ダニー・ザ・ドッグ Unleashed

●「ダニー・ザ・ドッグ Unleashed」
2005 アメリカ+フランス ヨーロッパ・コープ配給 103分
監督:ルイ・レテリエ 製作:リュック・ベッソン、ジェット・リー他
脚本:リュック・ベッソン他
出演:ジェット・リー、モーガン・フリーマン、ボブ・ホスキンス他
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リュック・ベッソンのなかなか在り得ないシチュエイションが興味
深かったが、どこか中途半端なところがあり、すっきりしないのも
確か。そうすると、ジェット・リーファンは、納得しないだろうなあ。
モーガン・フリーマンが出てくると、それだけで映画のグレードが
上がっちゃうようでずるいというか、モーガンが上手いというか。

舞台はイギリスのグラスゴー。町の取立屋にしてギャングのバート
(ボブ)に、幼少の頃から闘犬、番犬として人間以下の扱いで
育てられ、取立てに行く時には用心棒として鍛え上げたカンフーで
相手をやっつけるダニー(ジェット)。
彼には幼い頃の記憶がない。そして人間らしい教養も無い。
首輪を付けられていて、バートが「殺せ」といえば、たちまち感情の
無い殺人マシーンになるのだった。

ある日、いつものように借金の取立てに向かったバートと一行は
骨董店に入った。そこで、用心棒として警戒をしていたダニーは
店のピアノの調律にやってきた盲目の老人サムと出会う。彼は
サムが触る鍵盤の音に反応するのだった。

バートは町で行われている殺人ゲームにダニーを出して、莫大な
賞金を手に入れるが、他のギャングに銃撃されてしまう。ダニーも
大怪我を負うがサムに助けられる。

それからダニーは、サムの家で前妻の娘ヴィクトリアと暮す。
次第に人間らしさを取り戻していくダニー。相変わらずピアノに
興味を示し、ピアノを習っているヴィクトリアとピアノを通して
次第に心を開いていき、ついには絶対触らせなかった首輪も
外す時が来たのだった。
銃撃されて死んだと思っていたバートはまだ生きていて、ダニーが
町でヴィクトリアへのプレゼントを買って出てきたところを手下に
見つかり、また、番犬として連れ戻され、殺人ゲームに出される。
だが、ダニーはもう人を殺したくない、と拒否する。

これで大損してたバートが激怒し、ダニーをオリに閉じ込めてしまうが
ダニーは逃げ出し、サムの家に帰ってくる。そしてバート一行も
サムの家に押しかけるのだった。

ダニーはバートに自分の母親は誰だ、と問い詰めるが、売春婦だった
とウソをつかれる。本当は中国人でピアノを習いに来ていた学生だったが
何かのトラブルに巻き込まれ殺されていたのだった。
ヴィクトリアの弾くモーツアルトの曲で記憶が一気によみがえってきた。
バートと袖を分かつことができた(と思われる)ダニーは、きっと
サムとヴィクトリアの故郷ニューヨークに家族の一員として、帰って
行ったことでしょう。

ストーリーの荒さは多少は許せるものですが、ここははっきりして
貰わないと、という点でこの作品はいくつかの疑問が残ります。
リュック・ベッソンなのに。
最大の謎は、ダニーの母親が巻き込まれたトラブルが良く判らない。
中国からの女子留学生が銃殺されるようなトラブルって、一体?
それと、幾ら犬並みに育てられたからといって、スプーンも知らず、
読み書きも知らず、アイスクリームも知らないなど、よく森のなかで
発見される狼に育てられた少女、並の知識って、ありえないと
思うのですが・・・?
町で行われている、相手を殺すまで戦い続けるという古代ローマの
騎士みたいな殺人ゲームが現代のイギリスでは在り得ないので
現実味がない。近未来なら別だけど。
加えて、バートはその後どうなったのでしょうか?バートがサムに
植木鉢で気絶させられた時、階下にはまだ銃をもった手下がいた
はずなのに。あいつらはどうしたのかな?
こうした穴が、この映画を弱くしていると思いました。ストーリーは
初めに書いたように、普段在り得ないことをベースにしてバイオレンス
一辺倒かと思うとさにあらずで、サムとヴィクトリアに人間性を
取り戻して貰うくだりは、なかなか興味深く観ました。
私はもともとカンフーアクションなんてどうでもいいので、なかなか
死なないバートには辟易ですが、まあ全体としては楽しく見ましたが。
因みに原題の「Unleashed」とは、(犬の)鎖を解く、という意味と、転じて
「束縛を解く」というほどの意味があるようです。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
Commented by zebra at 2011-04-10 09:37 x
jazzyoba0083 様。個人的ですけど ぼく いじめられっ子でした。

母一人子一人で 育ったから 母から「たとえ どんな相手でも 人を殴って傷つけてはいけない」と 教えられました。

かえってそれがあだとなっていじめられたのですけど
あのとき やってきたら いじめっ子を 凶暴の鬼のダニーみたいに ボコボコにしてやってもよかったような気がします。たとえ退学処分になっても・・・

力で 勝てなければ デスマッチの格闘場のシーン同様 武器 使って 思いっきり・・・ゴン、ドカッ、ブサッ、ドボッて具合に

jazzyoba0083 様 それって ダメですか?
Commented by jazzyoba0083 at 2011-04-14 23:41
zebrasさん コメントありがとうございます。お気持ちは判りますけどね、暴力は結局何も解決しないと思いますよ。これは映画の中の話であってですね。私だって、憎らしい人物を信号待ちの横断歩道で後ろから押し出してやりたくなる衝動にかられるときがありますが、それは思うだけに止めるわけです。するときっと別の解決法が現れます。あるいは相手に天罰が下るとかね。
だから現実の暴力を肯定してはいけませんね。
by jazzyoba0083 | 2006-10-17 22:27 | 洋画=た行 | Comments(2)