復活の日 VIRUS

●「復活の日 VIRUS」
1980 日本 東宝、角川春樹事務所+東京放送 156分
監督:深作欣二 撮影:木村大作 音楽:テオ・マセロ 主題歌:ジャニス・イアン
出演:草刈正雄、多岐川裕美、ジョージ・ケネディ、オリビア・ハッセー
    チャック・コナーズ、ボー・スベンソン、ロバート・ボーン、グレン・フォード
    千葉真一、緒形拳、森田健作、渡瀬恒彦、永島敏行ほか。
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今から27年前。私もまだ20歳代だったころ、名前は聞いていたけど観て
いなかった超大作。改めて観て、出演者の豪華さなどに驚いた。
先日、この作品から7年後の「首都消失」を観たけれど、全然比べ物に
ならない。金の掛けかたが全然違うから仕方のないことかもしれないが。
小松左京のこのSFは映画化は無理、と言われていたのだが、当時日の出の
勢いだった角川春樹と、今より全然勢いがあったTBSが組んだ、コラボの走り
だったと記憶している。

構想5年、製作3年、制作費25億円、カナダ、チリ海軍全面協力、ハリウッド
の大スターが綺羅星の如く居並ぶ。鬼才深作欣二に名匠木村大作のカメラ。
もうこんな贅沢な映画、日本では創れないだろうなあ。もう30年近く前に
良くぞ創った、という感じ。突っ込みどころもないではないが、156分という
長丁場を見せきる力をもった映画ではある。

音楽も、ジャズの名プロデューサー、テオ・マセロに羽田健太郎をあわせ、
主題歌をジャニス・イアンに歌わせる。しかもミュージシャンに、チック・コリア
スティーブ・ガッド、ロン・カーター、デイヴッド・サンボーン、デイヴ・バレンティン
らが集められたというから驚くじゃあありませんか!

チリ海軍から借りたであろう本物の潜水艦が出てきて、艦長がチャック・コナーズ
というファーストシーンで、重厚さがただよう。

製作時点での近未来1983年に映画はスタート。そのときに人類は南極に残った
各国の観測隊員800人あまりを残して全滅していた。
その理由を描くために2年前に戻る。東ドイツで、禁止されていた細菌兵器
MM-88が開発された。元はといえばアメリカが開発したものだったが、
東独で強力なものとなった。これが盗まれて賊の乗った軽飛行機がアルプスの
山に激突して、細菌の入ったカプセルが破損、春になってイタリアから、兆候が
出始めた。この細菌は暖かい環境で爆発的な増殖をするのだった。

「イタリア風邪」と名づけられた奇病は、ワクチンが精製できず、地球上の脊椎
動物は、次々と滅んでいく。そして、ホワイトハウスがアメリカの極秘作戦だった
ことからこの細菌が寒さに弱いことが判ったときには、世界には南極に残った
800人あまりの観測隊員だけであった。

しかも、アメリカ、ソ連ともに自動報復装置を完成していて、これが、アメリカ
東部を襲うであろう地震により、発動してしまうかもしれないのだ。

南極観測隊員の吉住(草刈)は、南極からイギリスの潜水艦に乗って、
アメリカ軍の諜報部員カーター(ボー・スヴェンソン)と共に、ワシントンを
目指した。その頃にはフランス隊の科学者ラトゥール博士の手により、
MM-88のワクチンが開発されていた。彼らは、上陸直前にワクチンを接種し、
司令部に乗り込んだが、ここで地震が発生、カーターは、崩れてきた建物の
下敷きになり死亡。吉住は一人、なんとかしようとするが、ミサイルのスイッチは
入ってしまい、核ミサイルはソ連の各都市をめざし発射された。そしてソ連側も
自動的に核ミサイルが報復的に世界のアメリカ施設を襲った。
南極のアメリカ基地も狙われたのだった。こうして人類は2度滅んだのだった。

南極には、各国隊から代表が出て、臨時政府が作られていて、人類の復活に
向けて行動を起こさなければならないと頑張っていた。議長がジョージ・ケネディ。
女性が8人しかおらず、人類の種の保存のために、ということで1人の女性は
複数の男を相手にしなければならなくなった。なんか女性蔑視でこのあたりは
いやだったなあ。ノルウェイ隊の一人にオリビア・ハッセーがいるわけだが。
彼女は救助にきた吉住とお互いに思いあうことになる。

たった一人残された吉住は、歩いてアメリカ大陸を縦断。核ミサイルが南極にも
飛来することが予想されたため、女子供だけは貨物船で南米に非難していた。
吉住は、彼らと合流することを心に誓っていたのだ。
数年かかって、南米の南極近くまで到達。(途中でマチュピチュに行ったり、
海辺の砂浜でデカイ魚を素手でとったりと不思議が点もあったが)
生き残りたち(オリビアとその子たちもいた)と、合流を果たしたのだった。
(凄い偶然)
一番引いたのが、東京も全滅という時に、吉住の婚約者で看護婦の浅見が
友達の子どもを連れて、アパートから出たと思ったら、お父さんのところに
行くのよ、とか言って、いきなりモーターボートに乗っているところ。
ええっ!ってな感じだったな。飛びすぎだろう、とう感じ。

それ以外は、時代の古さを感じさせない。日本のこういう映画としては歴史に
残せる映画ではないでしょうか。
緒形拳などの日本側の出演者がもったいない使われ方をしていたな。
なおこの映画の詳しい情報は

こちら
まで。
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Tracked from ジフルブログは映画・音楽.. at 2007-08-31 00:23
タイトル : 復活の日@我流映画評論
小松左京の同名SF小説を原作に、深作監督が映画化した作品、『復活の日』を紹介します。 まずはストーリーを・・・ 研究所から盗まれた猛毒ウイルスが世界中に拡散し、生存者は南極に残された863人のみ。 さらに核ミサイルの発射を誘発する地震が… 国際スターが多数共演するパニックスペクタクル。 それでは映画を観た感想を・・・... more
Tracked from 映鍵(ei_ken) at 2010-06-25 20:42
タイトル : 復活の日
1970~80年代、「角川映画」は日本映画の「ブランド」だった。荒唐無稽と言われながら、豪華キャストの起用とエンターテインメント性の高さによって、確実にその地位を確立していた。あのときの「勢い」が今の日本映画にはないからなぁ。... more
by jazzyoba0083 | 2007-05-12 23:40 | 邦画・旧作 | Trackback(2) | Comments(0)