ポケット一杯の幸福 Pocketful of miracles

●「ポケット一杯の幸福 Pocketful of miracles」 
1961  アメリカ ユナイテッド・アーティスツ 136分
監督・製作:フランク・キャプラ
作詞:サミー・カーン、作曲:ジミー・ヴァン・ヒューゼン
出演:グレン・フォード、ベティ・デイヴィス、ホープ・ラング、
    ピーター・フォークほか

性善説者、フランク・キャプラの人情喜劇の最終作。彼の映画は、基本的
に人間はみないい人だ、との信念に貫かれているので、観た後に決して
嫌な思いになることはない。
自身が33年に作った「一日だけの淑女」を、みずからリメイクした。

禁酒法時代のニューヨーク。町の通行人にリンゴを売り歩く老婆がいた。
彼女は、まちの物乞いの元締めみたいなこともやっていてショバ代など
を巻き上げていた。一方、この町のギャング(フォード)は、この老婆から
リンゴを買うと幸運が舞い込んでくるので、チップを弾んでくれる上得意。
ギャングは、自分が見出したキャバレーの踊り子と愛し合い、結婚を
約束するまでになる。踊り子は、田舎に帰って平凡な家庭を築きたい
から、ギャングから足を洗って、と迫る。年は凄く離れているのに、
なかなか良く出来た女だ。

この老婆、スペインの修道院にいる娘がいて、この娘に自分の縄張りに
ある豪華ホテルの封筒をボーイに頼んで持ってきてもらい、いつも
ここの封筒を使って、自分がNYの社交界の花形のようなふりをした
手紙を書き送っていた。

しかしある日、スペインから来た手紙には、娘がスペインの伯爵の
息子と結婚を決め、父の伯爵を伴ってNYに母を訪ねてくる、と書いて
あった。さあ、自分が物乞いとは今更いえず、途方にくれる。
ギャングと愛人は、自分たちの幸運は、老婆のリンゴがもたらして
くれているのだから、一度くらいは恩返しをしなくては、と決心し、
老婆を、社交界の花形に大変身させ、酒場にいる元判事を夫に仕立て
上げ、娘と伯爵一行を迎えるのだった。

すっかりだまされた伯爵一行。だが、なんかおかしい。結婚を決め、
100人の上流の友人を招いてパーティーをやることになってしまい、
慌てたギャングと愛人は、自分の手下やキャバレーの踊り子を
にわかハイソに仕立て、お辞儀の練習や会話の特訓をする。

一方、社交界の記事を書きにきた記者を、ばれるのを恐れて監禁して
しまったことから、ギャングは警察に狙われる。そして、パーティーに
参加の予定の部下らは足止めされてしまい、ギャングは逮捕されて
しまう。
パーティー会場で、お客の到着を待つ伯爵たち。しかし、現れない。
そこで、いつまでも嘘をついてはいられない、と覚悟した老婆は、
伯爵に真実を打ち明けようとする。
そこに、本物のNY市長、州知事夫妻らが続々と詰め掛けてきて、
老婆に挨拶をし、パーティーが始まった。(このあたり、なぜこうなった
のかよく判りませんでした)
無事にパーティーも終わり、娘と伯爵一行は何事もなく、目出度く
スペインに帰っていった。
老婆のリンゴ売り生活がまた始まるのだった。

NYのギャング同士の抗争や、ギャングと愛人とのやり取りなどもう少し
厚みはあるのですが、端折ります。
とにかく、人間の暖かさ、を感じさせるほのぼのとした物語。ホントに
こんなことは起きないのですが、シンデレラストーリーはみんな
大好きですね。
「イヴの総て」の頃は、あんなに輝いていたベティ・デイヴィスの老婆
ぶりが見事。高慢だの身勝手だのととかく言われるベティですが、
やるときゃ、やる、って感じですね。
若き日のピーター・フォークが重要な役どころを快演しています。
それと、娘を演じているのがアン=マーグレットで、これが銀幕
デビューとなります。
キャプラの映画は、機会があればもう少し見てみたいなと思いました。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-08-10 22:36 | 洋画=は行 | Comments(0)