明日の記憶

●「明日の記憶」
2006 東映東京撮影所、オフィスクレシェンド製作 東映配給 122分
監督:堤幸彦 エクゼクティヴ・プロデューサー:渡辺謙 原作:荻原浩
出演:渡辺謙 樋口可南子 坂口憲二 吹石一恵 水川あさみ 香川照之
    及川光博 大滝秀治 袴田吉彦 ほか

<2006日本アカデミー賞主演男優賞 同ブルーリボン主演男優賞受賞作品>
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原作本も読んでいて、同年齢として他人事じゃない、ある意味観ていられない映画。
ミッチーにアルツハイマーのテストを受けている時、自分も必死にやっていた。
それだけ恐怖感のある映画ではある。渡辺謙は自ら映画化を買って出ただけのことは
ある。もう一人の主役、樋口可南子も素晴らしい。

基本的には、アルツハイマーを通しての夫婦愛、人間愛を描くものではあるが、
人間がいかに孤独で生きていくことが寂しいか、ひしひしと伝わってくる。

広告代理店の部長で、バリバリの営業マン佐伯は、社内でも成功を収め、家庭でも
一人娘(吹石)の結婚が決まっていた。幸せなはずの佐伯。しかし、映画の冒頭は
結末から描かれている。
次第に物忘れが激しくなり、大切なお得意とのアポを忘れ、その会社の住所も
忘れ、高速の出口を忘れる。妻(樋口)に連れられて病院へ行き医師(及川)に
テストをされる。その結果は「若年性アルツハイマー」。

激しい不安と怒り。それでも妻と必死に病気と戦う。手帳は予定で真っ黒になり、
家には佐伯の行動を示す張り紙が至るところにあった。
手先を動かすことがいい、と聞けば、以前心得のある焼き物に挑戦。
病気が不可逆的なものであることが判っていればこその恐怖との戦いだ。
「お前は俺が俺でなくなっても平気か?」と訪ねる夫に「私は、どこまでも付いていきますよ」
と応える妻だが、夫の記憶がだんだんなくなっていく中での苦労は並大抵ではない。
自分もブティックに勤め、ちょうど新店舗の店長を任されたところだったのだ。
必死で仕事と看病を両立させようとする妻。そんとき、いよいよ会社を去るときが来た。

あの栄光の営業マンだった佐伯の、信じられない退社。若手の部下(袴田ら)に送られ
会社を去るのだった。彼らの写真を大切に胸にしまって・・・。

娘の結婚式がやってきた。披露宴の最後、新婦の父として挨拶するのだが、新郎(坂口)
の名前を忘れ、必死に書いてきたメモも忘れてきてしまう。しかし、妻の手助けで
感動的なスピーチをすることができたのだった。
やがて病は重篤になり、妻の顔さえ判らなくなるのだ。道で行き違ったとき、夫から
「どなた、でしたっけ?」といわれる妻の気持ちは、いかばかりか。

誰にでも発症の可能性があるだけに、自分が、妻がそういう立場になったらどうするのだろう
かと自分の身に引き換えて観ていた。最後は感動的だが、やや救いがなかったような
気もする。「私の中の消しゴム」など、アルツハイマーは昨年の流行でもあった。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
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by jazzyoba0083 | 2007-07-22 22:50 | 邦画・新作 | Trackback(2) | Comments(0)