ミッドナイト・クロス Blow Out

●「ミッドナイト・クロス Blow Out」
1981 アメリカ MGM,Orion Picturers,Cinema 77 108min.
監督・脚本:ブライアン・デ・パルマ 撮影:ヴィルモス・ジグモント 音楽:ピノ・ドナッジオ
出演:ジョン・トラボルタ、ナンシー・アレン、ジョン・リスゴー他
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デ・パルマの映画は好きで良く観る。この映画も2度目の鑑賞だが、26年前の作品ゆえ
内容は殆ど忘れていた。改めて観て、面白い仕上がりだなあ、と思ったけど、ラストは
どうなんだろう。私としては納得は出来ない。いくら花火と悲しみが対照的であろうと。

B級映画の効果マン、ジャック・テリー(トラヴォルタ)は、渓谷で映画のための音を
高性能マイクを使って集めていた。と、そのとき、クルマの音が聞こえ、続いて銃声、
見ると車がガードレールを破って川に転落していった。

急いで川に飛び込み、車中でもがいていた女性を救出した。その女性サリー(ナンシー・
アレン)は、ちょいと頭のねじがゆるいネエチャン。乗っていて死んでいたのは次期大統領
候補として有力視されていた知事だった。事件をもみ消そうとする知事陣営。
ジャックは録音されていた銃声を確認し、警察に言うが、警察は、あれは事故だ、と言って
取り合わない。

やがて、写真屋のカープが同じ場所で高性能のフィルムの撮影テストをしていて偶然
クルマの転落を写していた。これをマスコミに売り込みもうけていた。
実はカープは知事陣営に対抗する勢力から、女と一緒のところを撮影してスキャンダルに
して、人気を落とす仕事を請け負っていたのだ。カープとサリーは組んで、そんな
スキャンダル撮影を生業としていたのだった。

この写真が掲載された雑誌を買ったジャックは、一こま一こまを切り抜きぱらぱら漫画の
ように一枚ずつ撮影し、動画を完成させ、これに録音した音を被せてみた。
すると、銃声と同時にクルマのパンクの音が入っていて、このためクルマは蛇行し川に
転落したことがはっきりした。銃の閃光も映っていた。再び警察に行くがまだ信用されない。

そこに地元のテレビキャスターのドナヒューから、フィルムがあるなら音と一緒に持ってきて
くれ、テレビで放送しようじゃないか、と誘いが入る。

しかし、カープの後ろにはもう一人の仕掛け人バークがいたのだ。彼は反対陣営から
写真を撮れといわれていたのだが、やりすぎたのだ。変質者であった。彼は、ジャックと
サリーの会話を盗聴し、自らドナヒューになりすまして、サリーを呼び出し、フィルムと
テープを奪いサリーを殺そうとしていた。かたわらで、街の娼婦を見つけては殺していた。
どうも納得がいかないジャックは、サリーに隠しマイクを仕掛ける。

何も知らないサリーは駅に行き、バークに会う。バークはサリーを港に誘い出し、
フィルムとテープを受け取り、海に捨てる。びっくりしたサリーに魔の手が迫る。
マイクから流れるサリーの声をたよりに、サリーの後を追うジャック。「自由の日」を記念した
パレードが行進し、花火が打ち上げられる中、サリーの元にたどり着くジャック。まさに
バークの手にした千枚通しが振り上げられる瞬間、ジャックはバークの腕を取り、その
千枚通しをバークの胸に刺したのだった。しかし、サリーはすでにクビを絞められて
絶命していた。虚しく輝く花火。フィルムもなくなり、証拠は無くなってしまったのだ。

テレビは、「連続殺人魔が殺されたが、最後の犠牲者も犯人を刺して絶命した」と報道して
いた。
ラスト、どうしても上手い悲鳴が取れなくて苦心していたB級映画に、サリーの最後の
悲鳴を使うジャックだった・・・・。

頭のねじの緩んだサリーを、ナンシー・アレンがキュートに演じていた。デ・パルマの
カメラワークは、相変わらず独特で、ジャックの部屋の中で10回くらい続く360度パンや
駅でサリーを待つバークから、ズームバックで全部が明らかになる構図とか、
面目躍如。ただ、ラスト、あんなにその死を悲しんでいたサリーの最後の絶叫をB級映画に
使うのはどうも納得いかなかったなあ。ここの映画のトラヴォルタはとてもいいと思った。
それとリスゴー扮する変質者バークも不気味で良かった。音楽がちょっと大仰で、大団円の
オーケストラも時代を感じた。そのあたりはやはり26年前の映画なのかなあ。
「ミッドナイト・クロス」という邦題もなんのこっちゃかよーわからんバブル時期の命名だ
ろうなあ。原題はパンク(タイヤの)の事だ。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-11-14 22:45 | 洋画=ま行 | Comments(0)