2008年 03月 24日
バベル Babel
2006 アメリカ Paramount Pictures,143min.
監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
出演:ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、ガエル・ガルシア・ベルナル、役所広司
菊池凛子ほか。
<2006年度アカデミー賞作曲賞、ゴールデングローブ作品賞等授賞作品>
この年のアカデミーに6部門もノミネートされながら、結局1つしかとれなかったり、画面の
パカパカで気持ち悪くなった人が出たりで、賑やかだった映画を、やっとWOWOWにて
鑑賞。カンヌで監督賞を獲っているところをみても、アカデミー会員好みでなかった映画
であったなあ、って判るような気がする。何を言いたかったのか、良くわからなかった。
監督が旧約聖書の「バベルの塔」にインスパイアされて作った「輪廻?」のお話。
「バタフライ・エフェクト」(一匹の蝶々のはばたきが、大地震を引き起こすとかいう理論)
のようなことなのだろうか。
モロッコ。(と判るまでに相当時間がかかったよ。私。アフガン?南米?とかね)
山羊飼いのアブドゥラは知り合いから一挺のライフルを買い、それを山羊に近づく
ジャッカルを追い払うためとして息子の兄弟アフメッドとユセフに与えた。
すると、兄弟は遠くの標的めがけて遊び半分で射撃の腕を競い合い、ユセフが険しい
山間部を走ってくる一台のバスに引き金を引く。
そのバスには、一組のアメリカ人夫妻リチャード(ブラピ)とスーザン(ケイト)が乗り合わせて
いた。彼らは、生まれて間もない3人目の子供を亡くしたことがきっかけで壊れかけた絆を
取り戻そうと、(そうだとは最後まで理解してませんでした、私)2人だけで旅行にやってきた。
ところが、どこからか放たれた銃弾が運悪くスーザンの肩を直撃。リチャードは血まみれの
妻を抱え、医者のいる村へと急ぐ。一方、夫妻がアメリカに残してきた幼い子供たちマイクと
デビーの面倒をみるメキシコ人の乳母アメリア。息子の結婚式に出るため帰郷する予定が、
夫妻が戻らず途方に暮れる。家にリチャードから電話がかかり、結婚式には出てやって、
と云われるが子供を残すことを躊躇する。しか彼女は仕方なく、マイクとデビーも一緒に
連れてメキシコへと向かうのだった。
日本。妻が自殺して以来、父娘関係が冷えきっている東京の会社員ヤスジロー(役所)と
女子高生になる聾唖の娘チエコ(菊池)。またチエコは満たされない日々に孤独と絶望を
募らせていた。そんな中、モロッコの事件で使用されたライフルの所有者として、
ヤスジローの名前が浮かび上がる…。(ほとんどallcinema)
ヤスジローは、モロッコに行ったとき、狩りに使ったライフルを案内人を務めてくれた
現地人に譲ったのだ。この銃が案内人から羊飼いのアブドゥラに手渡り、ジャッカル避けの
ために幼い兄弟が使うことになったのだ。
モロッコで起きたテロ事件と思われるアメリカ人襲撃は、全世界の注目を集めることとなり
モロッコ警察は面子をかけて犯人探しに血眼になる。落ちていた薬きょうなどから
アブドゥラの名前はすぐに割れ、警察が押しかける。逃げる親子、しかし警察に見つかり
容赦ない射撃を受ける。この中で兄が撃たれて死ぬ。実際にライフルをバスに向けて
撃ったのは弟なのに。弟は、自分がやったと降伏するのだた。
メキシコ。二人の子供を連れたまま披露宴に出たアメリアだが、宴は楽しく終わったが
酒酔いの甥っ子にサン・ディエゴまで送って貰うことになる。しかし国境の検問所で
幼い子ども二人を委任状なしで連れていたこと、アメリアが労働ビザで入国して
いなかったことがばれて、連行されそうになる。そのとき、甥っ子はクルマを急発進して
逃走した。砂漠に入ったところで、甥っ子はパトカーをまいてくるから、下りて待てといって
去っていく。しかし彼は戻らない。夜が明け、子供を残して、助けを求めにでるアメリア。
そこに国境警備隊のパトカー。彼女は逮捕され、こどもは留まれといわれていた場所には
いなかった。
日本。チエコは、家に刑事を呼び、筆談で母親が住んでいる超高層マンションから飛び降り
て自殺した。と告げる。また、全裸になって、寂しさを受け止めてほしい(のだろう)と
刑事に迫るのだった。(良くわからん)。刑事は逃げるようにチエコの部屋から出てきた
ところでヤスジロウと遭遇。ライフルの行方を聞き出すことに成功したが、妻は飛び降りた
のではなく猟銃で自殺した、という。部屋に戻るとまだ全裸のチエコがいた。やさしく抱きしめ
るヤスジロウ。
テレビでは、モロッコで銃撃されたアメリカ人女性が今日無事退院した、と告げていた。
1つの猟銃をめぐって、モロッコ~日本~アメリカ~メキシコと、不幸が連鎖していく様子を
140分を超える長尺な物語の中で描いていく。
猟銃がヤスジロウの持っていたもの、と判るまで時間が長すぎると感じた。またヤスジロウと
チエコの関係が良く判らない。
誰かの投稿にあったが、ヤスジロウとチエコは近親相姦で、それを知った母は、あてつけに
愛用の猟銃で自殺したのではないか。ラストのヤスジロウとチエコが指を絡めあうところに
そういえばそんな匂いが無いでは無い。渡した手紙の内容もそんなことではなかったのか?
ストーリテリングとしては、まず面白かったが、輪廻を強引に結びつけようとしたところに
無理があるように感じた。また、皆さんおっしゃられているように、日本のパートが長すぎで、
(日本人だからそう感じるのかもしれないtが)、冗長な印象だ。
描こうとしたテーマに映画が負けちゃっているのではないか。散漫になっただけにせっかくの
役者が活かしきれていない。ケイト・ブランシェットなんか、全編横になって目をつぶった
まんまだもの。菊池凛子は一人で浮いていたような感じだ。
面白いっちゃ面白いが、何が面白のか実は良くわからん映画だった。
この映画の詳しい情報は
こちらまで。
『私たちは、いまだ、つながることができずにいる―。 届け、心。』 コチラの「バベル」は、旧約聖書の"バベルの塔"をモチーフに、モロッコで放たれた一発の銃弾が世界中に影響を及ぼす様を描いている4/28公開になったPG-12指定のヒューマン・ドラマなのですが、早速...... more
原題:Babel 我々は十分賢くなったので、"塔を建て、天に届かせよう・・・"、そして主は町と塔を見て、言われた"彼らの言葉を乱し、互いに言葉が通じないようにしよう"・・・ アフリカ(モロッコ)、アメリカ(ロス、メキシコ)そしてアジア(東京)の3... more
バベルはWOWOWで先月の中旬に録画していたのを鑑賞したけども 全体的に悪くは無いし理解は出来るが微妙な感じでスッキリしないね 内容はモロッコ&&の3カ国オムニバスをが繋ぐ感じだけど モロッコは兄弟&被害者の夫婦では被害者夫婦の子供達だったけど はを渡した父... more