大統領の理髪師 ~孝子洞理髪師

●「大統領の理髪師~孝子洞理髪師」
2004 韓国 ショウボックス映画 116分
監督・脚本:イム・チャンサン
出演:ソン・ガンホ、ムン・ソリ、リュ・スンス、イ・ジェウンほか。

冒頭、この映画はフィクションである、と断わりが出てくるが、時代を
考えると、さもありなん。こんなストーリーよく作ったわ、と感心もする。
そう名作ではないが、韓国ならではのエキセントリックさもあり、
史実に忠実に作ってあるので、奇跡の話は別として本当にあった
ような気になる。

1961年、大統領府のある町で床屋を営むソン・ハンモは助手の女を
嫁にして、子供も生まれ幸せだった。しかし時代はイ・スンマン(李承晩)
の圧制時代。選挙も不正まみれだ。

そんなソン・ハンモが、イ・スンマンから政権を奪ったパク・チョンヒ
(朴正煕)の官邸付き理髪師に採用される。映画では大統領の姓名
は出てこないが、顔もそっくり。
官邸では情報室長と警護室長の確執が続いていた。また北からの
スパイがソウル近くまで侵入するという事件が起きた。(実際も)
かれらはマルクス病という下痢の菌を持ち込んだという難癖をつけ、
怪しいやつらを片っ端から検挙し拷問にかける。
ハンモの息子ソン・ナガンもある日ひょんなことから下痢になって
しまい、父親は自分は大統領の理髪師であるから、進んで警察に
息子の病気を報告する、言ってナガンを連れて警察を訪れる。

子供だからすぐに帰ってくるだろうと思ったが、公安部は子供にも
電気ショックの拷問を加えていた。このあたりはコミカルに描かれ
ているので別に残酷さはありません。
国家の勝手で、騒動に幕を引いた公安部はナガンを、目隠しし
手を縛って自宅の前に放り出して返した。
ナガンの帰宅を喜んだハンモと母だったが、電気ショックを長く
受けていたナガンは歩くことが出来なくなっていた。
それからのハンモはナガンを背負い全国の鍼や薬を求めて歩き
ある日山奥の達人のところにたどりついた。
彼は「蛇が竜になった。その竜が死んだ時、目を削って葬式の
菊の花と一緒に飲みなさい」と告げる。
まったく信じなかったハンモだったが、1979年10月26日、
情報部と警護室の対立から、宴会中だった朴大統領は射殺され
てしまう。
ハンモはお告げどおり、大統領の葬式に使う大きな肖像画に夜
忍び寄り、髭剃りの刃で目の絵の具をそぎ落とす。
家に帰って菊と一緒にナガンに飲ませたのだった。ナガン自信も
そんな奇跡が起きることはないと思っていた。

そして大統領がチョン・ドファンに変わり、また大統領府に召し
出されたハンモだったが、はげ頭のチョン大統領を前にして
「もうすこし髪が伸びたら参ります」と言ってしまい、ぼこぼこに
されてズタ袋に入れられて家の前に放り出された。

もう、こりごりだったハンモはほっとするのだった。そんな折、
息子のナガンの足に異変が起きていた・・・。


実際に起きた事件に巻き込まれた、ダダの床屋が混乱や
バカバカしさの中で、必死に生きようとする姿を描く。
韓国らしい、風土と人生観、歴史観を感じる映画だった。
良い映画か、と聞かれれば、まあ普通と答えるでしょう。
(皆さんの意見を見てなるほど、思ったこと。「竜の目」とは中国で
「菊の花」は日本を象徴しているのであり、それを煎じて飲むと
息子の足は治り歩けるようになるだろうというのは、韓国が自立
できるようになるだろう。という意味だったのか!
また、ラストシーンはきっと、韓国の更なる発展を印象付けている
のだろう。映画通はそこまで深く読まなければならなのだな!
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
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by jazzyoba0083 | 2006-07-10 22:30 | 洋画=た行 | Trackback | Comments(0)