ガントレット The Gauntlet

●「ガントレット The Gauntlet」
1977 アメリカ ワーナーブラザーズ映画 115分
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド、ソンドラ・ロック、パット・ヒングル他。
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イーストウッドの運転する大型バスが、ずらりと並んだ警官からもの凄い
銃撃を受けて、突進する光景が有名な映画。NHK-BSのイーストウッド
特集でやっていたので、観てみました。これまで観ていなかったんだな。

今や押しも押されもせぬ大監督になったイーストウッド、かなり早くから
監督業に乗り出していて、77年のこの作品が6作目。
イーストウッドらしい、影のある映画だ。相手役にはこの頃の私生活の
パートナーでもあったソンドラ・ロックが務めている。(若い!)

アリゾナ州のフェニックスとラスベガスという広大な場所を舞台に見せ場
満点の「痛快娯楽作」であります。

フェニックス署の刑事、ベン・ショックリーは、あまりいい結果を残している
警官ではない。ある日、新任の警察長官から直々に、ラスベガスへ行って、
裁判の証人を連れてこい、と命令を受ける。何の証人なのかも知らされない
まま、ベガスに向かうショックリー、ベガス署についてみると、言われていた
「ガス・マーリー」なる人物はいないといわれる。からかわれたのだが、
この人物は実は若い娼婦の女性だったのだ。
ガス・マーリーは、組織が私を狙っているので殺されるから出るのは嫌だ
と移送を拒むが、命令とあて、ショックリーは強引に、ガスを連行する。

空港に行こうとすると、付けてきた車から銃撃される、奪ったパトカー
も銃撃され、その警官を殺したのがショックリーということにされてしまう。

ガスの証言によれば、マフィアがフェニックス署に新任で来た
フェイダースペイル長官にこのガスを贈り物として抱かせたのだった。
長官はその証拠を消そうと、ショックリーごと殺してしまう作戦に出た
のだった。唯一の頼みだった検事補もグルだった。

頭にきたショックリーは、意地でも長官の元に証人を連れて行ってやると、
大型バスをハイジャックし、運転席を鉄板でガードし、市庁舎に突入する。
バスの通る道は事前に教えておいて、市民を避難させ、市の警官の半数が
ずらりと並び、銃撃を浴びせかける中、ショックリーは市庁舎に突入した。

あせった長官が外に出てくる。居並ぶ警官に彼を射殺しろ、というが
警官たちは何事かあるのだと感じ、撃たない。ショックリーは検事補を
捕まえて脅し、検事補は真実をゲロしてしまう。怒った長官は検事補を
大勢の警官の中で射殺、そして長官は、ガスに射殺されてしまう。

過酷な移送の道々、ショックリーとガスは、惹かれあい、将来一緒に
暮らそう、と話し合っていた・・・・。アクションや銃撃も見ものだが、
ガスとショックリーが次第に心を許しあう過程の描かれ方にも大きな
ポイントがあるといえる。

イーストウッドの映画らしく、ジャジーな音楽が流れる。ソロを取っている
のはアート・ペッパーとジョン・ファディス。

ウチが壊れるくらいの、車が壊れるくらいの、バスが壊れるくらいの
激しい銃撃。こんな銃撃はしないよな、と思いつつも、嵐の過ぎるヨットを
どきどきしながら見守るように、息を殺してみてしまう。
ヘリコプターから逃れるチェイスも見ごたえがある。
ただ、ヘルスエンジェルみたいな暴走族に対し、彼らは悪いことをしてない
のにバイクを奪いたいがために、襲うシーンは、暴走族に同情してしまった。

バスを挟んで銃撃してたら、お互いに向こうにいる警察官を撃ってしまうの
になあ、と心配するくらいの銃撃でした。
ソンドラ・ロックはその後、一線からは消えてしまいましたね。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-11-14 22:30 | 洋画=か行 | Trackback | Comments(0)