カンバセーションズ Conversations with other woman

●「カンバセーションズ Conversations with other woman」
2005 アメリカ・イギリス Gordonstreet Pictures,84min.
監督:ハンス・カノーザ
出演:ヘレナ・ボナム=カーター、アーロン・エッカート他
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1組の男と女の一晩の話を二人の会話だけで綴った異色作。全編デュアル・フレームと
いう2分割画面。これが時々効果的に使われる。
主演は、最近作、「スィーニー・トッド」でジョニデと共演したヘレナ・ボナム=カーターと
私が最近見たのは「ブラック・ダリア」「幸せのレシピ」だったアーロン・エッカート。
出演者もほぼこの二人だけ。

男の妹の結婚披露宴に、花嫁の付添い人を急遽頼まれた女。宴もお開きになりつつあるとき
男をシャンペンを持って女に近づく。「私、お酒は飲まないの」「たばこは吸うのに?」
という会話からスタート。
この二人、一体どういう関係なのだろう、と思う。男の職業は弁護士、女はロンドンから来ている
心臓外科医の妻。お互いにバツイチ同士であること、彼の妹の結婚披露宴に来たことなどが
判ってくる。
女は、前夫を愛していたが、逃げるようにロンドンに行き、外科医と結婚したのだ。
2分割の画面の1つが二人の過去を映し出す。彼らは、10年前に出会い、愛し合い結婚
したことが判る。しかし、お互い思いやる気持ちに欠けていて、愛している気持ちを残した
まま、女が男の前から消える。男は10年間、ガールフレンドはいるものの、街に姿の似た
女を見つけると、気になって仕方が無い。面影を追い続けてきたのだ。

そして10年。お互いに40歳近くになっていた。明日朝早くロンドンに帰るという女、
どこか男を求めている。男も、突然自分の前に現れた愛した女を帰したくない。
女の部屋に行く二人。そしてベッドを共にする。「太ったわね」という女。

ロンドンの夫に電話する女。今の幸せも大事にしたいけど、目の前の男を愛していたのだ。
男は真剣に、女にロンドンに帰るな、と説得する。しかし、彼女の生活を守ろうとする
意思は固かった。一睡もしないまま、ロンドンへの帰り支度を始める。男は「愛している」
という言葉を持って帰ってくれ、と未練がましい。ただ彼の声もシャワーでかき消されれて
女の耳には入らない。
そして、二人は同じエレベーターに乗ってチェックアウトし、別々のタクシーに乗る。
ここの2画面は左に男、、右に女。フレームが1台のタクシーの後部座席のように編集される。
当然、別々の方向に向かう二人の背景は違うが、あるときから背景が同じになる。そして
映画が終わる。

最初、2画面が鬱陶しかったが、話しが進むに従って気にならなくなり、時々1画面のように
構成されたり、過去の映像が出てきたり、効果的に観られるようになってきた。
他愛もない、ありがちな過去を引きずった、ありがちなカップルの話なのだが、1時間20分強
という短い時間に、心の動きを上手く表現できたと感じた。私としては好きな映画だった。
ヘレナとアーロンのしっかりした演技と脚本、編集が上手く合致した好結果だったといえる。
身近にあるテーマに対する観客のシンパシーを取り込むことに成功しているのではないか。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2008-03-20 15:20 | 洋画=か行 | Comments(0)