私の頭の中の消しゴム

●「私の頭の中の消しゴム A Moment To Remember」
2004 韓国 CJ Entertainment,Sidus Pictures 117min.
監督・脚本:イ・ジェハン
出演:チョン・ウソン、ソン・イェジン、ペク・チョンハク、パク・サンギュ他
e0040938_223517.jpg

若年性アルツハイマーや短期記憶障害をテーマにした映画はこの数年流行ました。
この映画も元々は邦画「Pure Soul~君が僕を忘れても」だそうだし、一昨年には
「明日の記憶」「博士の愛した数式」が製作され、洋画ではドリュー・バリモアの
「50回目のファーストキス」や「君に読む物語」、ジュディ・デンチの熱演で私も見入った
実話を元にした「アイリス」があります。切ないテーマは映画にぴったりなんでしょうが、
実際になってみれば、当人たちは切ないどころのさわぎじゃないでしょうね。

この韓国映画も、封切り当時かなり話題になったのを覚えていますが、改めて
鑑賞してみると、すでにこの手の作品を何本も観た後というビハインドはあったとはいえ、
私の好きな韓国映画とはやや違うな、と感じました。笑いがあったり、というのは
常道ですが、イマイチ泣けないし、感動しきれない私がいました。

韓国にもファミリーマートがあるんだなあ、と変な感心をしてしまうオープニング。
ソン・イェジン演じるスジンが、自分が買ったコカコーラと財布をレジに置いてきて
しまったことを思い出し、急いで店に帰ると、レジにそれらしきコーラはない。
そこにチョン・ウソン演じる工事現場監督チョルスと出くわす。
(この辺から彼女の病気の伏線は張られているわけですね)
彼の手にはコカコーラ。黙って彼の手からコーラを奪い、飲み干すスジン。厭きれて見入る
チョルス。でも、そのコーラはチョルスのもので、スジンのものは店長が預かっていた
のだった。こうして二人は運命の出会いを果たす。


建設会社の社長の娘であるスジンであるが、ファミリーマートには、妻ある男性と不倫
関係に破れての帰り道であった。スジンの父親の会社の建築現場で現場監督をしている
チョルスなので、社長の娘と再会するのに、時間はかからなかった。

頑固で一途なゆえにトラブルも多いチョルスだが、そんな彼にスジンは一目惚れしてしまう。
チョルスは建築士の免許を取るために勉強をしていて、そんな彼をスジンは励ます。
やがて二人は恋に落ち、スジンの親も納得し、幸せの中結婚する。甘い新婚生活に浸る
2人だったが、いつの頃からかスジンの物忘れが度を越したものとなっていく。
自分もおかしいと思い、医者に診てもらうと、若年性アルツハイマーと診断される。
衝撃を受けるスジン。自分のことも、そして愛する人のことも忘れていくのだ。治療法もない。
父の会社も辞め、家でチョルスの帰りを待つ生活となるが、やがて失禁するような事態に。

病状の進行は早く、チョルスをかつての不倫相手と間違えたりする。時々回路がつながり
普通に戻るのだが、すぐに元に戻ってしまう。このままでは、チョルスの人生も台無しに
してしまう、と感じたスジンは、まともな時に手紙を書き、チョルスの前から姿を消す。

当然、チョルスはスジンの行方を追う。やがて療養所にいるスジンを見つけるが、もう
チョルスが誰か判らない・・・。

若い女性の紅涙を絞るにはこの年齢設定なのだろうが、わが「明日の記憶」の方が
はるかに良く出来ていたですね。確かに愛する人の記憶が消えていくという病気は
悲劇ですが、切実感がいまいちでません。ラブストーリーにするにしては酷すぎる
病気です。
単身病院に行ったスジンに医師が「アルツハイマーとは精神的に死亡すること」というような
ニュアンスを告げるのですが、誰かも書いていましたが、若い女性が一人出来た時に
そんなことを直接言うかな。しかも、そのような過激な言葉でさ。日本ではありえませんな。

いいテーマだったのに残念な奥行きのなさを感じてしまいました。主役の二人は良く
演じていただけにねえ。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-12-08 17:30 | 洋画=ら~わ行 | Comments(0)