サイダー・ハウス・ルール The Cider House Rules

●「サイダー・ハウス・ルール The Cider House Rules」
1999 アメリカ Miramax Films,Film Colony,131min.
監督:ラッセ・ハルストレム 原作・脚色:ジョン・アーヴィング
出演:トビー・マクガイア、シャーリーズ・セロン、マイケル・ケイン、デルロイ・リンドー他

    <1999年度アカデミー賞助演男優(M・ケイン)、脚色賞受賞作品>
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「ガープの世界」などで知られる現代アメリカ作家の巨匠ジョン・アーヴィングの原作を
アーヴィング自ら脚本を書き、ハルストレムがメガフォンを取った、傑作。
アカデミーを獲ったマイケル・ケインの演技が光る。トビー・マクガイアも中々頑張ってる。
孤児院とそこで育った少年~青年が医師や、リンゴ園の娘との恋愛、リンゴ摘みに
毎年やってくる黒人たちとのふれあいで、人生に道を見つけていく「深い」映画。
タイトルは、シャーリーズ・セロンの家がやっているリンゴの絞り汁(サイダー)を作るための
作業員宿舎の規則のことだが、人生の規則、という別の意味合いも含ませている。
マサチューセッツや、メイン、バーモントなど、ニューイングランドの景色が美しく、人の心を
彩る映画に、色彩を添える。

1944年アメリカ・ニューイングランド地方のメイン州。孤児院で育ったホーマーは、ここの
医者であるドクター・ラーチ(A・アーキン)の手伝いをしながら、成長してきた。
ここでは望まれない出産をした子供が収容され、里子を欲しい親たちが、子供を貰いに
来るところであり、一方で、禁止されている堕胎をラーチ医師は行っていた。彼なりの倫理観
に裏打ちされての仕事だった。

ホーマーは、院の子供たちの人気者で、ラーチは、彼を自分の後継者にしたかった。
彼は、心臓が悪く、戦争に行かずにすんでいた。ある日、一人の軍人と美しい女性が
堕胎に訪れた。彼女キャンディ(シャーリズ・セロン)は、山の下にあるリンゴ園とエビ養殖を
経営する裕福な家の娘で、治癒して帰っていったが、夫は、ビルマ戦線に出征していった。

独立したいホーマーは、ラーチ医師らの説得を振り切り、院を離れ、キャンディの家で
リンゴ摘みを手伝うことになった。ここにはシーズンになるとローズ氏をボスとする黒人の
グループが、作業の手伝いに訪れる。宿舎に泊まって、作業を続けるのだ。
ラーチ医師からは、自分が院を追い出されるので、戻ってきて欲しい、との手紙が何回か
来るが、(ドクターバッグさえ送られてくる)、ホーマーはリンゴ園での生活が気に入っていた。
そこには愛するようになったキャンディがいるから、というのも大きな要素だったのだ。
彼らは体を許しあう中となった。

2シーズン目となり、再びやって来たローズ氏とグループ。しかしその中にいたローズ氏の
娘の様子がおかしい。妊娠していたのだ。助けたい、と救いの手を差し伸べるホーマー
だったが、娘はかたくなに断わる。実は、彼女は父親の子供を妊娠していたのだ。
ローズ氏も説得し、自分は医者だ、と宣言し、娘の堕胎手術をする。手術は成功したが、
娘は、どこかへ去っていってしまう。
ローズ氏は、自分のもとを去ろうとする娘に、女一人では何があるかわからないからと
自分のナイフを渡そうとしたのだが、娘は、これを勘違いして、もみ合いになり、ローズ氏の
腹を刺してしまう。
ベッドに血だらけになって横たわるローズ氏は、これは俺が娘に去られて動転し、自殺した
ことにしておくんだぞ、とみなに言って死んでいく。

一方、キャンディの夫がビルマで飛行機が落ち、一命は取り止めたが、蚊に刺されて
B型脳炎に罹り、下半身が不随となり帰国すると伝令が家に来た。
夫が帰ることは嬉しい半面、愛してしまったホーマーと分れるのも辛い。しかしホーマーは
キッパリ、キャンディに、夫を支えてあげて、といい彼女を諦める。

そんな事件の最中、院からラーチ医師がエーテルの吸いすぎで亡くなったとの手紙が
来た。ラーチ医師は、眠れないときに麻酔用のエーテルを吸って寝るクセがあったのだが
ある日、吸いすぎたのか、二度と起きることはなかったのだ。

この知らせを受けたホーマーは、ラーチ医師から贈られたドクターバッグを手に、孤児院に
戻ってきた。大喜びの孤児や看護婦たち。

そこで、ホーマーは一つの大きな秘密を知ることになる。実は、ホーマーの心臓は悪くは
無く、替わりに提出したレントゲンは、ホーマーが院にいるときに気管支炎で亡くなった
ファジーという子のものだったのだ。ラーチは、ホーマーが戦争に行ってしまうことに
耐えられなかったのだ。
そして、院付きの医師となった(免許はラーチ医師が偽造したもの)ホーマーは、孤児たちと
の暮らしを始めるのであった。
「おやすみ、メインのプリンス、ニューイングランドの王子たち」

ホーマーという孤児の成長(とっても2~3年ほどのことだが)を描いたものだが、そこには
ラーチ医師や、孤児、キャンディ、ローズ氏など様々な出会いがあり、それまで海さえ見た
ことの無かったホーマーが、大人になっていく姿を愛を持って活写した。

自分の世界を出て自分を見つけるホーマー。どんな人にもそんな瞬間てあるのではないか。
この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
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Tracked from ☆彡映画鑑賞日記☆彡 at 2010-05-24 21:01
タイトル : サイダーハウス・ルール
 コチラの「サイダーハウス・ルール」は、「ガープの世界」、「ドア・イン・ザ・フロア」のジョン・アーヴィング原作、そして脚色を彼自身が手掛けたヒューマン・ドラマです。監督は、ラッセ・ハルストレム監督。  孤児院で生まれ育ったホーマー(トビー・マグワイア)、....... more
by jazzyoba0083 | 2008-02-27 23:10 | 洋画=さ行 | Trackback(1) | Comments(0)