愛についてのキンゼイ・レポート KINSEY

●「愛についてのキンゼイ・レポート KINSEY」
2004 アメリカ・ドイツ サーチライト・ピクチャーズ 118分
監督・脚本:ビル・コンドン 製作総指揮:フランシス・フォード・コッポラ
出演:リーアム・ニーソン、ローラ・リニー、ピーター・サースガード他

日本人も割りとこういうテーマは苦手ではないかな?今や信じられ
ないだろうが、40~50年代頃のアメリカは、まだまだピューリタニズム
に覆われた保守的な性の考え方が一般的であった。そんな、非科学
的な面も映画の中で描かれる。

かなり衝撃的な映像やセリフではあるが、ようは、キンゼイ博士と妻の
愛情物語だんだな。
インディアナ大学の動物学助教授のアルフレッド・キンゼイ博士は
タマバチ(どんな蜂だか良く判りませんが)の権威。標本を求めて
全米を回っている。
ある日学生のクララと恋に落ち結婚。童貞と処女の結婚だった。でも
二人の夫婦生活は苦労する。そんな悩みを学生も持っているだろうと
蜂の研究の傍ら、「結婚講座」を開講し、人間の自然な欲求としての
性を科学的に解説、さらに全国にインタビュー調査を敢行し、
「キンゼー報告 アメリカ人の性行動」を発刊した。これが賛否は
あったものの大評判となり、ロックフェラー財団からも援助金が出る
ようになる。キンゼー博士はさらに、女性編、性犯罪編などを
出版したかったのだが、女性編を出したとたんに、ポルノ・変態扱い
され、ロックフェラーも大学も援助を打ち切ってしまう。
こんな間にも、キンゼイ自身が同性愛志向を持っていたり、
妻と部下(サースガード)が、夫公認で浮気をしたり、肉体的には
自由になるのだが、愛情的には、決して幸せではない状態も
引き起こってくる。

キンゼイは、全米を相手にして、禁断だった「性」に科学の光を当て、
迷信や間違った知識を是正するのに大きな貢献をしたのだった。
日本でも翻訳され、当時はやはり物凄くセンセーションを巻き起こした
のだった。キリスト教的保守主義の根強いアメリカで、今から50年
も前に実証したキンゼイという科学者は、妻のクララと共に
素晴らしい科学者であるといえよう。

そもそも、生物学者になりたかったキンゼイだが、オヤジに無理やり
工学専攻で大学に入れられたものの、すぐに大学を変り、どうでも
いい蜂の研究などしているし挙句の果てにはSEXの研究などに手を
つけている、許せない息子であったのだ。父子は理解し合えなかったが、
そもそものキンゼイの研究のスタートは父との相克から生まれたものかも
しれない。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
Tracked from **Sweet縲ays*.. at 2006-09-06 06:29
タイトル : 『愛についてのキンゼイ・レポート』
愛についてのキンゼイ・レポート 製作総指揮:フランシス・コッポラ CAST:リーアム・ニーソン、ローラ・リニー 他 アメリカの性科学者であり昆虫学者のアルフレッド・キンゼイ博士の半生を描いた作品。 昆虫学者のアルフレッド・キンゼイ(リーアム・ニーソン)は、若い学生達の性生活の相談に乗っている内、学生達の強い要望で「性行動」についての講義を開くことに。それから真剣に人々の「性」についての研究に着手する・・・・ 良かったです。面白かったです。だってぇ~映画ってラブシーン、...... more
Tracked from 茸茶の想い ∞ ~祇園精.. at 2006-09-18 13:12
タイトル : 映画『愛についてのキンゼイ・レポート』
原題:Kinsey 男性の全裸はヘア付きで登場するけど、女性のオールヌードはない、モーホーのほうとイージーの話が中心だけど、これなら家族もママもOKさ・・ 50年も前の時代、生物学教授アルフレッド・キンゼイ(リーアム・ニーソン)、通称"プロック"はタマバチ... more
by jazzyoba0083 | 2006-09-05 23:15 | 洋画=あ行 | Trackback(2) | Comments(0)