八月の濡れた砂

●「八月の濡れた砂」
1971 日本 日活映画 91分
監督:藤田敏八(脚本にも参加) 
出演:広瀬昌助、村野武範、藤田みどり、テレサ野田、隅田和世、渡辺文雄他
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テレサ野田、いたなあ、大阪の「イレブンPM」でカバーガールをやっていたっけ。
週刊プレイボーイのグラビアで見たなあ。今何をしているだろうか。
主役の広瀬昌助も今どこに。藤田みどりは岡田真澄の奥さんになったなあ。
藤田敏八、暴力的な映像で日活を荒し、テレビでは「颱風とざくろ」では、石坂浩二
松原智恵子、緒方拳らを使ってこれまた暴力的な青春を描いていた。

71年はまさに私が大学に入った年。まだ全学連の嵐は収まらず、政治的な
雰囲気が横溢し、若者たちはやり場のない怒りのに悶えていたのだ。
そんな雰囲気が、この映画にはある。ストーリーは、大学生のある年の夏の
青春の一こまを、湘南という舞台を使って暴力的に描くという別にどうということはない
もの。そこにあるものは、行き場を失った青春の困惑であり、爆発であり、失笑であり、
廉恥であり、懊悩であり、暴力であり、バカバカしさであり、エネルギーであり、
爽やかさであるのだ。
これらはどれも、歳を重ねた中年には失われたもので、彼らの姿はひたすら眩しく、
懐かしく、恥ずかしく、羨ましい。

手持ちキャメラの長回し。「青春」というものの持つ、眩しさと下らなさが、この映画には
実に溢れている。映画としての完成度、というよりもある時代の青春の群像を活写した
傑作といえるのではないか。
なおこの映画の詳しい情報は

こちら
まで。
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by jazzyoba0083 | 2007-11-05 22:30 | 邦画・旧作 | Trackback | Comments(0)