プロデューサーズ The Producers(1968)

●「プロデューサーズ The Producers(1968)」
1968 アメリカ Crossbow Production,MGM,Springtime Production 88min.
監督・脚本:メル・ブルックス
出演:ゼロ・モステル、ジーン・ワイルダー、ケネス・マース、ディック・ショーン他
 
        <1968年度アカデミー賞脚本賞受賞作品>
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2005年封切のマシュー・ブロデリックやユマ・サーマンを劇場で観て、大変面白
かったので、いつか観たいと思っていたオリジナルがWOWOWで観る事ができました。
リメイクは物凄く長い上映時間だったのですが、こっちはたかだか1時間20分強。
でも、同じくらい面白かったというか、原作の強みがこちらにはあり、リメイク版より
面白かったかもしれない。でも、こっちはミュージカルじゃないですね。リメイク版の方が
歌はタップリ。

有閑老婦人の御機嫌をとっては興行経費を稼いでるブロードウェイの演劇プロデューサー、
マックス・ビアリストック(モステル)の事務所に会計士レオ・ブルーム(ワイルダー)が
やって来た。

レオがつぶやいた“ミュージカルの資金を集めるだけ集め、不人気の舞台を1回だけ上演し
初期投資のみを使って、残りをいただいてドロン”という言葉にひらめいたマックスは、
再び有閑老婦人を中心に、かなり高いリターンを誓約してファンドを作る一方、
史上最低の脚本家を見つけ、さらにオーディションで最低の役者を揃えてわざと芝居を
打ち切りにする行動にでた。いやがるレオをパートナーに脚本探しを始めるマックス。そ
して遂に『ヒトラーの春』と題されたナチ礼賛のとんでもないシナリオが見つかった!
これこそ失敗間違いなしだ、と確信したマックスとレオ。

ところが、芝居は不評どころか爆笑に次ぐ爆笑で大ウケしてしまうのだが、そんな事は
百も承知の脚本は最後の最後まで実に良く出来ている。さすがにアカデミー脚本賞を
獲るだけのことはある。

愛すべき巨漢のマックス、過度の神経質で興奮すると手がつけられないレオをはじめ、
大真面目に書いたシナリオを笑い者にされ激怒するドイツ軍のヘルメットを終始被っている
ヒトラーかぶれの脚本家、(天才バカボンに出てくる目のつながったお巡りさんみたい)
すぐに脱いで踊り出す美人秘書、おバカな、しかし憎めないキャラクターのオンパレードだ。
特に「ヒトラーの春」と名づけられた劇中芝居の主役に抜擢されたLSD(D・ショーン)の
キレ具合が光る。
主題歌“Springtime for Hitler”(作詞・作曲ブルックス)からスタートするミュージカル
も最高。ここが一番の観どころかな。曲も凄くいい。
難を言えば、冒頭のおばあさんを言いくるめてお金を引き出すシーンがいささか長いと
感じたな。
リメイク版を観て面白い、と感じた方は、すべからく見るべし。アメリカの喜劇がここに
ある。日本での公開が2000年まで無かったというのが信じられない。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-08-26 14:30 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)