでセントローレンス川からシャトー・
フロントナックにカメラが近づくところから、あ、これはケベックだ、
と気が付く人も多いはず。
映画には、このほかにもシタデル(城砦)や有名な街中も写っていて、
ケベックに行ったことのある人は、思わずひざを乗り出すはず。
かくいう私も。

セント・メリー教会で下働きをするドイツ人難民のオットー・ケラーは、
金欲しさに、庭師仕事に入っている弁護士を殺害する。
しかも、神父の服を着て。その足で、教会に戻り、若き神父マイケル・
ローガンに懺悔する。その罪を知ったマイケルであるが、神父の守秘
義務で、警察には通告する訳にはいかないのだった。

一方、いまや市議会の有力議員婦人となっているルースは、かつて
マイケルの恋人で、結婚まで考えたが、第二次世界大戦が勃発し、
マイケルはルースを寡婦にするわけにはいかないから、「俺を待つな」と
言い残して戦地に赴いた。
そして終戦、ルースは議員と結婚した。しかし、マイケルは無事に帰ってきた。

結婚したことを知らせず、二人で逢うマイケルとルース。ある日遊びに行った
先で例の弁護士に二人でいるところを見られ、しかもルースが結婚している
身であることも明かしてしまう。ショックを受けるマイケル。

ところで、弁護士殺しの捜査を担当するラルー警部らは、殺害時刻当時、
弁護士の家から神父が出てくるのを目撃した女子学生から証言を得る。
警部らは、マイケルに疑いの目を向ける。しかし、マイケルは反証すること
が業務上できない。
マイケルに世話になり教会で働かせてもらっているオットー・ケラー夫婦
だったが、自分の犯行であるとわかると死刑になる、とおびえ、次第に
マイケル神父に不利な心象を与えるような証言をする。
一方、くだんの弁護士は、自分の仕事にからみ不正がばれそうなので
ルースの夫である議員になんとかとりなしてほしいと相談を持ちかけるが
ルースは拒絶する。すると弁護士は、マイケルとルースの密会をばらすと
脅しにかかった。だから、ルースも弁護士の死にほっとしてはいたのだ。
あまりにもひどい冤罪に、かつての恋人ルースは、二人が当時密会していた
ことを明かし、マイケルにはアリバイがある、と自らの恥をさらす形で
愛するマイケルを救おうと試みる。しかし、密会の時間と殺害の時間に30分
の間隔があるとのオットーの証言で、ついにマイケルは逮捕、裁判となって
しまう。さまざまな関係者の証言が重ねられ、陪審員は彼に証拠不十分で
無罪を言い渡す。裁判を見学しに来た多くの野次馬の罵声の中を進む
マイケルに、罪の呵責に耐えかねたオットーの妻が、マイケルに
走り寄り叫ぶ「神父さんは無罪です」。その時、オットーの手の拳銃が火を噴き
妻に命中、「許してください」と言い残して妻は絶命する。

オットーはシャトー・フロンテナックに逃げ込む。そして更なる銃撃をして、
追いかけてきたマイケルや警察と対峙する。
オットーの「神父、しゃべったのか。お前も臆病だな」という言葉で警察は
神父の犯行ではなく、オットーが殺害したことを理解する。懺悔を受けていた
神父は職業上、秘密を明かせなかったのだ。
丸腰で、オットーを説得するマイケル、いうことを聞かないオットー。
そしてオットーの銃がマイケルに向けて発射されようとした・・・・。

ヒッチコックのサスペンスとしては特異はシチュエーションを扱った小品では
ありますが、一時代前のストーリーをキチンと積み重ねて描いていく内容は
見ごたえがあります。
そして、やはり映像が綺麗。そしてカットやアングルも斬新。特にマイケルと
ルースが若いころデートに出かけるシーン、ルースが2階から降りてくる
ところをアオリで撮ったシーンは、びっくり。
デジタルでなかった時代の影を上手く生かした撮影が見事。
ただ、指摘している人も多いが、オットーはなぜ懺悔(告白)をしたのか、
神父に罪を擦り付ける道具にしたのではないか?ルースは2年間なぜ
待てなかったのか。あんなに愛していたのに。などの疑問は残る。
それを差し引いても、ヒッチ・コックらしい、いい映画でした。
キリスト教信者であれば、もっと思いいれ出来るでしょう。
「イヴの総て」で、なりあがり女優を演じて見事だった、アン・バクスターが
髪をブロンドに染めての演技。ハリウッド美人って感じですね。モノクロは
美人を更に美人に見せる効果もあるような気がします。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-07-09 23:30 | 洋画=ら~わ行 | Comments(0)