2007年 06月 27日
隠された記憶 Cache
2005 フランス・オーストリア・イタリア・ドイツ 119分
監督・脚本:ミヒャエル・ハネケ
出演:ダニエル・オートゥイユ、ジュリエット・ビノシュ、モーリス・ベニシュー他
<2005年度カンヌ国際映画祭監督賞他多数受賞作品>
音楽が全く無い映画って始めてみたかもしれない。独特の映画だ。
観終わって見もフタも無い映画。こういう映画、私は好かないな。
そもそのハネケという名前で敬遠すべきだったのだな。こんな映画が
カンヌを始めあっちこっちでたくさんの賞を獲ったんだから、余計判らん!
アメリカンニューシネマともヌーベルバーグとも違う、確かに欧州映画で
なくちゃつくれない感性だろうとは判るが。
結局、犯人が誰だか判らないし、ラストの映像も何を言おうとしているのか
判らない。大体映画全体が何を言おうとしているのか判らない。
判る人いるのだろうか。評価する人はどのあたりを評価するのか聞きたいものだ。
あるアパートを長~く撮ったタイトルバックから本編へ。
文学者でテレビキャスターのジョルジュとアン、それに息子のピエロは
幸せな暮らし。その一家の住むアパートをずっと写しているビデオが送られて来た。
それと子供が描いたような口から血を出す人の顔の絵が添えられていた。
ジョルジュは、かつて両親の家に使用人として働いていたアルジェリア人の
息子が犯人に違いないと思う。妻は40年前のちょっとした告げ口の復讐を
今になってするの?なぜ?と問うのだが。
ジョルジュは、使用人の息子、今は自分と同い年のマジッドを探し出し、部屋を
訪れ、お前だろう!と攻め寄るが、彼は否定する。なんで俺がそんなことを
しなくちゃいけないんだ?と。
後日、この様子を撮影したビデオも送られてくる。首をきられて血を吹く鶏の
画が添えられていた。実はジョルジュは鶏の首を刎ねることでマジッドと
いざこざがあった。これで、ジョルジュはますます、マジッドの仕業だと
確信した。ビデオは放送局にまで送られて来た。
ある日、マジッドはジョルジュに話しがあるからと言って部屋に呼び、ジョルジュの
目の前で、自ら首をかみそりで切って自殺する。(ここんところかなり衝撃的)
愕然とするジョルジュ。マジッドの息子が彼をテレビ局まで追いかけてきて、自分の
父親の自殺について理由を聞こうとする。しかし、ジョルジュは、お前らがビデオを
送りつけてきてるのだろうと主張を譲らない。しかし息子は僕らはやっていない、
と主張を繰り返す。
しかし、マジッドの部屋でジョルジュがマジッドを詰問するところは一体誰が撮影
したというのだろう。
それでこの映画は終わるわけだが。ジョルジュと息子ピーエル(12歳くらいかなあ)
との親子の確執など意味ありげだけど、なんだか良く判らない。
判らないったら判らない。
なんかハリウッドでロン・ハワードがリメイクする話しもあるようだけど、どうやって
落ちを着けるつもりなのかねえ。
尚この映画の詳しい情報は
こちらまで。
フランス映画。原題はCACHÉ(隠された)。観た後に考えさせられる映画。何も考えたくもない人は観ないほうがいい。たとえば、夜寝る前、暗い寝室の天井を見上げた時、過去の自分の言動に深い後悔を感じて眠れなくなるような人はこれを観た方が良い。もしくは自分は誰にも迷惑をかけていないと信じている人、周囲には気に入らない人間ばかりで自分ばかり嫌な思いをしていると感じている人、そんな人たちがこの映画を見れば人生に何らかの石が投げられるだろう。 玄関前に置かれたレジ袋に入っていた、自宅正面...... more
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